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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第275号】~モール進出で汕頭の消費スタイル変わるか~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2017年6月21日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第275号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 最近の「マイブーム」は、天気のいい週末に家族とシェア自転車でサイクリングに出かけることです。中国ではシェア自転車のブームを受け、街中に自転車が氾濫。上海の自宅を出ると道端にオレンジや黄色、青色など各アプリ企業の自転車が並べられています。
 まずはスマホで「百度地図」を開き、自宅から大体片道10km前後を目処に公園など目的地を探します。自転車ですが、個人的には「小黄車」でお馴染みのofoを好んで選びます。一番の理由はサドルの高さを調整できるから。週末はよく乗車0元のキャンペーンをしているのでお得感もあります。
 一方、ライバルのmobikeですが、サドルが低く固定されている点が難点。膝を高くあげて漕ぐ格好になり、力が伝わりにくく、特に長距離の場合は疲労感が半端ないです(筋トレのためにはいいのでしょうが…)。ただ、乗車終了後の走行レポート画面で、ルートや時間のほか距離や消費カロリーが表示されるのが、ofoよりも優れています。
 上海も本格的な梅雨入りで、雨模様の天気が続いています。梅雨が明ければ今度は灼熱の夏。太ももがパンパンに張って動きづらい週明けも、当面はお預けになりそうです。
 今週のコラムは広東省・汕頭(スワトウ)の消費現場についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第275号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第275回)
     ~モール進出で汕頭の消費スタイル変わるか~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年5月号(vol.44)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「売れない時代の戦略」(2017年6月16日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
     3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
         「$13bn in fresh food sales point to China's latest online headway(伸びる生鮮品ネット販売)」
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第275回)
 ~モール進出で汕頭の消費スタイル変わるか~

 広東省・汕頭。日本では地元の方言風に「スワトウ」と称される、福建省にほど近い広東省の港町です。1980年代初めに鄧小平が推進した改革開放政策で、深センや珠海とともに経済特区としてその名を連ねるも、その後の発展は鳴かず飛ばず。2016年のGDPは2080.54億元、省内都市別ランキングでも第12位と、経済成長の波に乗れなかったのが見て取れます。
 人口は557.92万人と中国では中規模クラスの汕頭。端午節の連休ながら、町中は人通りや車の数も多くなく、どこかおとなしい印象です。有名な観光やレジャースポットもなく、交通網もそれほど便利でないからか、市外からの観光客はそれほど多くないイメージでした。
 注目の消費スポットは、長平路と金環南路が交差する場所に15年9月にオープンした「蘇寧広場」です。家電量販チェーンの蘇寧が運営するモールで、家電売場も併設。長平路を挟んだ向かいの建物も、元々のパークソン(百盛)とウォルマートから華潤グループの「万象城」へとリニューアル中。五つ星のシェラトンホテルも傍にあり、周辺一帯が街の中心として再開発されています。
 郊外型モールとしては、ここから東に約5km離れたモール「星湖商業城」が注目されます。地場系不動産デベロッパーの合信置業が13年にオープンした同モールには、ウォルマートやスターバックス、ZARAのほか傘下のOYSHOやMassimo Duttiも出店しています。
 スーパーではタイ系の卜蜂蓮花(Lotus)が存在感を発揮。04年と早くから出店した背景があるほかに、汕頭出身の潮州系タイ人、謝家(チエンワノン家)が基礎を作ったコングロマリット(複合企業)のCP(チャロン・ポカパン)グループに愛着心があるからでしょうか。また、緑色の店構えが際立つ地場系コンビニチェーン店「爽客」も店舗網を急拡大しています。
 端午節の連休ながら、他都市で見られるような客が殺到する光景には結局一度も遭遇しませんでした。一方で、圧倒的多数の“パパママ”的な個人経営店がひしめく市内の様子を眺めていると、そうした古くからの行きつけの店舗で日常のニーズは満たされているのかもしれません。
 経済特区として改革開放の先鋒役を期待されながら、一地方都市としてのどかな空気が流れる汕頭。18年オープン予定の万象城がこうした空気を一変できるのか、注目です。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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「“網紅”経済の視点で見る中国の消費アップグレード (2)」
 ~広東省江門市で誕生した喜茶
 喜茶は、2012年に広東省江門市で誕生。創設者は90後(90年代生まれ)世代、90後の消費者の好みに合う、これまでにない茶飲料を造りたいと思ったのが起業のきっかけだ。お茶の伝統的な古くさいイメージを刷新し、お洒落なファーストフードに生まれ変わらせた......
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「“網紅”経済の視点で見る中国の消費アップグレード (1)」
 ~「喜茶」が火をつけた行列ブーム
 2017年年3月、上海でも屈指の賑わいを見せる人民広場の人気商業施設「ラッフルズシティ(来福士購物中心)」では、中庭に人が溢れ、長い行列が幾重にも重なっていた。その行列の先にあるのは、「喜茶」という名の茶飲料専門店。行列を作る人の数は数百人にも及び、1杯のアイスティーを手に入れるため、少なくとも2~3時間、ひどい時には6~7時間も並ぶこともある。 客の90以上は20歳前後の若者層で、学生やホワイトカラーが主流。また、女性が70~80%を占め、2~3人のグループが多くを占めている......
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「南昌のコンビニ市場をリードする「楽豆家便利店」」
 ~新興勢力が続々と開店、サービスを充実させて、店の個性を競い合う
 地元政府からの手厚いサポートを背景に急成長する江西省・南昌のコンビニ市場。市内では新規店舗の開店ラッシュが続くが、その中で最も勢いがあるのが「楽豆家」だ。一見、「南昌にも全家(ファミリーマート)が進出?」と見間違えるほどの外観。緑と青をベースとした店構えに「F」から始まる英語名「FunBean’s」 がよく似ている。2011年に、地場系の老舗食品企業である江西嘉徳食品有限公司が全額出資して「楽豆家便利店」を設立。12年に第1号店をオープンし、店舗数は16年10月時点で85店を超えだ......
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「深セン消費現場視察レポート (9)」
 ~消費主導型経済の“あるべき姿”を体現
 あるアパレル系チェーン店の話では、「中国の中でも深センは特殊で、いまや日本や香港と同じマーチャンダイジングで通用する唯一の都市」とのこと。一定水準を超えた経済力を持つ裾野の広い消費者層を背景に、底堅い深セン消費現場の視察から、中国政府が目指す消費主導型経済の“あるべき姿”がそこにあるように感じた......
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年5月号(vol.44)発行

 会報誌2017年5月号(vol.44)では、巻頭特集に2016年の中国スマートフォン(スマホ)アプリのランキングを取り上げました。16年末にインターネット人口が7.31億人に達した中国。そのうち、スマホユーザーが6.95億人で全体の95.1%を占め、ますます「ネット=スマホ」の構図が成り立っています。
 スマホによるネット利用が普遍化する中、スマホアプリも中国人の生活に深く浸透しています。また多くの消費トレンドが今やアプリから生み出され、さらには社会現象になったものすらあります。
 自らの中国での生活を眺めても、家族や友人、さらには同僚やクライアントとの連絡は今や「微信(ウィーチャット)」でほぼすべて完結。タクシーは配車アプリの「滴滴出行」、旅行や出張のチケット予約、出前、日用品・生鮮品の購入などいずれもアプリで。もちろんこれらすべての支払いはスマホ決済の「微信」か「支付宝」を利用、コンビニやレストランなどリアル店舗でも今や財布を取り出すことはほぼ皆無です。
 こうしたスマホ生活圏が形成された中国において、実際にどのようなアプリが使われているのか気になります。そこで、SNS、実況動画、ショート動画、動画視聴、ミュージック、音声リスニング、EC、グループ購入、出前代行、配車、シェア自転車、スポーツ・トレーニング、健康生活関連、ニュース情報、閲読など各領域でどのようなアプリが人気を集めたのか。また中国人の生活にどのような影響をもたらしたのかについて徹底分析しています。
 トレンドウォッチでは、上記のアプリランキングには登場していないのですが、最近、巷で圧倒的な存在感と影響力を持つ口コミアプリ「口碑(Koubei)」を取り上げました。
 中国の隅々にまで普及したスマホ決済。その普及を推し進めたのがテンセント系「微信」とアリババ系「支付宝」の2巨頭であることは言わずもがなでしょう。最近、支付宝での決済が可能なレストランや小売店のレジで「支付宝・口碑」と書かれた表示を目にします。実際に支付宝のアプリを開くと、トップページ下部に「口碑」のボタンが設置されています。
 これはアリババが推し進める口コミアプリ。日本でいう「食べログ」や「ぐるなび」の中国版です。元々、中国の口コミアプリはテンセント系「大衆点評」(15年にグループ購入の「美団」と合併し、新会社「美団点評」を設立)が最大手で、ユーザー間の口コミ評価からレストラン予約、さらには出前代行とサービスを拡大しています。
 この分野では大衆点評がほぼ独占の状態だったのですが、アリババが傘下のオンライン金融企業「螞蟻金服」との共同出資で「口碑」を設立。15年6月の正式ローンチからわずか2年で200万店のレストランやショップを取り込むことに成功。1日の取引件数では16年に1500万件に達し、美団点評(1300万件)を抜いてトップに。また来店サービス市場(取引規模)でも、1731億元で、美団点評(1875億元)に猛追しています。
 このように急成長する口碑ですが、いかにその勢力を拡大しているのか。どのような戦略と体制で実現できているのか。こうした疑問に答えながら、これらを可能にした仕組み、またそのベースとなるアリババ・グループ全体で集めたビッグデータ、さらに来客や売上増による店舗の利益アップを第一義とする思想などについて調査・分析しています。
 こうした取り組みもすべてが、馬雲(ジャック・マー)氏が提唱する「新小売」(ネットとリアルを有機的に融合)時代を見据えての戦略と言えるでしょう。また一方では、微信でスマホ経済圏を席巻するテンセントに対する逆襲とも思えるほどの意気込みが感じられる「口碑」。ぜひとも一読をお薦めします。
 中国コンビニ最前線レポートでは、北京のコンビニ事情について。「北京のコンビニの数はなぜ上海のように多くないのか?」と疑問に思います。実際に中国チェーン経営協会の「2016年中国都市別コンビニ発展指数」でも、コンビニ密集度で1店当たりの人口が7185人と上海(3466人)から大きな遅れをとっています。冬の厳しい寒さや広い道路幅で構成された都市構造などが理由としてあげられるでしょう。
 しかし16年に入り、北京ではコンビニが開店ラッシュを迎えています。実際に205店が新規オープン、17年も200店が開店予定とのこと。中国政府のお膝元ながらコンビニ後発地だった北京で一体何が起こっているのでしょうか。その背景には地元政府による手厚いサポートとともに、同業界の規範化が関係しているのですが、その詳細はいかに…。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
vol.44(2017年5月号)  もくじ 
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【巻頭特集】
『スマホユーザー7億人の生活支えるアプリ徹底調査』
 2016年人気スマホアプリ~ランキング&トレンド分析

【トレンドウォッチ】
『「新小売」モデル推進の“秘密兵器”~口コミアプリ「口碑(Koubei)」』
 アリババグループのビッグデータ活用、加盟店の経営効率を改善

【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『北京市が規範を策定しコンビニのサービスを立地に応じて明文化』
 開店ラッシュを迎える北京のコンビニ事情

【都市別調査】
水、TV、10元ショップ 〜 その②
『3者3様のこだわり 実現のための努力』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第105回「売れない時代の戦略」(2017年6月16日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第105回は「売れない時代の戦略」(2017年6月16日付)。前回紹介したスマホSNSによる網紅店の「HEYTEA 喜茶」。その成功をマーケティング戦略の視点から考察してみた。まずターゲットにしたのが、創業者と同じ「90後(90年代生まれ)」世代の若者。彼らは、経済成長の恩恵を最も享受した親を持ち、幼少期から中産階級レベルの生活を送る。物心ついた頃にはスマートフォン(スマホ)が普及しており、最新トレンド情報にも敏感で、ニーズも「自分好み」を追求する傾向にある。その他、ポジショニングやマーケティング・ミックスの「4P」など、「作っても売れない」時代に突入した中国において、喜茶のケーススタディから見える成功の秘訣とは…。
 次回の掲載は2017年6月30日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載

 2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。

「$13bn in fresh food sales point to China's latest online headway(伸びる生鮮品ネット販売)」
http://asia.nikkei.com/Business/Trends/13bn-in-fresh-food-sales-point-to-China-s-latest-online-headway

「Taipei eateries attracting mainland Chinese(台北の人気店、中国も注目)」
http://asia.nikkei.com/Business/Trends/Taipei-eateries-attracting-mainland-Chinese

「China's revolutionary O2O supermarket chain(ネット融合 先端スーパー)」
http://asia.nikkei.com/Business/Trends/China-s-revolutionary-O2O-supermarket-chain

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