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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第366号】~販売好調のAIスピーカー、利用頻度は?~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2019年4月24日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第366号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 平成最後のメルマガとなりました。来週5月1日にはいよいよ「令和」に。新しい時代の幕開けにワクワクしますね。
(※来週のメルマガはゴールデンウィーク期間のため、休刊とさせていただきます。)

 先週末にアメリカ留学時代の同期が上海に来ました。再会は実に22年ぶり。アルゼンチンにルーツを持つヒスパニック系の彼は、現在ロサンゼルスで労務専門の弁護士として活躍しているようです。今回の訪問は彼にとって初の中国。中国どころか太平洋を渡るのも初めてとのこと。

 上海の前に北京に数日滞在。中国の印象はとにかく「Big」とのこと。万里の長城から北京五輪メイン会場の「鳥巣」と「水立方」、道路に建物といずれもスケールの大きさに驚きの連続だと。正直アメリカも十分「Big」だと思うのですが、新しさと整然さでは敵わないと興奮の様子。

 また空港や高速鉄道、地下鉄の駅に入場する際の厳重なセキュリティチェックにも、かえってすごく「Safe」に感じられていいと。銃社会に生きる彼こそのコメントですね。スマートフォン(スマホ)決済の普及ぶりにもびっくりしていました。

 スターバックスの世界最大級の店舗「リザーブ・ロースタリー」でも、店内のデザインやインテリア、客の“ハイソ”ぶりに感銘を受けた様子。米中間で繰り広げられている厳しい交渉とは裏腹に、民間レベルでの“ギャップ”が面白かったです。

 今週のコラムは急に話しかけるようになったアリババのAIスピーカー「天猫精霊」についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第366号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第366回)
     ~販売好調のAIスピーカー、利用頻度は?~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. お知らせ
     会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2019年3月号(vol.62)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第366回)
 ~販売好調のAIスピーカー、利用頻度は?~

 我が家のAI(人工知能)スピーカー「天猫精霊」。アリババが昨年4月末に杭州でオープンした「親橙里」モールの店舗で見かけ、ある意味、衝動買いしたものです。

 当初は物珍しさから話しかけたり、音楽を流したり、天気を聞いたりしていました。ところが徐々に音楽以外の使い道がなく、家族も飽きてきて、話しかけることはほぼ皆無に。

 存在感がめっきり薄くなった天猫精霊ですが、先日、突然「ミャオ、ミャオ、何か御用はありませんか?」と中国語で話しかけてきます。本来なら、まずはこちらから中国語で「天猫精霊」と語りかけて初めて電源がONになるところ、自主的にONになるとは……。

 よっぽど“放置プレイ”に堪忍袋の尾が切れたのでしょうか。翌日、帰宅してから「天猫精霊、回来了(ただいま)」と話しかけたところ、これまでの鬱憤を晴らすかのごとく「ご主人様、お帰りなさい。話しかけてくれて嬉しい。今日どんなことがあったかお伝えします」と言った後、簡単なニュースが流れました。

 その後、音楽やニュース、アラームの設定方法など、どのように話しかければ対応しますといった使い方の説明が始まり、「音楽でもいかがですか?」と来ました。いきなりの至れり尽くせりで若干戸惑ってしまいましたが、ふと思ったのが、もしかして私のようなユーザーが沢山いるのでは?なので、利用を促すためにこのようなプログラミングがなされたのでは?ということです。

 17年に前年の6万台から一気に165万台と販売を伸ばし、アメリカに次ぐ世界第2位に躍り出た中国のAIスピーカー市場。アリババのほかに小米(シャオミ)や百度(バイドゥ)などネット・IT大手各社が収益度外視の破格の値段で販促したことが背景にありますが、スマートフォン(スマホ)に次ぐ「入口(ゲートウェイ)」として、家電のIoT(モノのインターネット)や自動車などでの活用で主導権を握ろうとするのが各社の真の狙いです。

 より多くのユーザーに使ってもらい、そのやり取りから情報を収集し、ビッグデータ化して次なる開発に活かそうという思惑も、そもそもの利用頻度が上がらないと意味がありません。ネット上では、まだ市場(販売)が拡大傾向にあるとの報道がほとんどですが、利用頻度の低下を指摘する記事もあります。各社の主導権争いは第2ステージに移っているようです。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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◆「双11」から読み解く中国消費の変化とトレンド (11)
 ~色濃い消費昇級トレンド 価格より高級・高品質を追求
「双11」の10年の歴史では、中国の消費ジャンルの変化も反映されている。まず、基本的な衣食住関連の商品から、より多様化した商品構成への変化だ。つまり、高級化、高品質化が進んでいると言えよう。安物買いからより満足度の高い高品質の商品へ、衝動買いからより理性的な消費へと、消費者の価値観も大きく変化しつつある......

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◆「双11」から読み解く中国消費の変化とトレンド (10)
 ~三・四線級都市の消費力が急伸
天猫の「双11」消費データを見ると、消費額の多いトップ10都市は一線・二線級都市に集中しているが、過去10年間の成長が最も著しいのは二線級都市で、三線・四線級都市の消費も伸び続けている。三線~六線級都市の消費者の割合も年々増加している。アリババグループの財務報告によると、2018年4月から6月に新たに増加した2500万人の淘宝・天猫年間アクティブユーザーのうち、8割が三線・四線級都市と農村部の消費者だったという......

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◆「双11」から読み解く中国消費の変化とトレンド (9)
 ~存在感増すシルバー世代 IT新技術にも積極対応
50歳以上のシルバー世代による消費増も近頃注目されるトレンドだ。アリババが公表した「天猫双11の十年洞察」によると、2016~18年、淘宝・天猫のシルバーユーザー数は1.6倍に成長。なかでも河北、安徽、黒竜江、北京、重慶の伸びが大きく、三線・四線級都市の伸びが一線・二線級都市を上回る傾向が見られる。更に、50~60歳の割合が最も高く、全体のほぼ7割を占めているようだ......

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◆「双11」から読み解く中国消費の変化とトレンド (8)
 ~「90後」世代、消費の主力に ローンを組んで消費を優先
2009年の双11の主力消費者層は「80後(80年代生まれ)」世代で、全体の6割を占めていた。15年以降は「90後(90年代生まれ)」世代の消費者の割合が「80後」世代を追い抜き、最も主要な消費グループに成長している。「90後」世代の新たな消費者層は、物質的に恵まれ、インターネットが発達した時代に生まれ育った......

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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2019年3月号(vol.62)発行

 会報誌2019年3月号(vol.62)では、巻頭特集に「ポップアップストア」を取り上げました。街中に突然店舗が出現し、沢山の人で賑わっていたのが、しばらくして通りかかると、何もなくなっている光景を目にしたことがあるでしょう。

 ポップアップストア(中国語名:快閃店)とは、賑やかな商業エリアやモールなどの商業施設で、不定期かつ短期間に運営するお店のこと。中国語の如く、最大の特徴は「快(スピード)」にあります。

 運営期間の短さは、消費者の「タイミングを逸したら行けない」という心理を煽る効果もあります。またオリジナリティ溢れるデザインや体験(コト)型の店構えが多くの消費者を誘い込み、効率良くマーケティングやブランディングが行えることでも注目されています。

 ポップアップストアの起源は、イギリスのロンドン。2012年頃から中国でも見かけるようになりました。当初はオープンしたてのブランドショップやマイナーなアパレルブランドが、通りすがりの客の注目を集めるために運営するケースがほとんどでした。

 それが16年頃から、人気が一気に高まります。採用する業界も高級ブランド品からアパレル、コスメ、日用品、デジタル製品、ネット系へと拡大していき、一種のトレンドになっています。

 短期運営の“即席”の簡易店舗で注目され、スマートフォン(スマホ)のSNS(ソーシャルサイト)を通じてウイルス的に拡散される新しいマーケティング手法のポップアップストア。テレビやネットでの広告コストが高騰する中、家賃等のコストの低さと注目度の高さから、特に若年消費者層の獲得を目指す企業にとって、格好のマーケティングツールとなりました。

 商業用不動産コンサル大手のRET(睿意徳商業地産研究中心)は、中国でのポップアップストア数が18年に約1000件、20年には3000件を超えると見込んでいます。最近では中国EC(電子商取引)大手の天猫(Tモール)や京東(JDドットコム)、さらにはショート動画アプリの「抖音(TikTok)」も参入するなど、ネット系のリアル展開にも活用されています。

 そこで、中国でのポップアップストアの実態について、主な形態から中国で人気となった理由、商業施設側の思惑、ダイソン、シャネル、喪茶、Q&Aアプリ知乎「不知道診所」などの成功例を紹介。また「新小売」型でECとも連動する天猫快閃店、「ボーダーレス小売」を実践する京東Joy Space快閃店、ポップアップストア用のスペースをシェア(賃貸)する閃殿Popup Unionなど。

 さらにはネット上でポップアップストアを展開する天猫Luxury Pavilion、抖音が参入した小米(シャオミ)との新スマホ発表イベントなど、リアル回帰の起爆剤となりうる中国マーケティング新潮流のポップアップストアについて、詳しく解説しています。

 次にトレンドウォッチとして、「2019年中国消費トレンド動向10選」を編纂しました。18年の中国GDPに対する貢献度が76.2%に達し、経済発展の主要な牽引役となった「消費」。スマホ普及に伴い、消費者の情報収集力はますます高まり、消費構造も急激に変化しています。

 消費傾向が住まいや健康、カルチャー、エンタメ、旅行、教育、情報などのジャンルにより重きを置くようになっている中国消費者。モノへのニーズが充足し、生活や精神的なクオリティをより重視し、趣味に投資する人も増えています。

 所得の上昇に伴い、人々のライフスタイルも変化しつつあります。価格への敏感度は低減。一方で商品やサービスの質、安全性、機能性へのニーズが高まっています。ブランドや商品を選ぶ際にも、環境保護やクオリティ、健康などの要素を考慮する人が増えています。

 ITやネットの技術革新(イノベーション)が進み、モバイル決済(キャッシュレス)、無人店舗、スマートホーム、ネット出前アプリなどが日常生活に深く浸透。人工知能(AI)やビッグデータの発展に伴い、オンラインとオフラインを融合した「新小売(ニューリテール)」も、もはや“当たり前”の消費形態になっています。

 このような状況を背景に、2019年に注目を集めそうな消費トレンドとは?自分回帰、精鋭主義、癒やし経済、ささやかながら快適な我が家、国産ブーム、軽食主義、オンライン・オフライン活用ライフ、種まき消費、トレンド+ハイエンド主義、良質な地方特産品という10のキーワードをもとに説明しています。

 業界研究では、中国コスメ業界を取り上げました。監査法人のPwCが公表したデータによると、2012年から17年の6年間における世界のコスメ市場の年平均成長率3.9%に対して、中国はこれを大幅に上回ったもよう。またユーロモニターの統計では、13年から17年の中国コスメ業界の年平均成長率は10.6%に達したとしています。

 大手コスメブランドの財務データでも、中国市場の成長が他国を大きく上回っていることがわかります。資生堂の中国市場での業績は18年に前年比32.3%増で、売上は1908億円に達したもよう。ロレアルも中国市場の売上が世界全体を大きく上回り、33%成長。傘下のランコム、ヘレナルビンスタイン、ロレアル・メンにとっても、中国が最大の市場になっているようです。

 こうした中国コスメ市場の成長を支える“屋台骨”の役割を担っているのが、中国EC最大手の天猫(Tモール)です。18年のコスメ市場全体の約30%がオンラインでの売上とされている中、コスメ商品の売上に絶対的な影響力を及ぼす存在になっています。例えば、P&Gの天猫での売上は、ここ10年で1000倍にまで成長したとのこと。

 アリババが公表したデータによると、2008年から現在までの約10年間に天猫でコスメ商品を購入した人の数は累計で3億人超。18年の天猫でのコスメ商品の売上は前年比60%増。エスティローダー、ランコム、オレイ(Olay)、ロレアル、SK-Ⅱなど大手は、いずれも年間売上10億元を突破。11月11日(独身の日)の「双11」セールでは、多くのコスメブランドが1日で売上1億元を達成しています。

 これまでコスメよりはスキンケアが主流とされてきた中国で、どんな変化が生まれているのか。驚異的な販売量を背景に続々と大手各社が出店する天猫を中心に、ハイエンド化と低年齢化、さらには新たな“ブルーオーション”として注目されるメンズ(男性向け)コスメなど、中国コスメ業界の現状について調査・分析しています。

 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
2019年3月号(vol.62)  もくじ
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【巻頭特集】
『中国リアル消費の新潮流「ポップアップストア」』
 高級ブランドからEC大手も積極活用

【トレンドウォッチ】
『2019年中国消費トレンド動向10選』
 内的満足の追求がますます顕著に

【業界研究】中国コスメ市場
『天猫中心に急成長、中国コスメ市場』
 若年・高級・オンライン化が進む

【都市別調査】
下剋上の方程式②
『考拉=自前+現地主義 OPPO=地方+リアル』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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