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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第272号】~華僑の故郷、広東省の潮州~

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2017年5月31日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第272号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 中国は昨日(5月30日)が端午節で日曜から三連休でした。この連休を利用して、広東省の東側で、福建省に隣接した場所にある潮州を訪れました。
 端午節といえば、粽(ちまき)とドラゴンボートレース。いずれも由来は戦国時代にさかのぼります。旧暦5月5日に国の将来を憂いて汨羅江(川)に投身自殺した楚国の詩人・屈原。彼を慕う漁民たちが龍舟に乗って救い出そうとしながら、同時に遺体が魚に食べられないよう竹葉に米を包んで投げ入れたという逸話から始まった風習です。
 中国各地でそれぞれ味や包み方が異なる粽ですが、潮州の粽も全国的に有名です。潮州の観光スポット・牌坊街では、竹の葉に醤油ベースの滷水(出汁)で軽く炒めた茶色の糯米を詰め、その上に豚肉やしいたけ、干しエビなどを載せて包んでいる光景を至るところで目にしました。
 折角なのでと思いましたが、どの店も自宅調理用で、その場で蒸して販売していなかったため泣く泣く断念。上海に戻り、同じく全国的に有名な嘉興(浙江省)の粽を食べましたが、一度食べ比べしてみたかったです。
 今週のコラムは広東省の潮州についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第272号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第272回)
     ~華僑の故郷、広東省の潮州~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年4月号(vol.43)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「増えるアクティブシニア」(2017年5月19日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
     3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
         「$13bn in fresh food sales point to China's latest online headway(伸びる生鮮品ネット販売)」
         「Taipei eateries attracting mainland Chinese(台北の人気店、中国も注目)」
         「China's revolutionary O2O supermarket chain(ネット融合 先端スーパー)」
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第272回)
 ~華僑の故郷、広東省の潮州~

 端午節の連休を利用し、広東省の「潮汕」地方に行きました。潮汕とは、広東省の東部、福建省にほぼ近い「潮州」と「汕頭」の頭文字を取った略称。この2都市に「掲陽」を加えたエリアを指しています。空港も掲陽潮汕国際機場という名で、ちょうどこの3都市の中間に位置しています。
 中国人が「潮州」と聞いて真っ先に思い浮かべるのは潮州菜(料理)でしょう。全国各地で「潮菜」の看板を出すレストランを目にするほどメジャーな広東料理の一つ。薄い醤油ベースの滷水(出汁)でアヒルやガチョウ肉を煮込んだ「滷味」、カニやエビをふんだんに煮込んだ砂鍋粥、さらには最近人気の海鮮蒸し(蒸気火鍋)などが有名です。上海では洗練された店構えの店も多く、高級なイメージすらあります。
 しかし、いざ潮州に足を踏み入れると、そのイメージとは異なる世界が広がっていました。滷味や砂鍋粥、海鮮蒸気火鍋などの看板はほぼ皆無。上海で目にするような高級レストランはほとんどなく、“パパママ”的な個人経営の路面店が街中を覆っています。
 飲食に限らず、アパレルや宝飾品など路面店が中心。「右一城」という若者向けの小物や飲食をメインとした小規模なモールが一軒あるのみでした。タイ系の卜蜂蓮花(LOTUS)や台湾系の大潤発など総合スーパーがありましたが、休日の午後でもほぼガラガラの状態。地元の消費はほとんどがその他大勢の路面店に支えられているような印象を受けました。
 それもそのはず。常住人口はわずか264.05万人(15年末)。日本の都市と比べれば多いですが、中国では小都市といえる規模です。GDPも976.83億元(16年)で広東省21都市のうち第18位。1人当たりGDPも3万6994元で第14位に過ぎません(ちなみにトップの広州はそれぞれ1兆9610.94億元、14万5254元)。
 高級レストランのイメージを持って訪れた潮州。そうしたレストランのルーツとなるお店があるかと思っていたのですが、期待外れの結果に終わりました。一方、“華僑之郷”(華僑の郷土)とも称される潮州。200万人にも達するとされる華僑人口ですが、外地での「潮州」イメージもこうした華僑が作り出したものなのかもしれません。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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「新しい商業モデルをリードする「盒馬鮮生」(9)」
 ~中国生鮮ネット販売業界が直面する課題と今後の動向
 ボストンコンサルティングと阿里研究院の最新報告によると、中国の生鮮食品市場は今後も当面オフラインがメインの状況が続くとの見込み。 しかしオンラインもスタートは遅いものの、今後猛烈な勢いで発展していくことが予想される。2020年にはオンラインの生鮮売上高が、都市部の総消費の15~25%に達することが予測されている。比較的豊かな中産階級及び富裕層、若年消費者層、経験豊富なネットショッピング愛好者が生鮮ネット販売消費の伸びを支える三大消費層だ......
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「新しい商業モデルをリードする「盒馬鮮生」(8)」
 ~支付宝(アリペイ)限定によるビッグデータの形成
 盒馬鮮生のもう1つの大きな特徴は、現金での支払いができないこと。決済は全てアプリ上から支付宝(アリペイ)で行う。 オフラインの店舗では、販売員がまずアプリをダウンロードしているかを顧客に確認する。もしダウンロードしていなければ、ダウンロードした後、登録して会員になる必要がある。その後、アプリ上で支付宝を用いて支払が完成する......
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「新しい商業モデルをリードする「盒馬鮮生」(7)」
 ~デジタルプライス表示によるO2O運営サポート
 消費者の目が届かない領域でも、盒馬鮮生は行き届いたサービスを実現している。毎日オンラインとオフラインの双方で発生する大量の注文を、如何に時間内に配達するかは大きな問題だ。盒馬鮮生の店内では、出荷担当者が各10人の2チームに分けられている。 店舗がアプリからの注文を受けると、出荷担当者が担当の売場で商品をピックアップする......
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「新しい商業モデルをリードする「盒馬鮮生」(6)」
 ~効率の良い倉庫管理・物流配送システムにより、30分以内での配達を実現
 顧客がアプリで注文すると、システム上から各売場の出荷担当者に自動通知され、そのオーダーに応じて店内で担当者が商品をかごに詰める作業を行う。 各担当者は果物なら果物、海産物なら海産物とそれぞれ決められたエリアのみを担当、こうすることで商品ピックアップの効率を高めている。また、加熱済み食品と生鮮品は一緒に扱わないことも徹底し、感染を防止している......
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年4月号(vol.43)発行

 会報誌2017年4月号(vol.43)では、巻頭特集にアパレル業界を取り上げました。中国各地の商業施設を見て回ると、必ず目にするのが数多くのアパレルブランド店舗。以前は多くの客で埋まっていたのですが、最近はどこの店舗も閑古鳥が泣いている状況。景気減速による需要の落ち込みなのか、またはネット通販に需要を喰われているのか…。理由は幾多もあげられますが、アパレル業界の低迷が特に顕著です。
 実際に、16年の国家統計局が発表する全国社会消費品小売総額のアパレル類は、1兆218億元で6.8%増。14年までの2ケタ%増の勢いはなく、GDP成長率とほぼ同じ水準となっています。市況の低迷を背景に、アパレル製品の販促セールが至るところで常態化している中、同業界はどこに向かおうとしているのでしょうか。
 リアル店舗からネット通販へのシフト、ネット通販専業ブランドの隆盛、高級生地採用による差別化、「新小売」時代を先取りするセレクトショップの台頭、健康ブームの波に乗るスポーツアパレルなど、中国アパレル業界の現状と動向について、好調を維持するユニクロやMUJI(無印良品)など日系各社の状況も踏まえながら調査・分析しています。
 トレンドウォッチでは、最近話題の“網紅店”(クチコミ人気店)についてです。情報収集の手法がテレビやラジオ、雑誌など伝統的なメディアからネットへとシフトしているのは世界的な趨勢です。特に中国では、スマホ普及に伴い、微信や微博などSNSが新たな情報拡散の手段として影響力を高める中、こうしたSNSのクチコミで人気に火がついたグルメや飲食店が目立つようになってきました。
 上海でも屈指の賑わいを見せる人民広場の人気商業施設「ラッフルズシティ(来福士購物中心)」。平日の午後ながら、入口附近に特設された行列のためのスペースに数百人の行列ができています。その行列の先にあるのは、「HEYTEA 喜茶」という名の茶飲料専門店。1杯のアイスティーを手に入れるため、少なくとも2~3時間、ひどい時には6~7時間並ぶことも。一方、その向かい側の歩道にも、北京発の伝統菓子店「鮑師傅」の前に長い行列が…。こうした人気爆発の原動力になったのが、微信によるクチコミの拡散です。中国で成功するための一要素ともなったSNSでのコミュニケーション戦略について、喜茶のケーススタディとともに調査・分析しています。
 中国コンビニ最前線レポートでは、ますます広がるコンビニ経済圏について。中国商務省によると、16年の小売売上高は前年比10.4%増。そのうち、ネット通販、コンビニ、ショッピングセンターの伸びが顕著で、それぞれ25.6%、7.7%、7.4%の成長でした。15年の13.2%増から比べると若干成長スピードが鈍化したコンビニですが、20年までは8〜10%の成長を維持するとも予想されています。
 少し前までは、買い物といえば定期的にスーパーでまとめ買いをすることを習慣にしている消費者が多かったのですが、最近では、若い消費者を中心に大口の買い物はネットで、日常のちょっとしたニーズは近所のコンビニで済ますというのが主流になっています。そうした中、大手スーパーチェーンや百貨店もコンビニ業態への進出を加速する動きが顕著になってきていますが、それら企業の取り組みとは…。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
vol.43(2017年4月号)  もくじ 
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【巻頭特集】
『「新小売り」時代への対応急ぐ
消費の高度化でセレクトショップなどが台頭』
 中国アパレル業界最新動向

【トレンドウォッチ】
『“網紅”経済の視点で見る中国の消費アップグレード』
 「HEYTEA 喜茶」が火をつけた行列ブーム

【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『ネット通販との提携 生活サービスの拡充で2桁増の成長目指す』
 大手スーパーなどもコンビニ業態への進出拡大を積極化

【都市別調査】
水、TV、10元ショップ ~ その①
『一見ばらばらな3分野 成功の共通項は』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第103回「増えるアクティブシニア」(2017年5月19日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第103回は「増えるアクティブシニア」(2017年5月19日付)。昨年末、「一緒に旅行してくれる19~24歳の女性を募集」とスマホSNSの微信で告知した63歳の女性がネット上で話題となった。河南省・鄭州在住の彼女は、“中国のハワイ”と称される海南島・三亜への旅行を思い立った。しかし、一人娘はカナダへ移民、旦那は友人とのハイキングで家を留守にしがち。ツアーに参加しても周りは家族や友人同士ばかりで、1人参加組は孤独を感じてしまう。彼女の希望は「一緒におしゃべりや写真撮影をしてほしい」こと。告知には、旅行代金の全額負担とiPhone 7をプレゼントすると付け加えた。急速に高齢化社会を迎えようとする中国において、「老後」という概念が変わりつつあるが、その実態は…。
 次回の掲載は2017年6月2日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載

 2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。

「$13bn in fresh food sales point to China's latest online headway(伸びる生鮮品ネット販売)」
http://asia.nikkei.com/Business/Trends/13bn-in-fresh-food-sales-point-to-China-s-latest-online-headway

「Taipei eateries attracting mainland Chinese(台北の人気店、中国も注目)」
http://asia.nikkei.com/Business/Trends/Taipei-eateries-attracting-mainland-Chinese

「China's revolutionary O2O supermarket chain(ネット融合 先端スーパー)」
http://asia.nikkei.com/Business/Trends/China-s-revolutionary-O2O-supermarket-chain

※バックナンバーはこちら >>
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