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【中国消費洞察メルマガ 第432号】~「平安好医生」アプリのビジネスモデルとは??~

中国ビジネスをマーケティング視点から再構築しよう!
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2020年8月12日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第432号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 今後5年、10年の中国ビジネスを考える上で、注目すべきなのが「Z世代」。世界的に定義はまちまちなのですが、中国では1995年以降生まれの若者を指すようです。

 年齢的には一番年上で今年25歳。自立しているとはいえ、まだ社会に出たばかりの“新米”です。実際にある調査レポートでも半数近くはまだ学生。ホワイトカラー層が全体の1/4程度で、フリーランスと個人経営者が14%と自由で束縛されない仕事やライフスタイルを好む傾向が垣間見えます。

 それほど経済(消費)力が高いように見えない彼らですが、過去1年間に高級ブランド商品を購入したと回答したのが6割超。手の届く高級ブランドとされるコーチやマイケル・コースなどアフォーダブル・ラグジュアリー・ブランドの購入率はさらに高く、逆に購入していない人の割合はわずか12%のみというから驚きです。

 比較的裕福な親世代と“お友達”のような関係を維持するZ世代。単に世代ごとの特徴を追うのではなく、親世代の“懐”も見据えた研究や考察が必要だと感じています。

 今週のコラムは中国ヘルステック大手の「平安好医生」アプリについてです。では、中国消費洞察メルマガ第432号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第432回)
   ◆オンライン医療でいかにマネタイズ??
    ~「平安好医生」アプリのビジネスモデルとは??~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2020年6月号(vol.75)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第432回)
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◆オンライン医療でいかにマネタイズ??
 ~「平安好医生」アプリのビジネスモデルとは??~

 中国ヘルステック(オンライン医療)アプリの最大手は、中国保険大手の平安保険が運営する「平安好医生(Ping An Good Doctor)」でしょう。

 2014年8月設立で、15年4月に正式に運営を開始。18年5月には香港証券取引所で上場。19年末時点の登録ユーザー数は3.15億人、月間平均アクティブユーザー数は6,600万人で、売上も50億元を突破したようです。

 平安好医生の主な業務は、ホームドクター、健康商城(EC)、消費性医療、健康管理の4つ。収益化(マネタイズ)が難しいとされるオンライン医療ですが、19年の各業務の営業収入はそれぞれ8.5億元、29億元、11億元、1.9億元。前年比でそれぞれ108.9%、55.7%、22.9%、22.7%増と軒並み成長しています。

 まずホームドクターですが、保険大手の平安グループのリソースを最大限活用。18 年には、平安の商業保険と共同で会員向けサービスの提供を開始。短期間で会員は100 万人、売上は2億元に達しました。平安寿険(生命保険)や平安健康保険などとも提携して、年会費199元の会員プラン「就医 360」も発売。オンライン診療から外来診療、リハビリまでのトータルサービスを提供しています。

 最大の収入源であるアプリ内のECコーナー「健康商城」も、提携薬局の数は、19年末時点で9.4万店以上。益豊、海王星辰、老百姓、国大などの全国チェーンも含まれ、中国全土32省、375都市をカバー。出店企業からは定額の年会費のほか、売上の4〜10%のコミッションを得ています。

 注目は19年8月にリリースした有料健康管理サービス「私家医生」。会費はベーシック(499元/年)、高齢者向け(999元/年または1,999元/年(※保険料を含む))、子供向け(999元/年)の3種類。

 このサービスの特徴は、マンツーマンによる「私人医生(※かかりつけ医の意)」サービス。健康管理からオンタイム問診、名医による再診、オフライン診療手配など、固定の医師との信頼関係をベースに、長期にわたる診察やアドバイスが享受できるのが最大のメリットです。

 こうした患者と医師の信頼関係に基づいた医薬品の売上が、高いコンバージョン率とリピート率を実現しているとのこと。ソフトバンクと合弁で、日本のオンライン医療サービスに参入した同社の詳細について、会報誌5月号で調査・分析しています。

バックナンバー一覧はこちら >> http://www.cast-marketing.com/okamekosuke/

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■新着コンテンツ一覧
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※下記コンテンツの全文を閲覧するには「中国マーケティング会員」のログインIDとパスワードが必要です。「フル/法令/Q&A会員」のログインIDとパスワードではログインできません。(お試しID発行 >> http://www.cast-marketing.com/trial/)

◆中国物流の新潮流「市内即時配送」 (2)
 ~市内即時配送のリーディング企業 ユーザー数1億人超の「閃送(FlashEx)」

 2014年に北京で設立された閃送(FlashEx)。消費者に書類、証明書、食品、生花、誕生ケーキなどの即時配送サービスを提供しているほか、緊急時の受取代行や代理購入などにも対応している。 設立後5年経った現在、サービスの提供カバー範囲は全国222都市に拡大。ユーザー数は1.38億人を超える。配送スタッフは70万人以上で、1日の平均受注件数は60万件超......

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◆中国物流の新潮流「市内即時配送」 (1)
 ~1対1の同一市内個別宅配で急成長の「閃送」

 生活情報サービスのプラットフォームの発展に伴い、宅配サービスはその活用シーンをますます多様化させている。デリバリー範囲は出前のほか、仕事関係の書類から生鮮食品、クリーニング、花束、誕生日ケーキまでと多岐に亘る。すでに人々の日常に深く浸透しており、そのニーズはさらに高まり続けている......

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◆【業界研究】中国越境EC業界 (7)
 ~地方都市で急成長 中国越境ECの今後の動向

 中国越境EC業界の今後のトレンドとして次の3つが挙げられる。つまり、地方都市への拡大、オフラインでの展開、そして商品の多元化だ。中国政府による政策支援も、越境EC市場の発展を大きく後押ししている......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
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◆【業界研究】中国越境EC業界 (6)
 ~越境ECでも主力消費層に 「80後」&「90後」世代

 2018年の中国越境ECユーザーの主体は25~35歳の若年層で、全体の56.3%を占めたもよう。19~24歳のユーザーは全体の20.2%。36~40歳は17.8%だった。18歳以下及び41歳以上は全体の5.7%にとどまった。中国消費は「80後(1980年代生まれ)」と「90後(1990年代生まれ)」世代の若者が主力になっている。彼らの多くが高学歴で安定した収入を得ていることから、高い消費力と多様化したニーズを併せ持っている......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
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■新着統計データ一覧
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※下記の統計データを閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要ですが、現在は「無料」で公開しています。

◆配車アプリのユーザー規模及び利用者の割合(2020年3月時点)

 CNNIC(中国互聯網絡信息中心)が公表した第45回インターネット発展報告によると、2020年3月時点における中国の配車アプリユーザー数は3.62億人。ネットユーザー全体の40.1%を占めた......

(詳細はこちら)
http://www.cast-marketing.com/_file/MarketingReport/PDF_File_3371.pdf

◆ライブ配信サービスのユーザー規模及び利用者の割合(2020年3月時点)

 CNNIC(中国互聯網絡信息中心)が公表した第45回インターネット発展報告によると、2020年3月時点における中国のライブ配信サービスのユーザー数は5.6億人。2018年末比1.63億人増加し、ネットユーザー全体の62.0%に達した......

(詳細はこちら)
http://www.cast-marketing.com/_file/MarketingReport/PDF_File_3370.pdf

統計データ一覧はこちら >> 
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=NewAll&Class2=29

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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2020年6月号(vol.75)発行

 会報誌2020年6月号(vol.75)では、巻頭特集で新しいビジネスモデルとして注目されている「S2b2c」について調査・研究しました。

 企業や消費者との取引関係を示すB2BやB2Cは誰もがご存知でしょう。近年ではネットやIT技術の進歩とともに、C2BやC2C、さらにはC2F(Consumer to Factory)、C2M(Consumer to Manufactory)といった新しい概念が続々と登場しています。

 そうした中、スマートフォン(スマホ)の普及とともに、これまでの生産者から流通、小売、消費者へと連なるサプライチェーン構造をガラッと変えるほどの変革(イノベーション)が起こりつつあります。その重要な担い手となっているのが、中国で「網紅(ワンホン ※ネットで人気の意)」と呼ばれるKOL(キーオピニオンリーダー)やインフルエンサーなどの個人です。

 会報誌2020年3月号の特集でも、中国で成功するためには「いかに網紅になるか?」が至上命題だと伝えましたが、昨今の中国ではいかにこうした網紅の影響力や販売力を取り込むかが、ますます大事になってきています。

 最近では、網紅だけでなく、各個人の社交内のグループ仲間である「社群」やプライベートな範囲という意味合いの「私域」でのビジネスにも注目が集まっています。これらはチャット・SNSアプリの微信(ウィーチャット)がベースとなっているのですが、知り合い同士で商品を紹介・販売して、売れたらキックバックをもらうという、一見“ネットワークビジネス”的な発想も内包しています。

 こうした状況を背景に、中国で最近特に注目を集めているのが、「S2b2c」という新しいビジネスモデル。一見、いわゆる「B2C」に類似したモデルのようにも見えますが、なぜ小文字の「b」と「c」なのか?またこの「S」は何を意味しているのか?

 そこで今号では、そもそもこのS2b2cとは、一体どのようなビジネスモデルなのか?B2BやB2Cとの違いはどこにあるのか?といった疑問を解説。同時にS2b2cモデルの成功事例をいくつか紹介しながら、既存のビジネスモデルにどのようなインパクトを与えうるのかについて、その真相に迫りました。

 次にトレンドウォッチでフォーカスしたのが「Z世代」。アメリカや日本では、1990年代後半から2000年前半生まれの若者たちを「Z世代」と呼んでいます。

 Z世代が注目を集めるようになった背景は、彼らがちょうど成人を迎える年齢になったから。特にアメリカではZ世代が全人口の4分の1を占めるほどで、今後影響力が高まるこの購買層を、世界中のブランドやマーケターが注目しています。

 Z世代の最大の特徴は、デジタルが当たり前となった環境で生まれ育った生粋の「デジタルネイティブ」であること。高速インターネット、スマートフォン(スマホ)、ビデオ・オン・デマンド(VOD)などは当然ながら、10代の頃からSNS(ソーシャルメディア)にも触れ、スマホを使いこなす「ソーシャルネイティブ」ともいわれています。

 そのため、常に友人や知人とつながっている感覚が好きで、SNSなどで感動の瞬間を共有したいと思う人が多く、また地球上で起こっているいろんな情報が入ってくることから、社会問題に対する意識も高い傾向にあります。

 また他の世代に比べてより「自分らしさ」を追求する傾向も強く、様々な価値観から自分に合ったものを選び、自分だけの独特の個性を重視。そのため消費も社会的に認められたブランドよりも、自分が気に入った「ユニーク」さを求めながら、互いの個性を尊重し、様々な価値観を受け入れようという寛容さも持ち合わせています。

 デジタルネイティブでありながら、娯楽や経験などデジタル化されていない「コト(体験)」消費に価値を見出してお金を使い、人とのつながりやコミュニティを重視する傾向も見られます。日本では新卒で入社する企業選びのポイントで「安定」や「社会貢献」を求める声が高いのもZ世代の特徴とされています。

 ではこのZ世代、中国ではどのように見られているのでしょうか?中国では1995年から2005年に生まれた世代を「Z世代」と呼んでいます。彼らも当然インターネットに生まれた時から慣れ親しんでおり、個性を愛し、属性を明らかにすることを好むのは、世界共通のようです。

 中国国家統計局のデータによると、2019年に中国のZ世代人口は2.26億人で、全人口の16%を占めているようです。そこで今号では、近い将来に中国消費の新勢力として存在感を増すZ世代について、彼らの価値観やライフスタイル、消費マインドや行動、さらには彼らをターゲットにした商品やサービスなどの戦略は何を重視すべきかなどについて、調査・分析しています。

 業界分析では、新型コロナの影響で市場が急拡大している中国の「直播(ライブ放送)」業界をピックアップしました。

  携帯通信インフラの拡充とスマートフォン(スマホ)の普及により、スマホで気軽に撮影して動画を配信する新しい娯楽メディアが誕生。特に2015年ごろには、若くてキレイな女性がスマホ画面の前でダンスや歌、トークを披露して、視聴者から「紅包(投げ銭)」をもらうというビジネスモデルが登場しました。

 こうした動画は、「短視頻(ショートビデオ)」と称される数十秒から数分の短い動画と、「直播(ライブ放送)」と称されるライブ中継動画とに区分されますが、2019年は特に後者の直播に大きな注目が集まりました。

 直播は「ジーボー」と読み、日本でいうユーチューブのライブ配信やニコニコ生放送での生配信を指します。欧米などでは「ライブストーリーミング」と称され、ゲームやエンタメ性のあるコンテンツの配信が主流となっています。

 中国でも元々は単にライブでゲーム実況などの動画を配信するだけだったのですが、ここにEコマースの機能を合体。あたかもスマホ版のテレビショッピングがごとく、「ライブ動画+EC」である「ライブコマース」の人気が一気に爆発したことは、会報誌2020年4月号でも深く調査・レポートしました。

 新型コロナで自宅待機を余儀なくされた多くの人たちが、外出や外食の欲求を満たすために向かった先がスマホ。普段のネット通販だけでなく、日々の生鮮品の購入からオンライン授業や医療、テレワーク、ホームトレーニング、さらには飲み会やディスコ、旅行までもがスマホを介して行わざるをえなくなりました。

 こうしたニーズの急増を背景に、ネット大手各社もライブ動画配信事業を積極化。ライブ配信者の数だけでなくユーザー数も大きく伸び続けています。新型コロナによる「ニューノーマル(新しい日常)」が叫ばれる中、ライブ動画配信(直播)市場はますます拡大していきそうです。

 もはや中国でのマーケティング戦略で欠かすことのできない存在となった直播。今号では、ライブコマースだけでなく教育やエンタメ分野での状況も含めて、調査・分析しています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2020年6月号(vol.75)  もくじ
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【巻頭特集】“網紅”活用「S2b2c」モデル研究レポート
KOL・インフルエンサーに“権限”を託す
スマホSNS時代の新しい「S2b2c」モデルとは?
 〜スマホSNSの普及で変わるビジネスモデル。「網紅(ワンホン)」と呼ばれるKOLやインフルエンサーの影響力が強まる中国で、最近特に注目を集める「S2b2c」モデルとは??? 

【トレンドウォッチ】中国「Z世代」研究レポート
個性、つながり、“種草”を重視
ソーシャルネイティブ「Z世代」を徹底研究
 〜中国でも消費の主力層として存在感を示しはじめた「Z世代」。近未来の中国マーケティング攻略に欠かせない1995年以降生まれの若者の消費観から嗜好、ライフスタイル、価値観に迫る!!!

【業界分析】中国「直播(ライブ配信)」市場調査分析レポート
ライブコマース人気爆発で大盛況!!
教育・娯楽分野にも広がる中国「直播」ビジネス
 〜ライブコマースの活況で再注目された「直播(ライブ配信)」ビジネス。新型コロナの影響で、オフラインが当たり前だった教育や娯楽分野にも拡大する直播市場の現況を深掘り!!!

【マーケティングレポート】セルフィの鮮度②
フィットネスにコスメ 若年層で需要拡大
 〜自分をより良く見せたい──強まる願望から近年、フィットネスやコスメが中国で需要を急拡大させている。なぜ今、この願望が強まってきたのか・・・

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