中国消費洞察オンライン〜中国ビジネスをマーケティング視点から再構築!

【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第278号】~経済特区のスワトウ、伸び悩みのワケは?~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
「キャスト中国ビジネス」中国マーケティングEC会員コース
http://www.cast-marketing.com/

===============================
2017年7月12日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第278号】
===============================

 こんにちは。キャストの大亀です。

 先月19日に梅雨入りした上海。雨模様ながら涼しい日が続き過ごしやすかったのですが、7月に入りあっという間に30度超えのジメジメと蒸し暑い天気に。5日には早々に梅雨明けが発表、一斉にセミも鳴き始め、本格的な夏到来です。

 日本では、梅雨前線の状況と週間天気予報で5日以上が「雨(曇り)」または「晴れ」かで梅雨の定義を区別するようですが、中国ではどうなのでしょう。ネットで調べたところ、連続5日間の平均気温が22℃超えで、そのうち4日が雨だと梅雨入り、逆に連続5日間の平均気温が30℃超えで雨が降らなければ梅雨明けとなるようです。

 これからの季節、今度はゲリラ豪雨が心配です。日中両国で豪雨による土砂崩れや浸水など大きな被害が出ていますが、近年特に局地的な集中豪雨が発生しやすくなっているようです。これも地球の温暖化による環境問題とも関係があるからでしょう。

 といいながらも、蒸し暑い上海の夜に耐えきれず、ついついクーラーをつけてしまう自分。地球に「ごめんなさい」とつぶやきながら、設定温度を28℃の弱風にして、なけなしの「エコ」努力を心がけています。

 今週のコラムは深センやアモイと並び80年に経済特区に指定されながら急成長できなかった汕頭(スワトウ)。その背景や理由についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第278号をお送りいたします。

◆◇競合他社のベンチマーク調査のご案内◇◆
================================================================
最近弊社では競合社のベンチマーク調査の依頼が増えております。中国での更なる業務拡大を行ううえで、競合他社の組織や運営体制、戦略、KPIなどを調査・分析しています。
<<お気軽にお問い合わせください!!>> http://www.cast-marketing.com/inquiry/
================================================================

【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第278回)
     ~経済特区のスワトウ、伸び悩みのワケは?~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年6月号(vol.45)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「「ミニカラオケ」急拡大」(2017年6月30日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

     3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
         「China's seniors enjoying second youth(増えるアクティブシニア)」
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
コラム
■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第278回)
 ~経済特区のスワトウ、伸び悩みのワケは?~

 「スワトウ」の名を初めて耳にしたのはちょうど10年前。広州勤務の同僚が休暇に「汕頭」に行ったと聞いたときです。東洋と西洋が混ざりあった建築様式がどこかロマンチックな汕頭老街の写真を見せてもらい、ぜひ一度訪れてみたいと思っていました。

 今回の視察で念願の汕頭老街に辿りついたのですが、残念ながら今年3月頃から全面的な改修工事がスタート。地区全体が緑のネットと足場の枠組みに覆われ、観光客も少なく、若干殺風景な光景でがっかりでした。

 1980年に深セン、珠海、厦門(アモイ)とともに経済特区に指定された汕頭。外国からの投資や技術を呼び込み、製造業と輸出で経済成長を促す模範として活躍が期待されましたが、結果は鳴かず飛ばず。15年のGDP比で、深セン、厦門、珠海がそれぞれ汕頭の9倍、1.8倍、1.1倍、1人当たりのGDPでは同じく4.7倍、2.7倍、3.7倍と差が歴然です。

 この凋落の理由の一つに、2001年に摘発された、多数の汕頭企業が手を染めた不正発票(領収書)発行による巨額の脱税事件があげられます。これにより汕頭企業への信用が失墜。国内外の企業がビジネスや投資を敬遠したとされています。

 また、家族や親戚など「血縁」による“関係(コネ)”を重視する特徴が強い汕頭。外地からの人やモノを積極的に受け入れることが少なく、外地の人もそうした強い結束に嫌気がさし、現地での商売を諦める傾向にもあるようです。

 “華僑の故郷”と称され、数多くの華僑がここから東南アジアを中心に海外へ移住し成功を収めています。タイの巨大財閥CP(チャロン・ポカパン)グループの創業家や香港の富豪で長江実業グループ創設者の李嘉誠、さらには微信やQQでお馴染みのテンセント(騰訊)CEOの馬化騰など、名だたる優秀な経済人を輩出しています。

 このように外地で大成功を収めた彼らもまた、地元経済への投資にはそれほど積極的ではありません。観光名所の修復や学校教育への寄付など慈善事業にとどまっていることから、いかに現地への溶け込みが難しいかを物語っているといえるでしょう。

 現在の中国経済繁栄の礎となったかつての経済特区。汕頭のケースから、国外に限らず国内に対しても、オープンで公正なビジネス環境を提供することがいかに大切かを学び取ることができます。

文責:コンサルタント 大亀浩介

バックナンバー一覧はこちら >> http://www.cast-marketing.com/okamekosuke/

★Facebookのアカウントをお持ちでしたら、ぜひ「いいね!」をお願いします
================================================================
キャスト中国マーケティング・ECサイトの公式Facebookページ
■□■大亀浩介の『チャイナ・マーケット・インサイト』■□■
http://www.facebook.com/chinamarketinsight/
<<中国各地の素顔を、写真とミニレポートでリアルタイムにお伝えします>>
================================================================

■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
新着コンテンツ一覧
■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

※下記コンテンツの全文を閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要です(一部お試し閲覧除外記事あり)。「フル/法令/Q&A会員」のログインIDとパスワードではログインできません。(お試しID発行 >> http://www.cast-marketing.com/trial/)

◆中国アパレル業界最新動向 (5)
 ~スポーツ市場は復調 (1)

 2011年以降低迷していた中国スポーツ用品市場が回復している。背景には、中間層の台頭でスポーツを余暇の活動として楽しむ人が増えていることがある。従来のタウンユース向け商品からアスリート向けにもニーズが拡大している......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=1996

◆中国アパレル業界最新動向 (4)
 ~代表的なローカルブランドと各社業績 (2)

 中国大陸と香港に上場するカジュアル5社の2016年1~12月期業績は、3社が増収増益、2社が黒字転換となり、回復傾向が鮮明になった。カジュアル「Senmir」と子供服「Balabala」を展開する森馬服飾は、売上高が前年に比べ12.8%増の106.67億元となり、100億元の大台を突破した。純利益は5.7%増の14.27億元で、伸び率が17.8ポイント縮小した......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=1993

◆中国アパレル業界最新動向 (3)
 ~代表的なローカルブランドと各社業績 (1)

 中価格帯のレディースカジュアル「La Chapelle」など10ブランドを展開する拉夏貝爾は、純利益が13.5%減の5.32億元と、14年の上場以来初の減益だった。大量出店のコストと家賃が利益を圧迫した。売上高は前年比12.5%増の102.36億元で、100億元の大台を突破。エリア別売上高は、3級以下の中小都市が45%を占めた。店舗数は1016店純増の8907店となった......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=1991

◆中国アパレル業界最新動向 (2)
 ~好調な「ユニクロ」と「無印良品」

 厳しい市況の中でここ数年、例外的に好調を維持してきたのが「ユニクロ」と「無印良品(MUJI)」だ。両者は中国アパレル業界で注目の的となり、全国の商業施設からは好待遇で入居を誘われるアイドル的ブランドになっている。大都市から中小都市まで、一般消費者からの認知度も高く、「高品質のブランド」として人気がある......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=1990

■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
お知らせ
■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年6月号(vol.45)発行

 会報誌2017年6月号(vol.45)では、巻頭特集に中国ビッグデータ業界を取り上げました。世界中で次世代のビジネスチャンスとして注目を集めるビッグデータ。スマートフォン(スマホ)普及に伴う各種アプリやサービス、IoT(モノのインターネット)、「インターネット+」など、ネットに接続された環境やインフラが整うにつれ、様々な情報やデータがネット上で飛び交い、かつ集積されています。そうして集められた膨大なデータをいかに企業の売上向上や人々の生活改善に役立ているかが論じられていますが、まだビジネスとしてマネタイズできていないのが現状ではないでしょうか。

 中国もこの流れに乗じ、次世代ビジネスで主導権を得るべく、官民一体となってビッグデータ産業の発展に注力しています。特に約7億人のスマホユーザーを擁する中国。その膨大な数のユーザーが日々の生活でスマホアプリを利用、単にコミュニケーションや娯楽の手段にとどまらず、通販、飲食、交通、金融、決済などあらゆる生活シーンに浸透しています。こうして吸い上げたデータの活用が、ネット企業を中心に本格化しているのですが、中にはすでにビジネスとして形になりつつあるものも登場しています。

 次世代の“金のなる木”として研究開発が進むビッグデータ。そこから波及するAI(人工知能)や自動運転含め、この分野で主導権を握ろうと躍起になっている中国のスピード感は“脅威”に感じます。世界最大のネット人口、そこからデータを集めるためのツールであるスマホの普及、さらにそれを一元管理できる統率力と資本力。データの量と質がすべての土台となるビッグデータ業界において、どの国や企業にも真似出来ない要件を満たす中国。

 今回の特集では、まだ離陸段階の中国ビッグデータ産業について、市場規模や今後の動向、政府の政策や発展の方向性、各地方政府の取り組みや各地のビッグデータ産業園の状況、ネット企業を中心とした各社の取り組みや応用領域、さらには中国企業のビッグデータの活用状況(アンケート結果)などの視点から調査・分析しています。

 トレンドウォッチでは、中国シェアリングエコノミーの次なる騎手として注目のカーシェアリングをピックアップしました。最近、上海の街角で頻繁に目撃するようになった「EVCARD」社のEV(電気自動車)。日本の軽自動車のような小型車で、針時計を模したロゴが車体に印刷され、ひと目で“時間貸し”の電気自動車であることが連想できます。

 上汽(上海汽車)集団が51%出資のEVCARD。現在すでに北京、上海、成都、南京など23都市で業務を展開。上海だけでも6000台を超える車両と、4000ヶ所の充電ステーションを設置、1日当りの利用者数は1万5000人超、1台当りの平均稼働時間も4時間近くに達しています。利用料も1分わずか0.5元、1時間乗っても約30元と、タクシーや配車サービスを利用するよりはるかに安いのが人気の秘訣でしょう。

 市場規模が16年の4.3億元から20年には92.8億元にまで急成長すると予想されている中国カーシェアリング業界。車体価格や駐車スペース、充電ステーションの設置など各種課題は山積みで、シェア自転車のような急拡大は見込めないでしょう。しかし、次なるビジネスの“芽”を求めて自動車メーカーはじめ多くの企業が参入、シェア拡大を目論でいます。そうした各社の現状や今後の動向、政府の政策や方針、市場拡大に立ちはだかるハードル、利用者の属性や満足度調査などから、同業界の今後を占っています。

 中国コンビニ最前線レポートでは、中国コンビニチェーン最大手の「美宜家(MEIYIJIA)」について。16年には新たに1700店舗を出店し、店舗数は9300店に。売上は前年比26%増の100億元超で、市場シェアは約10%に達しています。とはいえ、美宜佳は1997年の創業以来、一貫して珠江デルタ地域の市場を開拓、実に8000店舗超が広東省内にあります。14年から湖南、福建、江西、湖北の各省にも出店していますが、華南地区以外ではマイナーな存在と言えるでしょう。

 広東省・東莞からスタートした美宜家。中国全土から集まる工場勤務の労働者をターゲットに、ミニスーパー的なコンビニで頭角を現してきました。近年は都市部への出店も多くなっていますが、彼らがいかに広東省の消費者や加盟店経営者から支持を集めているのか…。美宜家の出店エリア戦略や商圏ごとの店舗形態や方針、商品配送体制、ネットやO2O(スマホ含む)の取り組みなどから考察しています。

 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 
ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
vol.45(2017年6月号)  もくじ 
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

【巻頭特集】
『急発展する中国ビッグデータ市場』
 政策の先導により、業界内での応用も多元化

【トレンドウォッチ】
『シェア自転車に続く都市のニューフェイス「カーシェアリング」』
 タイムシェアで環境に優しいシェアエコノミー

【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『華南地区だけで1万店に迫るNo.1チェーンを成功に導いた戦略とは』
 広東省・東莞発、中国コンビニチェーン最大手「美宜佳」

【都市別調査】
水、TV、10元ショップ ~ その③
『3者3様こだわり街道 成功者の創る景観を見る』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

---------------------------------------------------------

2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第106回「「ミニカラオケ」急拡大」(2017年6月30日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。

 第106回は「「ミニカラオケ」急拡大」(2017年6月30日付)。駅やモールでの空きスペースを活用したビジネスがにわかに活発だ。自動販売機、クレーンゲーム機、カプセルトイから、モバイル電池レンタルやマッサージチェアなど。そうした中、最近特によく見かけるのが、電話ボックスならぬ「ミニカラオケボックス」だ。

 映画館やゲームセンター、さらにはエスカレーターの脇に突如として出現する複数台のこのカラオケボックス。ドアを開けるとカウンターチェア2脚、液晶テレビとともにお馴染みのタッチパネル搭載のカラオケ機器が置かれている。90後(90年代生まれ)世代を中心に、映画やレストランなどの“待ち時間つぶし”によく利用されているが、思いがけない場所での利用もスタートされた。その場所とは…。

 次回の掲載は2017年7月14日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

---------------------------------------------------------

3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載

 2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。

「China's seniors enjoying second youth(増えるアクティブシニア)」
http://asia.nikkei.com/Business/Trends/China-s-seniors-enjoying-second-youth

※バックナンバーはこちら >>
http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

────────────────────────────
【中国マーケティング・EC会員コース クイックリンク】
────────────────────────────
■サービス詳細 >> http://www.cast-marketing.com/service/
■お試しID発行 >> http://www.cast-marketing.com/trial/
■お問い合わせ >> http://www.cast-marketing.com/inquiry/

pageTop