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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第287号】~華南最大の広州「天河」商圏~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
「キャスト中国ビジネス」中国マーケティングEC会員コース
http://www.cast-marketing.com/

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2017年9月13日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第287号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 先日、国内線で上海の浦東空港に到着、預け荷物を受け取るターンテーブルでのこと。昨年あたりからそのテーブルを囲むように、整然とカートが一台ずつ並べられている光景を目にするようになりましたが、今回驚いたのが、流れてくる荷物も整然と並べられていること。普段は位置も向きもバラバラで出てきていたのですが、それらを「行李大使(Baggage Assistant)」と背中に印刷された制服を着たスタッフがきれいに向きを揃えています。

 次にゲートを出る際。国内線では、チケットに貼られた荷物タグと間違いないか、スタッフが全ての乗客をチェックします。以前は目視で確認し、時間がかかったのですが、今回はバーコードリーダーを片手に、荷物タグを「ピピッ」と読み取り。ほんの数秒で「OK」と通してもらいました。

 最後にタクシー乗り場です。これまでは順番が来ると、無愛想なおじさんが行き先を聞き、どのタクシーに乗るか指示されるところ、今回はお揃いの水色の制服と軍手を身につけたスタッフが数名待機しています。重い荷物や大きなスーツケースを運ぶ客についていき、トランクに入れるヘルプをしています。

 空港はある意味、その都市の“顔”ともいえる玄関。中国の空港で初めての体験となったこうした“おもてなし”サービスですが、今後はまた各地に広がるのでしょう。中国の空港も“日進月歩”ですね。

 ※9月15日に大連でセミナーを開催致します。「中国事業拡大とリスク回避を実現するマーケティングとは」をテーマに講演予定です。大連在住の方々はぜひお越し下さい。(詳細は下記の案内より)

 今週のコラムは華南一の商圏ともいわれる広州の「天河」商圏についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第287号をお送りいたします。

◆◇セミナーのご案内◇◆
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「マーケティング」×「為替」×「保険」の多角的視点からソリューションを検証
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中国事業戦略とリスクヘッジ再考
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【日時】2017年9月15日(金) 14:00~17:15(受付開始13:30)
【会場】森茂大厦(森ビル) 大連市西崗区中山路147号
【主催】キャストコンサルティング(上海)、JTB、AON-COFCO

↓↓↓詳細はこちらから!
http://www.cast-china.biz/index.php?Mod=Seminar&Cmd=DataList&SEid=377
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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第287回)
     ~華南最大の広州「天河」商圏~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年7&8月合併号(vol.46)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「「賢い」クレーム対応」(2017年9月8日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

     3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
         「Shanghai spots get hot thanks to word-of-mouth advertising(SNS人気店の秘訣)」
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第287回)
 ~華南最大の広州「天河」商圏~

 05年にオフィスを構えて以来、これまで何度も足を運んでいる広州。しかし行動エリアは、オフィスがある広州東駅周辺の天河区に限られているのが実状。今回改めて広州の商圏をじっくりと視察しました。
 
 商圏では、やはり天河区の存在感が圧倒的。96年オープンの老舗的存在の「天河城」、巨大なアップルストアとテスラ専門店が目立つ「天環広場」、室内水族館と充実したレストランのラインナップを擁し、16年7月にオープンしたLINEフレンズショップが人気の「正佳広場」と3つの商業施設が集まっています。
 
 またその向かいにある「太古匯」は、ルイ・ヴィトンやシャネルなど欧米系の高級ブランド店が揃い踏み。最近流行りの“文創”書店「方所」では、地場系デザイナーズアパレルブランド「EXCEPTION」の店舗も併設、文房具やアクセサリーのカウンターで実際に買い物をしている客も多く、本棚がなければここが書店であることがわからないほど。お洒落なカフェスペースはもはや店内の簡易喫茶のレベルを超越。照明や内装などお洒落や洗練さは他のどのお店よりも引けを取っておらず、単にカフェとしても一線級といえるでしょう。
 
 特に目を引いたのが、スターバックス(スタバ)での光景。最近、中国各地のスタバ店ではカフェラテやカプチーノなどエスプレッソ式マシンで抽出するコーヒーのほかに、コーヒー豆から挽いて目の前でドリップしてくれる「リザーブ」のコーナーが設置されています。しかし、どこもほとんど注文している客を見たことがないのですが、それもそのはず。一般のアメリカンがトールサイズで26元のところ、ドリップ式だと34元と割高だからなのですが、太古匯店ではオーダーが後を絶たず、ブラックエプロンを着たバリスタ(店員)がひっきりなしにドリップを続けています。
 
 広州人の特徴としてよく指摘されるのが、見栄やメンツよりもリーズナブルさを求める気質。以前なら「どうせ同じコーヒーだから安い方を」となるはずが、「少しお金を払ってもいいからより美味しいコーヒーを」というワンランク上の質を求める消費者が着実に増えていることの現れでしょう。

 華南一の巨大商圏「天河」。正佳広場、天河城、太古滙が売上のトップ3で、15年の売上はそれぞれ60億元、55億元、36億元。全国でも3位、4位、9位に堂々ランクインする実力を兼ね備えています。「香港から広州、そして周辺の都市へ」という中国ビジネスの展開モデルを真剣に検討してもいいかもしれません。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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◆急発展する中国ビッグデータ市場 (2)
 ~中国ビッグデータ産業の規模と予測

 中国信息通信研究院が公表した「中国ビッグデータ発展調査報告(2017年)」によると、2014年の中国のビッグデータ中核産業(※)の市場規模は84億元であったが、16年には168億元に成長したという 。2014~16年の年平均成長率は41.4%前後と高く、国の政策面でのサポートやビッグデータの応用が各業界に浸透していくのに伴い、当面この急成長の勢いは止まらないと思われる。2022年には中国におけるビッグデータ中核産業の市場規模が1000億元近くに達すると予想されている......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
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◆急発展する中国ビッグデータ市場 (1)
 ~政策の先導により、業界内での応用も多元化

 現在、世界のデータ総量は毎年倍々的に増加し、2020年には44兆GBに達することが見込まれている。中国はその20%近くを占めると予想される。貴州省の貴陽大数据交易所(ビッグデータ取引所)の統計によると、世界のビッグデータ産業の規模は2020年に1兆280億米ドルに到達。そのうち、最大の市場シェアを占めるのはアメリカで37.22%、次いで中国が20.30%を占めるとしている......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
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◆シェア自転車に続く都市のニューフェイス「カーシェアリング」(8)
 ~課題は多いが、未知数の潜在性を秘めたカーシェアリング市場

 駐車スペースを見つけることが難しく、コストも上がる一方であることは、中国一線級都市のマイカー所有者にとって大きな問題となっている。2016年末時点、中国一線級都市の駐車場不足は5564万台と非常に深刻だ。 車を購入するコストやメンテナンスの費用も上昇を続けている。また一線・二線級都市では交通規制により、ナンバープレートを取得することも益々困難になっている。人々のカーシェアリングに対するニーズは今後も高まっていくだろう......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
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◆シェア自転車に続く都市のニューフェイス「カーシェアリング」(7)
 ~主な利用者は男性層、満足度も改善待ち

 現在、カーシェアリングの主な利用者は20~40代の男性だ。戦略コンサルの邁哲華(Martec)が発表したレポート「カーシェアリング企業分析及び主要運営商ランキング」によると、現在カーシェアリングの利用者の86%が男性という。26~33歳が特に多く、全体の42%を占め、次いで多いのが34~41歳で25%となっている......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年7&8月合併号(vol.46)発行

 会報誌2017年7&8月合併号(vol.46)では、巻頭特集に広東省6都市(広州、佛山、中山、珠海、汕頭、潮州)の商圏及び消費現場の視察結果をレポートにまとめました。28年連続で中国トップのGDPを維持する広東省。世界的に見ても、98年にシンガポール、03年に香港、07年に台湾を抜き、16年にはメキシコとほぼ同じで、スペインにも肉薄するほどの経済規模を誇ります。

 都市別でも北京、上海に次いで、広州が第3位、深センが第4位に堂々とランクイン。省内第3位の佛山も全国第15位で、全国トップ100にランクした都市数は9にものぼります。80年代から本格化した改革開放政策に伴い、いち早く経済発展のレールに乗っかった広東省。省都の広州、経済特区に選ばれた深センと珠海の3都市を中心に、投資、製造、輸出の“三位一体”で急成長。更にはこの3都市を基点として波状的に発展が広がり、東莞や中山、恵州など周辺都市も飲み込む形で「点」から「面」へと成長が波及しました。

 こうした経済発展を背景に、消費現場は中国の他都市とは異なる独特な発展を遂げているように思えます。香港やマカオにも手軽にアクセスできる地理的環境もあるのか、消費者も長い年月を経てより成熟し、かつニーズも多様化しているように見受けられます。投資から消費主導型の経済成長が推し進められる中、広東省各都市での商業発展モデルが、今後の中国経済の行方を占う上でも参考に値するだろうと思える消費の現場や事象を数多く目にしました。

 17年3月号で取り上げた深センに続き、今号では、珠江河口の西側を中心に広州から佛山、中山、珠海、そして福建省に隣接する汕頭と潮州の6都市で消費現場を視察。省都として消費面でも圧倒的な存在感を見せる広州。広州との都市一体化政策をベースに“インテリ”風の都市整備が進む佛山。強力な地場系の小売流通グループを核に一気に消費のグレードアップが進む中山。中国屈指のテーマパークを武器に「観光都市」として名乗りをあげる珠海。深センや珠海とともに経済特区に選ばれながら“鳴かず飛ばず”の状態が続く汕頭。そして全国区の名物料理を数多く持ちながら、商業発展は“これから”の潮州。これら各都市の商圏、注目の商業施設やショップ、さらには広東人の消費スタイルやトレンドについて詳細にレポートしています。

 トレンドウォッチでは、最近モールや映画館の空きスペースでよく目にする公衆電話ボックスならぬ「ミニKTV(カラオケボックス)」をピックアップしました。ちょうど大人2人が入れるスペースのボックスに、一般のカラオケと同じ機器を装備。会員登録から支払いまですべてスマートフォン(スマホ)で行い、歌った曲も自動的に微信(ウィーチャット)に録音・記録される仕組み。

 映画や人気レストランでの待ち時間、ショッピング時の一休みなど、こま切れの空き時間つぶしのニーズを上手く狙ったミニカラオケボックス。一般のカラオケよりも若干割高の値段設定ながら、「お一人様」消費や録音された曲をシェアするといった若者の欲求を見事にとらえ急成長。16年にはすでに16億元を超え、17年には92.7%増の31.8億元、18年にはさらに120.4%増の70.1億元に達すると見込まれています。

 現在は上海や北京など一・二線級の大都市がメインですが、今後は三・四線級など地方都市へとビジネスが広がると期待されています。こうした急成長を引率する主要メーカーの「友唱M-Bar」、「聆噠miniK」、「雷石WOW屋」を中心に、彼らの経営モデルやコスト構造、立地・チャネル戦略、マーケティングなどについて調査・分析しました。

 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『チャイナ・マーケット・インサイト』
2017年7&8月合併号(vol.46) もくじ
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【巻頭特集】
『広東省消費現場視察レポート
 広州、佛山、中山、珠海、汕頭、潮州』
 中国経済発展のトップを走る広東省、新しい消費トレンドも続々誕生
 ~各都市の商業及び消費の現状

【トレンドウォッチ】
『シェアエコノミーの新業態「ミニKTV(カラオケボックス)」』
 こま切れの空き時間つぶしで人気沸騰

【都市別調査】
水、TV、10元ショップ ~ フィナーレ
『次代のマーケット価値はメリットを超えた先に』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第111回「「賢い」クレーム対応」(2017年9月8日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。

 第111回は「「賢い」クレーム対応」(2017年9月8日付)。最近、毎週月曜日の午前に、上海の自宅にひと束の切り花が宅配されるようになった。バラやヒマワリなどの定番物から母の日向けのカーネーションなど、どんな花かは届いてからのお楽しみ。いずれもちょうど花瓶に収まるサイズだ。

 これは「花点時間」というネットのフラワーショップ。月4回分で99元(単品)か169元(ミックス)の定期便で、宅配は毎週月曜か土曜日から選択できる。15年10月に営業をスタート。すでに300万人のアクティブユーザーを抱え、全国28都市をカバーしている。

 花の宅配を注文してすぐの頃、届いた花が翌日にはしなびて無残な状態に。すぐさま状況を写真撮影し、証拠を提出できるよう準備したうえで、クレームの電話をかけたのだが、その対応に拍子抜けしながらもなぜか納得してしまう自分が…。そうした「賢い」クレーム対応とはいかに…。

 次回の掲載は2017年9月22日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
http://t21.nikkei.co.jp/
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載

 2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。

「Shanghai spots get hot thanks to word-of-mouth advertising(SNS人気店の秘訣)」
https://asia.nikkei.com/Business/Trends/Shanghai-spots-get-hot-thanks-to-word-of-mouth-advertising

※バックナンバーはこちら >>
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