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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第289号】~整然とした街並みが拡がる佛山~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2017年9月27日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第289号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 先週土曜日に上海日本人学校虹橋校の運動会が開催されました。霧雨が舞う中での開会式でしたが、プログラムが進むうちに雨脚も強まり、ついに1時間弱の中断を余儀なくされました。その後も断続的な雨模様でしたが、何とか全種目を終了。8点の僅差で白組の勝利で幕を閉じました。

 娘にとっては小学生最後の運動会。思えば、1年生のときはちょうど中国全土で反日騒動が吹き荒れた直後。開催日も急遽休日から平日へ変更、校門前は騒々しい雰囲気が漂っていました。

 あれから5年。今やそうした心配もなく穏やかなムードで運動会を観戦できることに感謝ですが、開会式で並んでいる全校児童の並ぶ姿を見て、ふと気づいたことが…。それは児童数が明らかに減っていることです。5年前は1500名を超える超マンモス校でしたが、今や1100名前後とのこと。今でも十分マンモス校なのですが、当時から比べるとテントの数含め、明らかに少なくなっています。

 反日から円安(元高)、経済成長の減速に現地化など、理由はさまざまでしょうが、この5年間の日中関係を描写しているような光景を前に、一抹の寂しさを感じました。

 今週のコラムは広東省第3の経済都市・佛山の消費現場についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第289号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第289回)
     ~整然とした街並みが拡がる佛山~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年7&8月合併号(vol.46)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「ウシガエル料理ブームに」(2017年9月22日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

     3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
         「Shanghai spots get hot thanks to word-of-mouth advertising(SNS人気店の秘訣)」
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第289回)
 ~整然とした街並みが拡がる佛山~

 広東省・佛山。名前を聞いてまず思い浮かべるのが仏教と関係のある山を中心とした長閑な風景。実際に名前の由来は、東晋時代(400年頃)にこの地を訪れた三蔵法師が持ち込んだ仏像が、唐朝時代に発見され、“仏が住む山”として佛山と名付けられたとのことです。

 近年は広東省の省都・広州と隣接する地理的好条件を背景に、拡大する製造拠点の一角として急発展。16年のGDPは8630億元で、都市別では省内で広州と深センに次ぎ第3位、全国でも第15位の経済規模にまで成長しました。特に家電やIT、陶磁器関連が盛んで、美的(Midea)電器、科龍(Kelon)電器、格蘭仕(Galanz)電器、志高空調、万家楽熱水器、佛山照明、佛山陶瓷など中国を代表する佛山発の著名ブランド企業が名を連ねます。

 しかし、どちらかと言うと工場地帯が中心で、都市や消費現場としてのイメージが全く沸かなかった佛山。その先入観は実際に足を踏み入れると木っ端微塵に見事に打ち砕かれました。人口約750万人を擁する佛山の消費現場は、当初の想定を遥かに超える規模とレベルに達していました。

 商業の中心は地下鉄・祖庙駅一帯。老舗で97年開業の「百花広場」を中心に、地下にマックスバリュやダイソーが入居する「鉑頓城広場」が14年に、またユニクロやGAP、H&Mのほか、マウジーの大型店舗もあるなど若者向けの“今どき”なモールとして人気を集める「嶺南站NOVA」が16年にそれぞれオープン。

 さらに注目なのが、ここから5分ほど歩いた場所にある「嶺南天地」。上海新天地と同じ不動産デベロッパーの瑞安集団が開発・運営。佛山祖廟付近の歴史的建築を生かし、低層の古い建物をリノベーション、お洒落なレストランやバーなどが集まる商業スペースで、佛山市民の経済力と消費レベルの高さが伺い知れる洗練さと高級さを兼ね備えています。

 その他にも、モール内がジャングルのように緑で覆われた「恒福GoGoPark」、H&MやZARAと傘下のMassimoDutti、Bershka、Stradivarius、Oyshoが揃い踏みの「季華鵬瑞利広場」、無印良品、ユニクロ、JINSが入居の「印象城」、地下鉄・桂城駅と直結でマックスバリュが入居する「越秀悦滙天地」などの商業施設が市全体にまんべんなく立地。その多くが地下鉄の駅と直結するなど、都市開発と同調した商圏の発展が特徴的です。

 街中で車を運転していても、車道が広くて基本まっすぐ。どのマンションも新しく、緑化も充実、渋滞も気にならない程度です。上海の浦東をさらに進化させた都市整備の最新版が広がっているようで、とにかく住みやすい町という印象が強い佛山。広東第3の都市の実力は一見の価値ありです。 

文責:コンサルタント 大亀浩介

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◆急発展する中国ビッグデータ市場 (9)
 ~企業のビッグデータ応用状況 (2)

 使用するデータの種類で見てみよう。現在企業が有しているデータソースは、非構造化データが主流だ。非構造化データの割合が7割以上と答えた企業の割合は66.1%に達し、その成長速度も構造化データを遥かに上回っている。しかし、非構造化データの分析と利用は今後の改善の余地が大きく、現在は構造化データをベースにビッグデータ分析を行っていると回答した企業は67.8%に達した......

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◆急発展する中国ビッグデータ市場 (8)
 ~企業のビッグデータ応用状況 (1)

 中国信息通信研究院が全国1465社の企業を対象に調査を行い公表した「中国ビッグデータ発展調査報告(2017年)」によると、6割近い企業が既にデータ分析関連の部門を設けているという。設置準備中の企業も27.3%に及び、企業の大多数がデータ分析の重要性を認識している。 また、そのうち三分の一を超える企業(35.1%)が、既にビッグデータの応用を開始しており、今後1年以内にビッグデータの応用を開始する予定の企業も22.9%にのぼる......

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◆急発展する中国ビッグデータ市場 (7)
 ~中国ビッグデータの真の主役は中小企業

 中国ネット企業大手「BAT」3社による各種取り組みにより、ビッグデータ産業が注目を集めているが、実際のところ、中国のビッグデータ企業は依然として中小企業が主流だ。国家信息中心の統計によると、ビッグデータ企業の7割は登録資本金が1,000万元以下であることがわかる......

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◆急発展する中国ビッグデータ市場 (6)
 ~中国ビッグデータ産業を主導するインターネット企業

 中国では、インターネット企業がビッグデータ産業を主導している。彼らは大量のユーザーデータを持ち、これらを分析して自社のECや広告、映像・エンターテイメントなどの業務に反映させている。またO2O(オンライン・ツー・オフライン)が流行する中で、これらインターネット企業はその業務を金融、保険、旅行、健康、教育、交通サービスなど幅広い領域に広げつつある......

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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年7&8月合併号(vol.46)発行

 会報誌2017年7&8月合併号(vol.46)では、巻頭特集に広東省6都市(広州、佛山、中山、珠海、汕頭、潮州)の商圏及び消費現場の視察結果をレポートにまとめました。28年連続で中国トップのGDPを維持する広東省。世界的に見ても、98年にシンガポール、03年に香港、07年に台湾を抜き、16年にはメキシコとほぼ同じで、スペインにも肉薄するほどの経済規模を誇ります。

 都市別でも北京、上海に次いで、広州が第3位、深センが第4位に堂々とランクイン。省内第3位の佛山も全国第15位で、全国トップ100にランクした都市数は9にものぼります。80年代から本格化した改革開放政策に伴い、いち早く経済発展のレールに乗っかった広東省。省都の広州、経済特区に選ばれた深センと珠海の3都市を中心に、投資、製造、輸出の“三位一体”で急成長。更にはこの3都市を基点として波状的に発展が広がり、東莞や中山、恵州など周辺都市も飲み込む形で「点」から「面」へと成長が波及しました。

 こうした経済発展を背景に、消費現場は中国の他都市とは異なる独特な発展を遂げているように思えます。香港やマカオにも手軽にアクセスできる地理的環境もあるのか、消費者も長い年月を経てより成熟し、かつニーズも多様化しているように見受けられます。投資から消費主導型の経済成長が推し進められる中、広東省各都市での商業発展モデルが、今後の中国経済の行方を占う上でも参考に値するだろうと思える消費の現場や事象を数多く目にしました。

 17年3月号で取り上げた深センに続き、今号では、珠江河口の西側を中心に広州から佛山、中山、珠海、そして福建省に隣接する汕頭と潮州の6都市で消費現場を視察。省都として消費面でも圧倒的な存在感を見せる広州。広州との都市一体化政策をベースに“インテリ”風の都市整備が進む佛山。強力な地場系の小売流通グループを核に一気に消費のグレードアップが進む中山。中国屈指のテーマパークを武器に「観光都市」として名乗りをあげる珠海。深センや珠海とともに経済特区に選ばれながら“鳴かず飛ばず”の状態が続く汕頭。そして全国区の名物料理を数多く持ちながら、商業発展は“これから”の潮州。これら各都市の商圏、注目の商業施設やショップ、さらには広東人の消費スタイルやトレンドについて詳細にレポートしています。

 トレンドウォッチでは、最近モールや映画館の空きスペースでよく目にする公衆電話ボックスならぬ「ミニKTV(カラオケボックス)」をピックアップしました。ちょうど大人2人が入れるスペースのボックスに、一般のカラオケと同じ機器を装備。会員登録から支払いまですべてスマートフォン(スマホ)で行い、歌った曲も自動的に微信(ウィーチャット)に録音・記録される仕組み。

 映画や人気レストランでの待ち時間、ショッピング時の一休みなど、こま切れの空き時間つぶしのニーズを上手く狙ったミニカラオケボックス。一般のカラオケよりも若干割高の値段設定ながら、「お一人様」消費や録音された曲をシェアするといった若者の欲求を見事にとらえ急成長。16年にはすでに16億元を超え、17年には92.7%増の31.8億元、18年にはさらに120.4%増の70.1億元に達すると見込まれています。

 現在は上海や北京など一・二線級の大都市がメインですが、今後は三・四線級など地方都市へとビジネスが広がると期待されています。こうした急成長を引率する主要メーカーの「友唱M-Bar」、「聆噠miniK」、「雷石WOW屋」を中心に、彼らの経営モデルやコスト構造、立地・チャネル戦略、マーケティングなどについて調査・分析しました。

 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『チャイナ・マーケット・インサイト』 
2017年7&8月合併号(vol.46) もくじ 
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【巻頭特集】
『広東省消費現場視察レポート
 広州、佛山、中山、珠海、汕頭、潮州』
 中国経済発展のトップを走る広東省、新しい消費トレンドも続々誕生
 ~各都市の商業及び消費の現状

【トレンドウォッチ】
『シェアエコノミーの新業態「ミニKTV(カラオケボックス)」』
 こま切れの空き時間つぶしで人気沸騰

【都市別調査】
水、TV、10元ショップ ~ フィナーレ
『次代のマーケット価値はメリットを超えた先に』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第112回「ウシガエル料理ブームに」(2017年9月22日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。

 第112回は「ウシガエル料理ブームに」(2017年9月22日付)。最近中国の飲食シーンで流行っているのが「牛蛙(ウシガエル)」だ。ほとんどの中国人が、牛蛙と聞いてまず思い浮かべるのが四川料理だろう。唐辛子と花椒、辣油が絡まった蛙肉の食感は、プリプリとした歯ごたえで、まるで鶏肉のよう。実際に台湾や香港では「田鶏」という名で親しまれている。

 昨今の牛蛙ブームの火付け役となったのが、スマートフォン(スマホ)SNSの微信(ウィーチャット)による口コミ人気店「哈霊面館」。1987年創業の老舗で、青唐辛子と白胡椒のピリ辛スープに牛蛙の肉がどっさりと入ったラーメンが看板メニューだ。

 普通のスープ麺が10元前後の中、同店の牛蛙麺はなんと一杯45元。かなりの高級品にもかかわらず客が殺到するのは、なぜか?その理由とは…。

 次回の掲載は2017年10月6日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載

 2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。

「Shanghai spots get hot thanks to word-of-mouth advertising(SNS人気店の秘訣)」
https://asia.nikkei.com/Business/Trends/Shanghai-spots-get-hot-thanks-to-word-of-mouth-advertising

※バックナンバーはこちら >>
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