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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第353号】~錦鯉が中国で注目されるワケ~

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2019年1月23日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第353号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 1月20日に「大寒」に入りました。二十四節気のうち最後とされている大寒。見ての通り、1年で最も寒い期間がしばらく続きます。1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けた「二十四節気」。これまで意識することはほとんどなかったのですが、最近は微信(ウィーチャット)の朋友圏(モーメンツ)で、友人がシェアするので、知るようになりました。

 日本では大寒に「卵」を食べるのがいいと言われているようです。昔、寒くなるとあまり卵を産まなかったニワトリ。そうした中、1年で最も寒い時期に産んだ「大寒卵」は滋養があり、強運も持っていると。身体が丈夫になり、金運や健康運がつくからと縁起物だったそうです。

 一方、中国では「糯米(餅米)」。お米よりも糖分が多く、体内の熱量も高まるとのことで、糯米飯やお餅、甘い「八宝飯」などが食されているようです。また南京では「鶏湯(チキンスープ)」、北京では「消寒糕」、安徽省では「春巻」なども有名だとか。

 大寒は2月4日の立春まで続きます。この大寒が過ぎれば、いよいよ「春」。中国では春節を控えソワソワし始めていますが、風邪を引かないよう、体調には十分お気をつけてお過ごしください。

 今週のコラムは2018年に中国で最も注目を集めた「ニシキゴイ(錦鯉)」についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第353号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第353回)
     ~錦鯉が中国で注目されるワケ~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. お知らせ
     会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2018年10月号(vol.58)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第353回)
 ~錦鯉が中国で注目されるワケ~

  2018年に中国で最も注目された動物は何でしょう?戌年だったから「犬」?ネット通販の天猫から「猫」?ネットスーパー「盒馬鮮生」のキャラクターである「カバ」?それとも……と色々連想できますが、おそらく一番は「コイ」でしょう。それも「ニシキゴイ(錦鯉)」。

 中国で、古くは西晋時代(4世紀)の書物でも言及されているニシキゴイ。本格的に養殖を始めたのは新潟県だそうで、日本の「ニシキゴイ」はその芸術的な色合いや模様から“高級品”とされ、世界中のお金持ちから観賞用として愛されています。

 中国では特に「急流の滝を登りきる鯉は、竜門をくぐり、天まで昇って龍になる」という故事から「鯉躍竜門(鯉の滝登り)」と言い伝えられているように、古くから立身出世や幸運のシンボルです。観賞用の他、鯉のモチーフやデザインが伝統的建築物や服装にも多く用いられています。

 インターネットが普及し始めた頃から、ネットユーザーたちの間で「グッドラック(好運)!」と伝える際に、よく転送されていた錦鯉。それが、18年に“人間”版の錦鯉が登場。彼女たちの画像を転送して楽しむ一種のブームとなりました。では、そのネットで「錦鯉」と称されたラッキーな女性たちとは?

 まず火付け役となったのが、テンセント系ネット動画「騰訊視頻」で放映された人気の女性グループオーディション番組「創造101」で3位になった楊超越。歌唱力やダンスの実力はイマイチでしたが、視聴者からの絶大なる支持で運良く好成績を収めたことで、彼女の画像が人間版「錦鯉本鯉」としてネット上で拡散されました。

 次に、アジア全土に配信された百度(バイドゥ)系ネット動画「愛奇異」で配信、人気ドラマ「延禧攻略」で女性ヒロインだった魏瓔珞。劇中で宮女から妃にのぼり詰めた運の強さが賞賛されました。

 しかし、最も話題を呼んだ錦鯉は、スマホ決済の支付宝(アリペイ)がミニブログの微博(ウェイボ)上で仕掛けた「中国錦鯉」なる抽選イベント。世界中の200社と提携、すべて読み終わるのに3分は必要とするほどの膨大な数の賞品を見事獲得した「@信小呆」という名の女性ユーザーです。

 スマホやコスメのほか、クルージング船「プリンセス号」のアラスカ8日間ツアーや、アメリカの免税店300ドル無料券、モルディブWホテルの無料宿泊券3日分などもあり、多くのネットユーザーから羨ましがられ、大反響となりました。

 チョコレートのゴディバも、春節ギフトのデザインに錦鯉を採用。幸運の象徴とされる錦鯉ブームがしばらく続きそうです。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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◆コネクテッドカーが市場の主役に (3)
 ~アリババのソリューションシステム「斑馬」

 アリババはIoT基盤「AliOS」を発表。2015年7月に、上海汽車(上汽)との合弁による「斑馬網絡」社を設立した。AliOSをベースとする「斑馬」スマート運転システムは、アリババが提案するコネクテッドカーのトータルソリューションシステムとして注目されている。世界初のコネクテッドカーである上海汽車の「栄威RX5」は、16年7月6日に発売された。これまでに上海汽車のサブブランド「栄威(Roewe)」、「名爵(MG)」、「大通(Maxus)」などに「斑馬」スマート運転システムを搭載。同社公表のデータによると、アリババと共同で生産したコネクテッドカーの累計販売台数はすでに70万台を超えているという......

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◆コネクテッドカーが市場の主役に (2)
 ~百度の独自システムとは

 AI(人工知能)の領域で、中国で先導的な地位を占める百度(バイドゥ)は、2017年11月に「Apollo(アポロ)」小度車載システムを発表した。これはバイドゥが自社開発したDuerOSシステムを中心とした人と車とを結ぶAIインタラクティブ(双方向)システムだ。 スマート音声アシスタント、顔認証、疲労チェック、AR(Augmented Reality)ナビゲーションシステム、HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)、車と家のインタラクティブシステム、スマートセキュリティ管理という7大機能を搭載している......

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◆コネクテッドカーが市場の主役に (1)
 ~中国発の「つながる車」とは?

 コネクテッドカー産業の発展を重視する中国政府。2015年に公布した「中国製造2025」でも、コネクテッドカーは十大重点発展領域の1つに組み込まれている。17年に工信部、国家発改委、科技部が共同で公布した「自動車産業中長期発展計画」で、20年までにDA(Driver Assitance,ドライブアシスタント)、PA(Partial Automation, 部分的自動運転)、CA(Conditional Automation, 条件付き自動運転)システムの新車への搭載率を50%に、またコネクト式ドライブサポートシステムの搭載率も10%とし、スマート交通都市建設の要求を満たすことを目標とした......

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◆中国自動車産業の発展状況とトレンド(7)
 ~自動運転が今後のトレンドに

 近頃、深圳市は「深圳市スマートカー道路テスト関連業務の規範化に関する指導意見」を公布、公開意見の募集を開始した。これは北京、上海、重慶に次ぐ、4番目のスマート自動運転実地テストに関する交通ルールの公布となる。浙江省・杭州市でも自動運転のテスト道路が間もなく開通する予定で、将来的には閉鎖型のテストエリアとする計画だ。広州、武漢でも自動運転テスト関連地区の建設を計画中だ......

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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2018年11月号(vol.59)発行

 会報誌2018年11月号(vol.59)は、一般家庭への普及が進む中国「スマートホーム(智能家居)」業界にスポットライトを当てました。

 スマートホームとは、家庭内の電化製品や情報家電製品をネットワークでつないで一括管理・コントロールし、エネルギー利用の最適化や音声による操作など、快適なライフスタイルを実現する住まいのこと。近年、中国でもIoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)、ビッグデータ、クラウドコンピューティングなどが各界で注目を集める中、中国政府も重点的に発展を促す新興産業分野の一つとして、各種政策で支援や達成目標を発表しています。

 中国で「スマートホーム元年」と呼ばれているのは2014年。ハイアールや美的(Media)といった中国家電メーカー大手各社が、相次いでスマート家電製品をリリースしたからです。その後、スマートフォン(スマホ)大手の小米(シャオミ)、ネット大手のアリババやバイドゥ(百度)などが参入。数多くのスタートアップ企業も続々と誕生し、ベンチャーキャピタルなど投資市場も活発化しています。

 景気減速により、活気に陰りが見える中国不動産市場。しかし、実際には中国統計局によると、住宅施工及び竣工いずれの面積指標は、13年以降堅調に推移しているとのこと。それ以前の不動産黄金期に取引された大量の住宅含め、新規内装や改装のニーズは依然旺盛と言えるでしょう。

 このようなニーズを背景に、「消費昇級(アップグレード)」という少々割高でもより良いモノを求める消費トレンドにも支えられ、スマート家電やインテリアなどを導入する家庭が増えつつあります。特に住居購入者の主力層が、90後(1990年代生まれ)を中心とした若い世代に移り変わる中、新しい技術や機能、また慣れ親しんだスマホとの連動性などに強く興味を惹かれるユーザー層が増えつつあります。

 そうした市場醸成の火付け役となったのがスマート(AI)スピーカー。17年後半から、各業界の大手企業が続々と同市場に参入し、熾烈な主導権争いを演じています。特にアリババの「天猫精霊」や小米、百度などのネット・IT大手が相次いで数百元の特価キャンペーンを展開、18年に販売が急増し、一気に家庭への普及が進みました。

 スマートホームの入口(ゲートウェイ)としても注目されるAIスピーカー。その普及とともに、中国全土でスマートホームへの関心も高まり、多くの企業が本格参入を果たします。特に従来の家電製品では大きな需要が見込めなくなり、新たな成長戦略が迫られていた既存の家電メーカー。今号ではハイアールと美的(Midea)の取り組みを紹介。またネット・IT大手のアリババ、百度、小米のほか、新興のスタートアップ企業であるBroadLink、ORVIBO、LifeSmartの3社の詳細、さらには、注目のスタートアップ企業約100社の一覧も付け加えています。

 官民挙げての産業育成が図られている中国スマートホーム業界。新しモノ好きな中国消費者からの旺盛なニーズを背景に、新たな家電領域としても花開くのか。中国政府の重点産業発展項目としても選ばれており、今後の動向含め要注目です。

 トレンドウォッチでは、18年に10年目を迎えたアリババ「双11(独身の日)」セールについて取り上げました。中国の電子商取引(EC)業界にとって、1年1度の大セール「双11(ダブルイレブン)」。中国EC最大手のアリババ傘下の天猫(Tモール)が、11月11日当日の取引額2135億元を記録し、前年実績の1682億元を更に大幅に更新したことは、すでにご存知の方も多いでしょう。

 業界2位の京東(JDドットコム)も、11月1日から11日までの11日間で累計1598億元となり、これまでの記録を更新。家電量販最大手の蘇寧易購(スニン)は、わずか97分で昨年1日分の売上を達成。リアル(店舗)とネットを合わせた注文件数は前年比132%増となりました。急成長する越境ECプラットフォームの網易考拉(コアラ)は、229秒で1億元の売上を記録。78分で昨年1日分の取引額を超えるなど、多くの新記録が誕生した10年目の「双11」。

 当初、アリババが独身者を対象にネット通販を促す目的で、淘宝(タオバオ)で開催したこのセールは、今や中国のオン・オフライン両市場を巻き込み、海外にも影響を与える巨大イベントと化しました。こうした記録とともに、各社から発表される売れ筋ランキングや消費者像、さらに新しいトレンドなどは、中国小売業界や消費の「今」を知るうえで、重要な手がかりともなっています。

 そこで今号では、各社の実績とともに、品目別の販売状況とブランドのランキング、越境ECの状況、進化を続ける物流の実態、拼多多(ピンドウドウ)の躍進とともに新たな競争の主戦場となったグループ購入、リアル店舗も巻き込んだ「新小売」商法、リピート率向上と優良顧客囲い込みの有料VIP会員制度、ローンを組んで消費を優先させる若者世代と存在感増すシルバー世代、消費力が急伸する三・四線級都市の状況などを踏まえながら、この10年で中国消費を大きく変えた「双11」セールの功績に迫りました。

 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
2018年11月号(vol.59)  もくじ
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【巻頭特集】
『一般家庭に普及進む、中国スマートホーム』
 IoTとAIの発展が業界を底上げ

【トレンドウォッチ】
『「双11」から読み解く中国消費の変化とトレンド』
 10年目を迎えたアリババ「双11」セール

【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『ペット市場が急成長 便利と体験が売りの専用コンビニも登場』
 ペットの“家族化”が中国で浸透

【都市別調査】
茶館と網紅のマジック ~フィナーレ
『豊かな社会の喪失感 埋めるは異世界の発見』

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