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【中国消費洞察メルマガ 第439号】~中国消費の新勢力「新中間層」に注目すべし!!~

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2020年9月30日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第439号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 最近の米中の攻防で槍玉に挙げられた「TikTok(ティックトック)」。世界中で若者を中心に大人気の動画投稿アプリですが、これまであまり馴染みのなかった中高年の間でも、一気に知名度アップとなったでしょう。

 無数の“シロウト”ユーザーが撮影・制作した最長15秒のショート動画(短視頻)の寄せ集め。ちょっとした“スキマ”時間の暇つぶしにはうってつけのエンタメですが、いざ見始めるとつい長時間になってしまうほどの中毒性があるのも事実。

 中国では2013年に3,800万人に過ぎなかったショート動画ユーザー数が、20年3月時点で7.73億人にまで増加。月間アクティブユーザー数(19年11月時点)もティックトック(中国では抖音)が5.3億人、快手(クアイショウ)が4.25億人と、巨大メディアと化しています。

 日本にも約1,000万人のユーザーを擁するティックトック。アメリカとの関係で、日本での今後の利用に不透明感が漂っていますが、中国で商売をする以上、情報発信にしろ、ライブコマースにしろ、避けては通れない必須ツールの一つといえるでしょう。

 今週のコラムは会報誌9月号で取り上げた「新中間層」についてです。では、中国消費洞察メルマガ第439号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第439回)
   ◆豊かになれば日本製品求めるは“幻想”??
    ~中国消費の新勢力「新中間層」に注目すべし!!~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2020年9月号(vol.77)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第439回)
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【第439回】 豊かになれば日本製品求めるは“幻想”??
 ~中国消費の新勢力「新中間層」に注目すべし!!~

 会報誌9月号の巻頭特集で、中国消費の新勢力として近年注目を集める「新中間層」を取り上げました。中国で「中産階級」と呼ばれる中間層。資本家階級(支配層)と労働者階級(被支配層)との中間に位置する階層のことで、色んな定義の仕方があるようですが、簡単に言うとサラリーマンが最も該当するでしょう。

 その中でも、アッパーやミドルレベルのサラリーマンで、一定の所得水準を有し、価値観やライフスタイル、消費行動など、昨今の社会・経済情勢を反映した新しいタイプの消費者群を、中間層の中でも新しい「新中間層」としています。

 大手コンサルティング会社のマッキンゼーは、中国の中間層(中レベル所得層)の数は3億人超と試算。その数は現在も増加中で、2025年には5億人を超えて、都市部人口の半数以上を占めると予想。可処分所得は総額13.5兆元に達するとも見込んでいます。(中国のネット上では、中間層が20年に7億人に達するという記事も…。)

 かつては「一億総中流」ということで世界でも最も分厚い中間層を有していた日本。それがバブル崩壊後の失われた20年または30年の景気後退により、中間層が衰退、最近では貧困層が増えているとも言われています。

 また安倍政権が掲げたアベノミクスによる経済政策は、都市部などの高所得者層や投資家を潤す反面、中間層には恩恵が行き届かなかったという指摘も。特に今回のコロナ流行で、そのモメンタムはさらに加速しそうです。

 コロナの影響が依然色濃く残る世界各国の中、あたかも“一人勝ち”かのごとく経済再生に向けて前進する中国。特に消費の復活を期待する各国企業も多いことでしょう。一方で中国の消費者も、今回のコロナで少なからず影響を受けているのも事実。以前の爆買いではないですが、やみくもに消費する時代は終わったと言っても過言ではないでしょう。

 そうした中、中国消費のボリュームゾーンである中間層。特に一定の所得と消費力を有する「新」中間層の把握が、今後ますます重要になってきます。ある程度裕福になると、より品質の良い日本製品を欲しがるだろうという“幻想”は、もはや彼らには通じなくなっているようにも思えます。

 中国の新中間層が何に価値を見出し、共感し、消費行動に移すのかをしっかりと見極めるためにも、今号の特集がお役に立てればと願うばかりです。

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◆コロナ後の中国消費者の意識&行動を調査・予測(13)
 ~ペット経済の裾野が拡大 スポーツや娯楽も“雲”化

 ネット大手の網易(ネットイース)が運営するECサイト・網易厳選の統計によると、4月の大型セール期間中に、ペット関連商品の売上が急成長し、医療・健康関連に次ぐ2位になったという。コロナウイルス感染拡大が、ペット関連消費も大きく後押したといえる。特に若者がペットを家族の一員と考え、きめこまやかに世話することを好んでいる。またペットのための支出を厭わない......

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◆コロナ後の中国消費者の意識&行動を調査・予測(12)
 ~生鮮品もネットが当たり前に 存在感示す「オタク経済」

 新型コロナは小売業のネットとリアルを融合させた「新小売(ニューリテール)」化をさらに顕著にした。コロナ禍でオンラインをメインに運営を続けた毎日優鮮、盒馬鮮生、叮咚買菜、美団などはおしなべて大きな成長を記録。オフラインが主体のカルフール、大潤発、永輝超市などのスーパーマーケットチェーンもオンラインを活用することで商機を得た......

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◆コロナ後の中国消費者の意識&行動を調査・予測(11)
 ~高齢者もデビューのEC ライブコマースが主流に

 コロナの影響が最も顕著な筆頭が、オンライン消費だろう。中国国家統計局によると、2020年の第1四半期における一般商品のネット売上総額は1兆8,536億元で前年同期比5.9%増を記録。なかでも食品類は32.7%と急増した。またネット出前アプリの餓了麽やネットスーパーの盒馬鮮生など、デリバリーを伴う業態では、コロナ期間中の受注件数が100%超の増加を記録している......

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◆コロナ後の中国消費者の意識&行動を調査・予測(10)
 ~外食産業の短期復調は困難 キーワードは安全性と健康

 著名な飲食業専門のコンサルティング企業「勝加品牌諮詢」が公表したレポート「ウイルス危機後の消費者の飲食消費行動変化報告」によると、人々の外食消費はコロナで大きな影響を受けたようだ。回答者の68.32%が収入に悲観的予測を抱くようになり、コロナ危機後も外食消費を減らす可能性があるとしている......

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■新着統計データ一覧
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※下記の統計データを閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要ですが、現在は「無料」で公開しています。

◆【統計データ】中国“白髪”世代のスマホ利用状況大調査
 ~ミドルシニア層の好むソーシャルアプリトップ5 (2019年7月)

 微信(ウィーチャット)は、ミドルシニア層が最も好むSNS(ソーシャルサイト)アプリだ。家族や友人との連絡のみならず、投稿された文章を閲覧したり、写真や動画を視聴して知人にシェアすることも楽しんでいる。他のSNSアプリのQQ、微博(ウェイボ)、陌陌(Momo)、OPPO社区などの使用率も比較的高い......

(詳細はこちら)
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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2020年9月号(vol.77)発行

 会報誌2020年9月号(vol.77)では、巻頭特集で中国消費の今後の主力となる1995年以降生まれの「Z世代」とともに、もう一つの新興消費者層として注目を集める「新中産層(新中間層)」に着目します。

 世界最大規模の中産階級(中間)層人口を誇る中国。中間層とは、社会成層の資本家階級(支配層)と労働者階級(被支配層)との中間に位置する階層のことを指します。

 マルクス主義は中間層を「旧中間層 (中小企業主、商人、自営農民などの伝統的生産手段所有者層) 」と「新中間層 (技術者、管理職など生産手段をもたない層)」とに分けますが、この場合の旧中間層を「中産階級」と呼ぶこともあります。

 一方、生活水準や生活様式において中間の層とされる「中流階級」に対して、中間階級は支配=被支配の政治・社会関係における中間の層を意味します。

 中国では、消費者やマーケティングの観察・分析をする際に、こうした解釈をベースに「中産階級」とひとまとめにすることが多いのですが、今号では特に昨今の中国社会・経済の変化に相応した“新しい”価値観やライフスタイル、消費行動を取る「新中間層」にスポットライトを当てました。

 大手コンサルティング会社のマッキンゼーは、レポート「2020年 中国消費者調査報告」で、中国国内の中間層(中レベル所得層)の数は3億人超と試算。その数は現在も増え続けており、2025年には5億人を超えて、都市部人口の半数以上を占めると予想。可処分所得は総額13.5兆元に達するとも見込んでいます。

 中国経済の発展と社会の進化に伴い、中間層の定義にも変化が見られます。かつて中間層の定義といえば、資産や学歴、職業が主な基準でしたが、「新」中間層の特徴は、その価値観にあるようです。

 新中間層とは、個人年収10万元以上または世帯年収20万元以上で、大学かそれに準ずる学歴を有し、安定した生活基盤を備え、独自の価値観や積極的な生活態度、開放的な消費観を持つ層といった定義もあります。より進歩的な消費観を持つ「新中間層」の規模拡大が続く中、彼らの消費行動が今後中国経済の発展に大きな影響を及ぼすと予想されています。

 そこで、今号では中国の新中間層のライフスタイル、仕事観、家庭・社会関係、子育て、消費観・行動などについて解説。また「都市ホワイトカラー層」、「若手エリート層」、「中堅エリート層」、「地方の新興富裕層」の4グループに分けて分析した上で、新中間層をターゲットとしたマーケティング戦略について、7つの提言をしています。

 次に業界研究として、新型コロナウイルスの流行でさらに関心が高まった中国の健康産業についてです。

 経済の発展と生活水準の向上に伴い、中国国民の健康意識はここ数年大きな高まりを見せていました。それが今年に入って新型コロナウイルスが流行。人々の健康に対する注目度はさらに上昇し、今や最も関心を集めるテーマの一つとなっています。

 医療アプリの丁香医生が公表したレポート「2019国民健康洞察報告」によると、ヒアリング対象者の93%が、生活で最も重視する要素は「健康」と回答。幸せな家庭や心の健康、生活の享受、財産、仕事の満足度などを上回っています。

 医療・健康関連支出も増加の傾向にあります。国家統計局によると、2019年の1人当りの医療・健康関連支出は1,902元で、前年比12.9%増を記録。教育・文化・娯楽と並び、最も成長著しい分野となっているもよう。欧米や日本などと比べるとまだ低い水準ですが、収入の増加や健康意識の高まりで、健康関連消費は今後も増加していくと見込まれています。

 中国調査会社のiiMedia Research(艾媒諮詢)が公表したレポート「2019-2020中国健康食品業界研究報告」によると、消費者に最も人気の健康法トップ3は、食事療法、栄養補助サプリ、スポーツ・トレーニングの順で、それぞれ57.8%、48.6%、35.3%でした。

 そこで今号では、中国消費者が関心を寄せるスポーツ・トレーニング事情と健康食品の消費状況について、それぞれ調査・分析を試みました。前者について、中国政府によるスポーツ産業振興策とともに、コロナで広がったデジタル化の影響、中国人のスポーツに対する考え方や姿勢、新しいトレンドなどについて解説。

 また後者の健康食品については、販売チャネルや越境ECの状況、マイナーブランドの躍進、Z世代など若い世代含む消費者の健康や身体に関する悩みや嗜好に応じた売れ筋商品や成分、日本製商品の状況、トレーニング向けサプリ、中国の伝統的な健康観念の「養生」ブーム、医療機器との連動、「国潮(愛国消費)」ブームを背景とした漢方薬材人気の高まりなどについてレポートしています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2020年9月号(vol.77)  もくじ
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【巻頭特集】中国「新中間層」調査分析レポート
中国消費の新勢力として全土に広がる
3億人の「新中間層」をいかに攻略するか?

【業界分析】中国健康産業分析レポート
新型コロナで健康産業が大躍進
トレーニングと健康食品がブームに

【マーケティングレポート】「雲」の上の生活へ①
コロナ危機で小売が進化 クラウドショッピング

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