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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第274号】~中国スマホアプリの仁義なき戦い~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2017年6月14日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第274号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 先週はクライアントのアテンドで南京に行きました。上海虹橋駅から高速鉄道で1時間強。以前の鉄道(和諧号)では3時間程度かかっていましたので、本当に便利になりました。
 南京は江蘇省の省都ですが、明朝初期と中華民国時代には中国の首都として栄えた都市。中心部には近代的な高層ビル群が数多くそびえ立つ一方、街の至るところに石レンガでできた城壁が残存。また南京総督府など民国時代の建物も残っており、昨今流行りの“民国レトロ”ムードを随所に感じられます。
 今回は中心部から車で1時間ほど東に向かった場所にある「南京総合保税区」を訪れました。アジア最大規模の河川敷コンテナ港を整備中で、ロジスティックスのほか越境EC周りの通関や商品検疫サービス、さらには金融やIT製品の検品などの区画を整備し、関連企業を幅広く誘致しています。
 こうした開発区や保税区を訪れて説明を聞くのは久しぶり。未来の都市イメージの模型や動画での紹介を前に、改めて中国人のプレゼン力に感心しながら、どこか冷めた目で見ている自分がいました。以前は何度も多くのクライアントを各地にお連れしたものですが…。
 今週のコラムは会報誌5月号で特集した中国スマホアプリの利用状況ランキングについてです。では、中国市場インサイトメルマガ第274号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第274回)
     ~中国スマホアプリの仁義なき戦い~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年5月号(vol.44)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「SNS人気店の秘訣」(2017年6月2日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
     3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
         「$13bn in fresh food sales point to China's latest online headway(伸びる生鮮品ネット販売)」
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第274回)
 ~中国スマホアプリの仁義なき戦い~

 会報誌5月号の巻頭特集では、スマートフォン(スマホ)アプリのランキングから見る中国生活者の利用状況やトレンドを掘り下げました。中国の隅々にまで行き届いたスマホ。いまや駅や空港で、白髪の老人がスマホ画面を器用に操作しながら、株価や小説を見ている姿は別に珍しい光景ではなくなっています。
 コミュニケーション手段としての携帯通話機能から応用範囲が幅広く拡大。タクシーや自転車などの交通手段、出前代行やシェフ派遣などの飲食、映画やスポーツ観戦から「網紅(ネットアイドル)」によるライブ中継動画などのメディア、さらには支払いやフィンテックに代表される金融系など。あらゆる生活シーンにスマホアプリが登場し、中国ではスマホなしの生活がそもそも成り立たないほどの普及ぶりです。
 昨年末に訪れた海南島の海口。捕れたての新鮮な海鮮を調理して食べさせてくれるレストランで、見た目50歳以上の地元民10名強が大きな丸テーブルを囲んでいました。次々と運ばれてくる料理には目もくれず、全員がスマホの画面に釘付け。お互いを目の前にしながら、微信(ウィーチャット)でグループチャットをし、一斉に笑い声が飛んでいます。まだ使い初めの友人に教えながらのチャットなのですが、「折角会っているのに……」といった反感ムードはなし。新しいおもちゃを与えられた子供のように楽しくて仕方ない様子でした。
 このように老若男女を問わずに広がるスマホ生活圏。その構築に最も貢献したのがSNSの「微信」でしょう。音声(伝言)チャット機能で人気が爆発。近況を写真や動画で投稿する「朋友圏(モーメンツ)」でSNSの基盤を確固にし、さらにスマホ決済のインフラとして全土に普及。今や飛ぶ鳥を落とす勢いで、向かうところ敵なしの微信ですが、果たして死角はあるのか……。その牙城を切り崩すべく、刺客としてライバル企業のアリババが送り出した「口碑(Koubei)」についても調査・分析。アプリ戦争の内幕に迫りました。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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「深セン消費現場視察レポート (8)」
 ~観光・レジャーと一体で発展する南山~海岸城、益田假日広場が「万象城」の牙城に挑む (2)
 08年オープンの益田假日広場 は五つ星のウェスティンホテルが隣接する屋内型モール。地元の運転手が「高級ブランドや時計がたくさんある」と言っていたように、現地では高級ブランドモールとして認識されているようだ。ブランドショップに加えてアイススケートリンク や映画館もあり、昨今の「コト」消費にもしっかり対応......
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「深セン消費現場視察レポート (7)」
 ~観光・レジャーと一体で発展する南山~海岸城、益田假日広場が「万象城」の牙城に挑む (1)
 深センの代表的な商圏、3つ目は「南山」だ。南山には香港国際空港から直接フェリーで入境できる「蛇口」港があり、物流の拠点としても早くから発展してきた。日本人学校もあり、海岸線沿いに高級マンション群が相次いで建設されるなど、居住地域としても人気のあるエリアだ......
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「深セン消費現場視察レポート (6)」
 ~深センで最も勢いのある「福田」商圏~IT系の「華強北」とビジネス系の「中心区」が棲み分け(2)
 もう一方の福田中心区エリアは、深センのビジネス中心地。高層ビルが居並ぶオフィス街の下には深セン最大の地下商業施設も存在する。商業施設の競争も激しく、500m以内のエリアに「Co Co Park」、「怡景中心城」、「皇庭広場」などのモールが集中、商業エリアの面積は10万㎡を超える。地下には深セン最大のグルメタウンに「連城新天地」、「東海繽紛天地」、「下沙KKONE」など特色溢れる美食ストリートが連なっている……
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「深セン消費現場視察レポート (5)」
 ~深センで最も勢いのある「福田」商圏~IT系の「華強北」とビジネス系の「中心区」が棲み分け(1)
 福田も2つの商圏に分けることができる。1つは「華強北」、もう1つは「福田中心区」だ。深センの“秋葉原”とも言われる華強北は電子関連製品で名高く、東は上歩中路から、西は華富路まで、また北は紅茘路から、南は深南路までの範囲に広がっている。人出の一番多い時期には1日70万人に達することも。またここからは賽格、華発、桑達、中航、華聯発、華強、愛発といった中国電子工業界の有名企業も数多く生まれているほか、騰訊(テンセント)、創緯(Wistron)、金蝶(Kingdee)、大族激光(Han's Laser)、海能達(Hytera)など著名企業もここが故郷だ......
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年5月号(vol.44)発行

 会報誌2017年5月号(vol.44)では、巻頭特集に2016年の中国スマートフォン(スマホ)アプリのランキングを取り上げました。16年末にインターネット人口が7.31億人に達した中国。そのうち、スマホユーザーが6.95億人で全体の95.1%を占め、ますます「ネット=スマホ」の構図が成り立っています。
 スマホによるネット利用が普遍化する中、スマホアプリも中国人の生活に深く浸透しています。また多くの消費トレンドが今やアプリから生み出され、さらには社会現象になったものすらあります。
 自らの中国での生活を眺めても、家族や友人、さらには同僚やクライアントとの連絡は今や「微信(ウィーチャット)」でほぼすべて完結。タクシーは配車アプリの「滴滴出行」、旅行や出張のチケット予約、出前、日用品・生鮮品の購入などいずれもアプリで。もちろんこれらすべての支払いはスマホ決済の「微信」か「支付宝」を利用、コンビニやレストランなどリアル店舗でも今や財布を取り出すことはほぼ皆無です。
 こうしたスマホ生活圏が形成された中国において、実際にどのようなアプリが使われているのか気になります。そこで、SNS、実況動画、ショート動画、動画視聴、ミュージック、音声リスニング、EC、グループ購入、出前代行、配車、シェア自転車、スポーツ・トレーニング、健康生活関連、ニュース情報、閲読など各領域でどのようなアプリが人気を集めたのか。また中国人の生活にどのような影響をもたらしたのかについて徹底分析しています。
 トレンドウォッチでは、上記のアプリランキングには登場していないのですが、最近、巷で圧倒的な存在感と影響力を持つ口コミアプリ「口碑(Koubei)」を取り上げました。
 中国の隅々にまで普及したスマホ決済。その普及を推し進めたのがテンセント系「微信」とアリババ系「支付宝」の2巨頭であることは言わずもがなでしょう。最近、支付宝での決済が可能なレストランや小売店のレジで「支付宝・口碑」と書かれた表示を目にします。実際に支付宝のアプリを開くと、トップページ下部に「口碑」のボタンが設置されています。
 これはアリババが推し進める口コミアプリ。日本でいう「食べログ」や「ぐるなび」の中国版です。元々、中国の口コミアプリはテンセント系「大衆点評」(15年にグループ購入の「美団」と合併し、新会社「美団点評」を設立)が最大手で、ユーザー間の口コミ評価からレストラン予約、さらには出前代行とサービスを拡大しています。
 この分野では大衆点評がほぼ独占の状態だったのですが、アリババが傘下のオンライン金融企業「螞蟻金服」との共同出資で「口碑」を設立。15年6月の正式ローンチからわずか2年で200万店のレストランやショップを取り込むことに成功。1日の取引件数では16年に1500万件に達し、美団点評(1300万件)を抜いてトップに。また来店サービス市場(取引規模)でも、1731億元で、美団点評(1875億元)に猛追しています。
 このように急成長する口碑ですが、いかにその勢力を拡大しているのか。どのような戦略と体制で実現できているのか。こうした疑問に答えながら、これらを可能にした仕組み、またそのベースとなるアリババ・グループ全体で集めたビッグデータ、さらに来客や売上増による店舗の利益アップを第一義とする思想などについて調査・分析しています。
 こうした取り組みもすべてが、馬雲(ジャック・マー)氏が提唱する「新小売」(ネットとリアルを有機的に融合)時代を見据えての戦略と言えるでしょう。また一方では、微信でスマホ経済圏を席巻するテンセントに対する逆襲とも思えるほどの意気込みが感じられる「口碑」。ぜひとも一読をお薦めします。
 中国コンビニ最前線レポートでは、北京のコンビニ事情について。「北京のコンビニの数はなぜ上海のように多くないのか?」と疑問に思います。実際に中国チェーン経営協会の「2016年中国都市別コンビニ発展指数」でも、コンビニ密集度で1店当たりの人口が7185人と上海(3466人)から大きな遅れをとっています。冬の厳しい寒さや広い道路幅で構成された都市構造などが理由としてあげられるでしょう。
 しかし16年に入り、北京ではコンビニが開店ラッシュを迎えています。実際に205店が新規オープン、17年も200店が開店予定とのこと。中国政府のお膝元ながらコンビニ後発地だった北京で一体何が起こっているのでしょうか。その背景には地元政府による手厚いサポートとともに、同業界の規範化が関係しているのですが、その詳細はいかに…。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
vol.44(2017年5月号)  もくじ 
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【巻頭特集】
『スマホユーザー7億人の生活支えるアプリ徹底調査』
 2016年人気スマホアプリ~ランキング&トレンド分析

【トレンドウォッチ】
『「新小売」モデル推進の“秘密兵器”~口コミアプリ「口碑(Koubei)」』
 アリババグループのビッグデータ活用、加盟店の経営効率を改善

【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『北京市が規範を策定しコンビニのサービスを立地に応じて明文化』
 開店ラッシュを迎える北京のコンビニ事情

【都市別調査】
水、TV、10元ショップ 〜 その②
『3者3様のこだわり 実現のための努力』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第104回「SNS人気店の秘訣」(2017年6月2日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第104回は「SNS人気店の秘訣」(2017年6月2日付)。上海地下鉄のハブ駅で、多くの乗客が行き来する人民広場。駅に直結する人気のシンガポール系商業施設「ラッフルズシティ」の1階入口前に、行列のための特設レーンが設置された。平日午後にもかかわらず数百人が並ぶ列の先にあるのが、広東省・江門市発の「HEYTEA 喜茶」というミルクティー店だ。1杯買うために6~7時間並ぶこともある。一方、その向かい側の歩道にある北京発の伝統菓子店「鮑師傅」でも、200メートル以上の長蛇の列ができている。このようにスマホSNSの微信で人気に火がついた「網紅店(クチコミ人気店)」が数多く誕生しているが、その人気の秘訣は一体何なのか…。
 次回の掲載は2017年6月16日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載

 2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。

「$13bn in fresh food sales point to China's latest online headway(伸びる生鮮品ネット販売)」
http://asia.nikkei.com/Business/Trends/13bn-in-fresh-food-sales-point-to-China-s-latest-online-headway

「Taipei eateries attracting mainland Chinese(台北の人気店、中国も注目)」
http://asia.nikkei.com/Business/Trends/Taipei-eateries-attracting-mainland-Chinese

「China's revolutionary O2O supermarket chain(ネット融合 先端スーパー)」
http://asia.nikkei.com/Business/Trends/China-s-revolutionary-O2O-supermarket-chain

※バックナンバーはこちら >>
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