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「キャスト中国ビジネス」中国マーケティング&データ会員コース
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2021年5月26日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第471号】
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こんにちは。キャストグローバルの大亀です。
アリババ系の餓了么(ウーラマ)とともに、中国のフードデリバリー(外売)市場を寡占する美団(メイトゥアン)。2020年末の時点で、中国全土に飲食やコンビニなど680万店が出店。アクティブユーザー数は5億人超で、出前の取引額4,888億元超、注文総数101億件超と、“マンモス”級の巨大なデリバリープラットフォームになっています。
この美団。実は2019年1月に、「美団買菜」の名称でネットスーパーの運営に乗り出していたことはご存知でしょうか?中国で「前置倉庫」と呼ばれる形態で、店舗はなく、小規模の倉庫(配送センター)を各地に設置。注文はスマホアプリからのみで、オーダーに応じて最寄りの前置倉庫からデリバリーするという新しいモデルです。
しかし、上海では盒馬(フーマー)と叮咚(ディンドン)の存在感が圧倒的で、正直、美団買菜の配達スタッフにしろ、倉庫にしろ、目にすることはほぼ皆無でした。そうした中、上海中心部の東西を横切る最もクルマの通行量が多い延安路沿いの目立つところに、大きめの前置倉庫が出現。最近少しずつ、町中で美団買菜の配達スタッフも見かけるようになりました。
フードデリバリーで培ったラストワンマイルの宅配のノウハウと、膨大な数の配達スタッフを武器に、ネットスーパー市場の開拓にも本腰を入れはじめたのか…。今後の展開に要注目しましょう。
今週のコラムは、キーワードから読み解く2021年中国消費動向④ということで、「人格化消費」についてです。では、中国消費洞察メルマガ第471号をお送りいたします。
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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。
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【目次】
1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第471回)
◆キーワードから読み解く2021年中国消費動向④
~フォロワーと共同でブランド育成の「人格化消費」とは??~
2. 新着コンテンツ一覧
3. 新着統計データ一覧
4. お知らせ
会報誌「中国消費洞察」2021年4月号(vol.83)発行
(詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/
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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第471回)
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【第471回】 キーワードから読み解く2021年中国消費動向④
~フォロワーと共同でブランド育成の「人格化消費」とは??~
2021年の中国消費を特徴づける4つ目のキーワードは「人格化消費」。SNSや動画投稿など、ユーザー発の“メディア”が影響力を高める中、マーケティングも一方通行の「コンテンツ」型から、双方向・多方向の「人格」型へと進化しつつあります。具体的には、フォロワーとともにブランドや商品を作り上げて、消費につなげるという動きといえます。
それは同時に、企業と消費者との間に、商品や価格、サービスなどのほかに、「価値の共同構築」という関係性が生まれつつあることを意味します。例えば、新興中国コスメブランドの「完美日記」(パーフェクトダイアリー)は、ユーザーのニーズをもとに新しいスキンケアシリーズ「Abby's Choice(丸子心選)」を開発。またデザイナーズスポーツウェアブランドの「Maia Active(瑪婭)」も、消費者をイメージキャラクターに起用しています。
動画配信プラットフォームのbilibili(ビリビリ)は、「up主」と称される動画投稿者と共同で、中国若年層のための商品ランキング「China-Z100」を発表。いずれもユーザー向けではなく、ユーザー発で、かつユーザーの意見をブランディングに反映させている好例といえます。
そうした中、最近は、KOL(キー・オピニオン・リーダー)ではなく、KOC(キー・オピニオン・コンシューマー)をより重視する傾向も見られます。KOCは動画を制作してアップロードし、スレッドを立てて、商品の使用体験を一般消費者にシェアします。抖音(ドウイン・TikTok)や快手(クアイショウ)、小紅書(RED)などのSNSアプリの普及で、商品のクチコミ評価を投稿しやすくなり、消費者への影響力も増大しています。
KOCが支持される理由の1つとして、消費者がKOLに懐疑的になっていることが挙げられるでしょう。企業からスポンサー(委託費)を得て発信するKOLの情報は、公平性に問題があるのではという疑問です。その点、KOCは本来一般消費者でありますし、その評価やコメントもより公正だと思われているようです。
商品を購入する際に、広告やKOLではなく、一般消費者からの助言をより求めはじめています。例えば、赤ちゃんの出産を控えた新生パパママ層がベビー用品を選ぶ際には、経験のある友人や他のパパママの意見を聞きたいと考えるでしょう。ECではなくベビー関連の専門アプリなら、経験豊富なKOCの動画やコメントを通して、的確な情報を収集することが可能となっています。
前述の完美日記(パーフェクトダイアリー)も、KOCマーケティングを重視している企業の1つです。SNS重視のマーケティングで、今や中国を代表するコスメブランドに成長した同社。その成功の秘訣も、設立当初からKOCによる大規模なプロモーションを展開したことで、消費者から多く支持されたからともいえるでしょう。
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◆中国版D2C「私域」調査研究レポート(14)
~コスメ「パーフェクトダイアリー(完美日記)」 キャラクターIP「小完子」による運営が功を奏す
パーフェクトダイアリー(完美日記)は、昨今中国の若者を中心に広がりを見せる「国潮(愛国消費)」トレンドを背景に、成長著しい中国発のコスメブランドだ。2019年に天猫でアイシャドウ700万個を販売。11月11日に開催された天猫双11(独身の日)ネットセールでは、コスメ分野のランキングで首位に輝いた。 2020年4月には1億米ドルの戦略投資資金を調達。企業価値は20億米ドルを超えている......
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◆中国版D2C「私域」調査研究レポート(13)
~【企業微信活用方法③】 いかに販売へ転換?
企業微信グループの目的は、ユーザーに喜ばれるサービスを提供し、最終的にユーザーの消費を刺激することにある。販促イベントやライブ動画配信、モーメンツなどがよく用いられる手法だ......
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◆中国版D2C「私域」調査研究レポート(12)
~【企業微信活用方法②】 いかにグループを活性化?
企業が顧客を微信のグループチャットに招待する最終的な目標は、より良いサービスを提供して、実際の販売に転換させることだ。そのためにも、顧客がグループに加入した後に、その価値を実感してもらうことが大前提となる......
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◆中国版D2C「私域」調査研究レポート(11)
~【企業微信活用方法①】 いかにユーザーを取り込み?
新型コロナウイルスの流行期間中に、企業微信の普及率は大幅に上昇した。多くの企業が劣悪な条件の下、企業微信を活用することで良好な販売実績を収めている。アパレルブランド「UR」は、リアル店舗の休業を余儀なくされたが、企業微信を通して1,000 万名の会員にアクセス。2020年3月のネット売上は、前期比50%以上増の成長を記録した......
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◆オンライン教育のユーザー規模及び利用者の割合(2020年6月時点)
CNNIC(中国互聯網絡信息中心)が公表した第46回インターネット発展報告によると、2020年6月時点における、中国のオンライン教育ユーザー数は3.81億人......
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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2021年4月号(vol. 83)発行
会報誌2021年4月号(vol. 83)では、巻頭特集で中国の酒類市場を取り上げました。コロナで健康志向を強める中国人の消費行動や価値観の変化を反映して、飲酒文化や習慣も以前とはガラリと変わっているようです。
酒類消費大国の中国。中国酒業協会が公表したデータによると、2020年の酒類市場の売上は1兆元を超えました。そのうち、中国を代表する蒸留酒の白酒(パイチュウ)が50%と、最大のシェアを占めています。
近年中国全土で広がる、より良いモノやサービスを求める「消費昇級」(消費アップグレード)トレンド。中国消費者の消費観も、ブランド重視から品質重視へとシフトする中、精神面の喜びや快楽を重視するようになっています。酒類の消費にもこうした傾向が反映され、以前のように浴びるように飲むのではなく、質の良い酒を楽しみながら飲む人が増えています。
また同時に、酒類の消費市場でも若年化が進んでいます。1990年代生まれの「90後」世代の消費者が、すでに酒類消費の中堅層となり、市場も多様化。個性や新しさが求められている中、ミニボトルの白酒やカクテル類の人気が高まり、消費シーンも多様化が進んでいます。
2020年に流行した新型コロナウイルスは、酒類業界にとっても大きな打撃となりました。贈答品や宴会などの需要が激減。従来型の販売チャネルでの販売もほぼ皆無となりました。多くの酒造メーカーが、販売チャネルの主軸をオンラインへと移行。消費者サイドでも、自宅での晩酌が新たなライフスタイルとして定着しました。
2020年の酒類EC(電子商取引)の取引規模は、1,000億元の大台を突破。Eコマースは酒類市場においても重要な販売チャネルとなりつつあります。
アフターコロナの時代に突入した中国で、若い消費者が存在感を増していく中、中国の酒類消費の市場トレンドはどのようになっていくのか。販売チャネルや消費シーンにはどのような変化が起きるのか・・・。今号では、中国の酒類市場の全体像から、白酒、ワイン、ビールの各業界の状況、ECやライブコマースなどオンライン化が進む販売チャネルなどを徹底調査。
またネット通販や家飲みなどお酒の買い方の変化、存在感を増す若者と女性消費者、クラフトビールや低アルコール酒人気、多様化するお酒消費シーン、お酒を味わいはじめた若者、良質なお酒を適量嗜む風潮、一人飲みトレンドなど、消費者目線からも、中国のお酒事情を詳しく分析・洞察しています。
次にトレンドウォッチとして取り上げたのが、中国で「内容営銷」と称されるコンテンツマーケティングについてです。
SNS(ソーシャルメディア)やショート動画、ライブ動画などのプラットフォームが発展したことで、誰もがコンテンツの“制作者”となって情報を発信できるようになった中国。コンテンツ消費が激増している中、消費者との接点は増え続け、マーケティングの可能性も拡がり続けています。そのため企業の宣伝広告活動にとっても、多くの新しい機会が生まれています。
その一方で、時間や場所が“断片化”されたマーケティング環境は、企業側にとって頭の痛い問題でもあるでしょう。消費者にアプローチする方法や接点が無限に増えてはいながら、同時にユーザーの時間や情報収集方法、消費習慣自体も多様化が進んでいるためです。
消費者と真に心を通わせ、企業側の情報をいかに効率よく伝えるかは、従来のように大量のテレビ広告に頼るだけでは難しくなってきています。ソーシャルマーケティングとデジタルマーケティングが時代の趨勢となる中、ブランドの価値観や思想などを消費者に共鳴してもらうためには、良質なコンテンツを通して、各種情報や考えを伝える必要があるでしょう。
近年の中国で、ますます多くの企業が重視している、微信(ウィーチャット)を中心とした「私域」(プライベート・ネットワーク網)。ここでもコンテンツマーケティングは欠かすことのできない重要課題の一つとなっています。
ユニークで話題性豊富なコンテンツでユーザーを惹きつけ、インタラクティブ(双方向)での交流を継続しなければ、ユーザーをブランドの私域ネットワーク網に引き止めるだけでなく、リピート率や販売転換(コンバージョン)も難しくなります。
15秒程度のショート動画(中国語で「短視頻」)は、すでに多くの企業から最も注目を集める人気メディアとなっています。KOL(キー・オピニオン・リーダー)やKOC(キー・オピニオン・コンシューマー)を中心に、中国で「種草」(ジョンツァオ)と呼ばれる、好みの商品を“推す”行為を促すコンテンツは、消費者に商品を知ってもらうための大切な手法になっています。
コンテンツの価値や重要性がますます高まる中、多くの企業にとって、コンテンツマーケティングがマーケティング戦略の中心となりつつあります。そこで今号では、スマホ社会や経済が浸透する中国で、近年特に重要さが増す「内容営銷」について、コンテンツマーケティングを構成するブランド(企業)、プラットフォーム、コンテンツ制作者の3つの視点から、詳しく調査・分析しています。
そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。
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会報誌『中国消費洞察』
2021年4月号(vol. 83) もくじ
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【巻頭特集】中国酒類市場調査分析レポート
コロナで中国人の「飲酒」文化・生活が激変!
若者が消費の主流となる中国“お酒”市場のいま
【トレンドウォッチ】中国コンテンツマーケティング市場研究レポート
画像・テキストはもう古い!情報の動画化進む・・・
中国「内容営銷」(コンテンツマーケティング)とは?
【マーケティングレポート】オンライン医療③
バックグラウンド生かし打ち出す強み
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