中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
「キャスト中国ビジネス」中国マーケティングEC会員コース
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2018年4月25日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第318号】
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こんにちは。キャストの大亀です。
先週のメルマガで、喉の不調をお伝えした後、複数の方々から「実は私も…」という返信を頂戴しました。どなたも「原因不明」とのことで、発作的に発症することもあり、咳止め薬でごまかす程度のソリューションしかない風土病だとも。
私も先週一週間東京だったからか、咳止めの薬が効いたのか、なんとか咳は治まりました。ただ相変わらず痰が喉に詰まった感じがあり、今もこの症状が続いています。
上海に戻ってから早速に、先々週実施したアレルギーの血液検査の結果を聞きに、日系のクリニックに行きました。結果は花粉、ダニ、ハウスダストなどすべて陰性反応。ただすべてのアレルゲンに対する「非特異的IgE」の値が基準範囲内ながら若干高めとのことで、検査項目に含まれていない“何か”が作用しているかもと。
お医者さんからも、鼻水や咳、痰というのは、体内に入ってきた不要物を体外に排出しようとする現象なので、それ自体は悪いことではないといわれ納得。若干、蓄膿症の疑いもあるので、治療を続けながら、運動とともに健康維持に励みたいと思います。
今週のコラムは勢いが止まらないマラソンブームについてです。では、中国市場インサイトメルマガ第318号をお送りいたします。
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【目次】
1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第318回)
~マラソンブームで日本企業に商機~
2. 新着コンテンツ一覧
3. お知らせ
1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2018年3月号(vol.52)発行
(詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
「配達員 グループで共有」(2018年4月20日付)
(詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第318回)
~マラソンブームで日本企業に商機~
先月に上海の虹橋から浦東に引っ越して以来、生活リズムの違いを強く感じます。市の中心部で、古くから発達した虹橋を含む「浦西」(※上海では黄浦江(河)を境に東西に分け、それぞれ浦東・浦西と呼ばれます)は、ビルやマンションが密集し、道も狭く、いつも車や二輪車で渋滞しているイメージです。
一方、浦東は新興都市ならではの趣で、道幅も広く、かつ二輪車と歩行者それぞれの専用道も整備。そのせいか、車も朝夕のピーク時は別として、それほど混雑せず、また歩道など緑化も進んでおり、どこかのんびりした雰囲気があります。
そうした中、特に引っ越してから目につくようになったのがジョギングをしている人たち。ここ2~3年、巷ではマラソンブームと騒がれている中国。しかし、以前の虹橋の自宅周辺で、ジョギング姿を目にすることはほとんどありませんでした。一方、浦東の自宅周辺では、世紀公園がすぐそばという立地環境もあるでしょうが、ジョガーの多さに驚いています。
先週末、私もそうした雰囲気に乗せられ、世紀公園へ。ジョギング専用のタータンレーンが公園を取り囲むように約5キロメートル敷かれています。夕方の時間帯でしたが、多くの人がジョギングやウォーキングに勤しんでいます。本格的にハイペースで走る人もいながら、友達としゃべりながらウォーキングを楽しむ人など多種多様。
ただ、そうした中、ふと気付いたのが、ほとんどの人が本格的なウェアを身に着けていること。ランニング用のタイツに速乾性のシャツ、メジャーブランドの帽子やシューズのほか、スマートフォン(スマホ)ホルダーやポーチなども。色もカラフルで、普段のジャージ姿で出かけた自分が恥ずかしいほどでした。
ニールセンの調査によると、市民の週平均運動時間は4.2時間で、スポーツ関連消費は年間1213元とのこと。北京や上海など一線級都市では2927元でしたが、二線級(省都)は2105元、三線級(地方都市)は2438元とほぼ拮抗。四線級になると1571元に落ちますが、改めてこうしたスポーツ需要が中国全土に広く広まっていることがわかります。
2017年には、参加者800人以上のマラソン大会が全国1102カ所で開催されました。そのうち、陸上協会共催の大会は前年比83%増の223で、参加人数は498万人。20年にはこられ数字が、それぞれ1900、350、1000万になると見込まれています。ちょうど先週末には上海ハーフマラソン大会が浦東の東方明珠塔を基点とするコースで開催され、約1万5000人が参加しました。
健康意識がますます高まる中国。アジアのマラソンブームに火をつけた日本企業にとっても、無限大の可能性を秘めたマーケットが広がっています。
文責:コンサルタント 大亀浩介
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新着コンテンツ一覧
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◆新小売潮流下の物流競争~京東物流VS阿里巴巴菜鳥網絡 (7)
~コールド物流が次の競争の争点
現在、京東物流は全国に10ヶ所の生鮮冷蔵倉庫を擁し、深冷層(−30℃)、冷凍層(−18℃)、冷蔵層(0~4℃)、 温度調整層(16~25℃)の4つの温度層により、商品の品質を保証。同時に冷蔵、冷凍、恒温の3つの保温が可能なコールドチェーン輸送車及びコールドチェーン三輪車等の設備のほか、コールドチェーン保温箱、専門冷媒(ドライアイス、アイスバー、アイスパック、アイスバッグ)等の素材も完備、全行程をフルカバーした冷蔵輸送を実現している......
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◆新小売潮流下の物流競争~京東物流VS阿里巴巴菜鳥網絡 (7)
~双11の驚愕的な物流効率
スマート物流ネットワークの応用により、西部地区の都市の物流速度は東部沿海地区と変わらなくなりつつある。双11当日に発生した8.12億件の注文のうち、当日発送された商品は3.66億件を超えた。また双11後わずか2.8日で、1億件を超える小包が消費者の手中に収まり、16年の3.5日よりさらに0.7日も早くなった。ちなみにこの数字は2013年から15年には、それぞれ9日、6日、4日だった......
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◆新小売潮流下の物流競争~京東物流VS阿里巴巴菜鳥網絡 (6)
~無人配送技術の飛躍的進歩、市場への正式投入間近
ラストワンマイルの配送問題解決を目指し、京東物流と菜鳥網絡の両社は、無人飛行機(ドローン)、無人輸送車、ロボットなど、無人配送領域への投資も積極的だ京東物流が自主開発した無人飛行機は、すでに2017年の双11期間に、江蘇、陝西、北京などの農村地区への配送に投入された。 現在は西安や韓城(陝西省)、宿遷(江蘇省)などにも10数ラインの常設路線が設置されている......
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◆新小売潮流下の物流競争~京東物流VS阿里巴巴菜鳥網絡 (5)
~京東と菜鳥によるスマート無人倉庫の積極展開
中国政府の国家発展改革委員会のデータによると、2016年の中国の物流コストは、国内総生産の14.9%を占めたという。これは世界の平均レベルよりも高い水準で、物流コストを引き下げ、物流の効率を高めるべく、スマート物流の推進が進んでいる。現在、京東物流は、物流のスマート化のために、多くの実践を積んでいる。具体的にはオートメーション化と運営のデータ化、スマートサプライチェーン等の実現が目指されている......
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2018年3月号(vol.52)発行
会報誌2018年3月号(vol.52)では、巻頭特集に中国中古車市場を取り上げました。17年の新車販売台数が2887万9000台と過去最高を更新し、9年連続で世界一の自動車市場となった中国。17年末時点で3.1億台に達した自動車保有台数ですが、同市場の成長はこれまで「新車」販売が主導してきました。
経済成長を背景に、そもそも車を“中古”で買うという概念すらないような社会風潮の中、外観からはどんなコンディションか判断できない車を、悪徳業者に掴まされるかもしれないといった業界に対する不信感もはびこっていました。新車販売が当たり前で、中国全土で各メーカーの「4S(ディーラー)」店が続々とオープンする中、中古車売り場がどこにあるのかもわからず、またメディア等でもほとんど耳にすることはありませんでした。
しかし経済成長スピードが鈍化しはじめ、人々の価値観やライフスタイルにも変化が現れるようになりました。見かけや見栄といった外観ではなく、本当に“良い”モノ、自分が満足できるモノを求める「消費昇級(アップグレード)」トレンドが、中国消費現場に広く広がっています。
一方、スマートフォン(スマホ)の普及に伴い、多くのスマホアプリを介した売買やシェアリングのビジネスが誕生。ビッグデータやAI(人工知能)を駆使した「データ・ドリブン」的なマーケティングや管理手法が活用されるようになり、より信頼度の高い客観的な評価と判断が可能となりました。
こうした変化がいよいよ中古車市場にも波及。つまり、中古でもいいから“良い”車に乗りたい。アプリ経由であれば、規範化された査定価格で安心だし、分割払いなどの金融面だけでなくアフターサービスも充実ということで、中古車を選ぶ消費者が徐々に増えています。
実際に2000年にはわずか25万台だった中古車の年間取引台数は、17年に1240万台と実に50倍近く成長。20年には2920万台に達するとも見込まれています。この有望な潜在市場に目を付けるベンチャー投資も活発になり、各社間の陣取り合戦が白熱。今や中国各都市の街角だけでなく、ネット含め、中古車販売アプリ各社の広告で溢れているほどです。
そこで、今号では中国中古車販売の大手3社である「優信」、「瓜子」、「人人車」を中心に調査を実施。中国中古車市場全体の状況やプラットフォームの発展過程を踏まえながら、各社の運営モデル、ユーザーからの評価、提供するサービスや収益モデル、マーケティング手法、新車販売との連携、主要ユーザー層、そして中国政府の政策や今後の発展トレンドについて、徹底分析しています。
次に、トレンドウォッチでは、2018年に入ってから中国で人気のスマホ向けゲームアプリ「旅かえる(中国語名:旅行青蛙)」を取り上げました。日本のゲーム開発会社であるヒットポイントが17年末にリリースした放置型シミュレーションゲーム。日本語のままで提供されているにもかかわらず、18年1月20日には、中国のApp Store無料ゲームランキングで第1位となりました。
17年11月の配布開始から、アジア全体で3000万回もダウンロードされている中、95%が中国内というデータもあり、スマホSNSの微信(ウィーチャット)や微博(ウェイボ)では、ゲーム内のカエルから送られてくる便りや写真をアップするユーザーが続出。中国語による攻略ページやカエルをもじった漫画なども登場するなど、一種の“ブーム”にもなっています。
このように中国で大人気の旅かえるですが、遊び方は至ってシンプル。クローバーの生える庭とカエルの自宅の2つのシーンしかありません。定期的にクローバーを刈り取って、カエルのために弁当と旅行の支度をしてやるのみ。カエルと一緒に遊ぶこともなければ、話しかけることもできない。カエルがいつ自宅にいて、旅立つのか、どこに行くのかすらわかりません。ただ単にカエルが旅先から送ってくる写真やお土産のみが唯一の交流方法で、どんな写真をゲットしたのか、またチョウやハムスターなどの旅仲間が写っているか否かなどに、一喜一憂するといった内容です。
こんな何ら変哲もない、一見“退屈”にも思えるようなゲームながら、どうして中国で大ヒットしたのか。またどのように中国女性ユーザーの心をわしづかみしたのか。その背景には、最近中国で流行りのキーワード「仏系」が関係しているようです。
仏系とは、仏教が追求する浮世離れした生き方をもじったもの。流れに身を任せ、すべてをありのまま受け入れ、争いや勝ち負けにこだわらない態度を意味します。特に1990年代生まれの「90後」世代の若者を指す仏系ですが、一体、この仏系がどのように旅かえるの人気と結びついているのか。若者だけでなく、中国社会全体に広がる「仏系」価値観について、急成長する中国スマホゲーム市場や女性ゲームユーザーの実態を踏まえながら、洞察しています。
中国コンビニ最前線レポートは、17年に消費現場で大きな話題となった「無人コンビニ」について。16年末に米アマゾンが発表した「アマゾン・ゴー」を契機に、中国で驚異的なスピード感で実用化が進む無人コンビニ。特に17年7月8日に、ネット通販大手のアリババ系「淘宝(タオバオ)」が発表したデモ店「淘珈琲」により、中国無人コンビニの主導権争奪戦が幕を開けました。
「繽果盒子(Bingo Box)」や「F5未来商店」といった新興企業だけでなく、ネット通販大手の京東(JDドットコム)や家電量販の蘇寧(スニン)なども参入。QRコードや顔認証などで入店し、各商品に貼られた電子(RF)タグで価格を自動計算、スマホ決済で支払い完了という店舗が各地で誕生しています。
一方、アマゾン・ゴーのように、電子タグではなく、入店客の顔や格好、仕草、購入の動作などを、天井や壁に取り付けた無数の監視カメラで視覚識別し、センサーとAI(人工知能)で購入額を判断するというタイプの無人コンビニも登場。その筆頭格が17年10月に上海でオープンした「簡24」です。そこで、この簡24と、ボックス型無人コンビニの繽果盒子の2店の現場視察とともに、両社の運営モデルや状況について紹介しています。
そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。
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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
2018年3月号(vol.52) もくじ
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【巻頭特集】
『中古車販売大手3社「優信」、「瓜子」、「人人車」の広告合戦が激化』
政策緩和と投資増で沸く中国中古(二手)車市場
【トレンドウォッチ】
『超人気“仏系”スマホゲーム「旅行青蛙(旅かえる)」』
ほのぼのとした作風が癒しに、女性市場を席捲
【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『「Amazon Go」を契機に驚異的なスピード感で無人店舗が実用化する』
低コストと場所を選ばない手軽さが最大の利点
『人工知能とセンサーが商品と金額を判断する中国版アマゾン・ゴー』
“走りながら改善”を体現する無人コンビニ「簡24」
【都市別調査】
広東省都市めぐり 〜その②
『進む広州との一体化 省内第3経済都市・佛山』
※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
第126回「配達員 グループで共有」(2018年4月20日付)
日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
第126回は「配達員 グループで共有」(2018年4月20日付)。今、上海で最も人気の「盒馬鮮生」。昨今の消費トレンド「コト+ネット」を見事に組み合わせたアリババ系の会員制生鮮スーパーだ。半径3キロメートルの範囲内であれば、最短30分で配達という利便性が受け、人気が一気に広がった。
ほぼ毎日、盒馬からスマートフォン(スマホ)アプリで注文した生鮮食品を配達してもらっている上海の自宅。先日ドアを開けると、ネット出前アプリ大手「餓了麽」の配達員が立っている。「いや、出前は頼んでないけど」と思ったが、なぜか盒馬のビニール袋を掲げている。
なぜネットスーパーからの荷物を、出前の配達員が運んできたのか。その解は「物流クライシス」回避にもつながる巧妙な一手のようにも思える工夫が…。
次回の掲載は2018年5月4日を予定しています。
※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
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