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【中国消費洞察メルマガ 第478号】~中国ではQRコードスキャンは微信からが主流??~

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2021年7月14日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第478号】
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 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 先日、中国の運転免許証の更新に行ってきました。中国の運転免許証を初めて取得したのは2009年。中国の免許有効期間は6年間なので、2015年に続き2回目の更新。期限日の3ヶ月前から更新可能のようで、1年以上期限を過ぎると再試験などとなっているようです。

 まず更新手続費100元を支払い、写真撮影、色盲と視力などの身体検査を済ませ、申請のために別のビルに向かいます。15分くらい待っていると、自分の番号が呼ばれ、窓口に向かい、資料を手渡します。前回の更新から引っ越しているため、公安からの臨時居住証のコピーを提出し、無事申請受付完了と思いきや、ちょっとした事件が起きます。

 それは以前のパスポートのコピーはないか?と。確かに前の免許証のときからパスポートも更新しており、すっかり忘れていました。「じゃ、スマホに画像ないか?」とのことで、「あります」というと、「じゃ、私に送って」と。微信で繋がるのか?とドギマギしていると、「エアドロップONにしたから!」と。不慣れな私の操作に業を煮やし、スマホを手渡すとテキパキとその画像を彼女のスマホに取り込みました。

 なんとか二度手間にならずに済んで良かったのですが、これって日本だと個人情報保護云々で、絶対に無理な対応なんでしょうね。彼女の臨機応変さとITリテラシーの高さに感心しながら、無事免許証の更新に成功。なんと今度は10年間の有効期間になっていました。ちなみに、日本の免許証も来年更新予定なのですが、このコロナで帰れない場合、どうなるのでしょう??

 今週のコラムは、微信のミニアプリ(小程序)についてです。では、中国消費洞察メルマガ第478号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第478回)
   ◆ミニアプリ経済圏が中国で急成長中??
    ~中国ではQRコードスキャンは微信からが主流??~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2021年6月号(vol.85)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第478回)
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【第478回】 ミニアプリ経済圏が中国で急成長中??
 ~中国ではQRコードスキャンは微信からが主流??~

 日本でQRコードを読み込む際には、皆さんどのようにしているでしょう?おそらく、iPhoneであれば、カメラやコントロールセンター内にあるQRコードのスキャン機能を使っているのでしょうか。

 一方、中国では皆さんいかがでしょう?おそらく多くの人が微信(ウィーチャット)から読み込んでいるのではないでしょうか?かくいう私もその一人で、シェア自転車を利用する際など、アリババ系のハローバイクにしろ、美団単車、滴滴(DiDi)系の青桔単車でも、まずは微信を立ち上げてからスキャンしています。それぞれの公式アプリがインストールされているにかかわらずです。

 中国ではレストランに行くと、最近はたいていテーブルの上にQRコードが貼られており、そこからオーダーと支払いを行います。ここでもやはりほぼ9割以上は微信を使っているのではないでしょうか。そのくらい中国では、「QRコードスキャン=微信」という消費行動が定着しているように思われます。

 このような消費行動が中国で広がった背景は、微信がいち早く中国で「小程序」と称されるミニアプリを導入したからでしょう。微信などスーパーアプリ上で動く“アプリの中のアプリ”であるミニアプリ。2020年には、デイリーアクティブユーザー数が4億人、マンスリーだと8億人を突破しているようで、ますます人々の生活で習慣化しつつあります。

 こうしたミニアプリの多くが、支払いにまでリンクされた売買機能を有しているのですが、実物商品の年間GMV(流通取引総額)は2020年に前年比で154%増と成長。なかでも百貨店・モールが579%増、アパレル・スポーツ524%増、ファストファッション490%増と急成長。サービスのほうもトラベル・交通が1,051%増、飲食395%増と軒並み成長中で、ミニアプリの数も380万個を超えています。

 2020年8月に、微信ミニアプリは、開発不要かつ無料の「微信小商店」機能を追加。個人や個人商店主でもコストをかけずに、ライブコマース機能を備えたミニアプリショップを開設できるようになりました。

 近年世界的に注目を集める、消費者に直接販売するD2C(Direct to Consumer)型の運営モデル。中国でも必然のトレンドとなっていますが、アメリカのD2C直営型市場のシェアは35~40%なのに対して、中国はまだ15%以下にとどまっているようです。気軽に始められ、取り扱いが容易な微信ミニアプリが、D2Cとしてだけでなく中国の販売インフラとしてどこまで普及するか、要注目です。

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■新着コンテンツ一覧
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◆中国健康産業分析レポート(2)
 ~コロナで高まる健康意識 トレンドはデジタル化

 新型コロナウイルスの影響により、スポーツで免疫力を高めたいと考える人も増えている。中国経済紙・第一財経傘下のCBNData(第一財経商業数据中心)とトレーニングアプリのKeep が共同で発表した調査レポート「国民運動健康トレンド報告」で、アンケート対象者の76%が新型コロナウイルスの流行後、以前より運動を重視し、運動したいと考えるようになったと回答した......

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◆中国健康産業分析レポート(1)
 ~新型コロナで健康産業が大躍進 トレーニングと健康食品がブームに

 経済の発展と生活水準の向上に伴い、中国国民の健康意識はここ数年大きな高まりを見せていた。それが去年に入って新型コロナウイルス流行。人々の健康に対する注目度はさらに上昇し、今や最も関心を集めるテーマの一つとなった。医療アプリの丁香医生が公表したレポート「2019国民健康洞察報告」によると 、ヒアリング対象者の93%が、生活で最も重視する要素は「健康」と回答......

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◆中国「新中間層」調査分析レポート(17)
 ~新中間層をいかに捉え、アプローチするか?

 ブランドにとっては、新中間層をどこで捉え、どのようにアプローチするかが成功のカギを握るといえるだろう。一線級都市のほか、二線・三線級都市の新中間層も見逃せない。中国で「下沈市場」と呼ばれる地方都市や農村地区には多くの新中間層が存在する......

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◆中国「新中間層」調査分析レポート(16)
 ~グループごとの戦略が重要に 新興ブランドも続々と登場

 新中間層の消費観に合う個性的なブランドのなかには、実際に事業発展のチャンスを得たケースも少なくない。例えば、ファミリー向けの中国西北料理レストランチェーンの西貝や、高品質で見た目もスタイリッシュな家電のダイソン などはその一例といえるだろう......

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◆中国「新中間層」調査分析レポート(15)
 ~新中間層の典型~(4)地方都市の新興富裕層

 地方都市の新興富裕層には、二線級都市に暮らす起業家などが多い。收入は中程度で、年間家庭年収30万元以下が7割以上を占める。彼らは健康で安定した生活を好み、物質的なニーズは比較的少ない......

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■新着統計データ一覧
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※下記の統計データを閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要ですが、現在は「無料」で公開しています。

◆オンライン教育のユーザー規模及び利用者の割合(2020年6月時点)

 CNNIC(中国互聯網絡信息中心)が公表した第46回インターネット発展報告によると、2020年6月時点における、中国のオンライン教育ユーザー数は3.81億人......

(詳細はこちら)
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統計データ一覧はこちら >> 
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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2021年6月号(vol. 85)発行

 会報誌2021年6月号(vol. 85)では、巻頭特集で「私域」を取り上げました。当会報誌でも昨年7&8月合併号で詳しくレポートしましたが、その第2弾ということで、その後の状況について最新のアップデート情報をキャッチアップしました。

 2020年の中国マーケティングトレンドのうち、特に注目を集めたのが、チャット・SNSアプリの微信(ウィーチャット)の「ミニアプリ(小程序)」と「ライブコマース」でしょう。前者はデイリーアクティブユーザー数が4億人を突破。商品取引のGMV(流通取引総額)は前年比で115%増と成長しました。後者は改めてここで説明する必要がないほど、メディア等でも盛況ぶりが報道され、ご存知の方々も多いでしょう。

 この2大トレンドとともに、中国でビジネスを展開する企業の間で、ますます注目度が高まっているのが、中国版D2C(Direct to Consumer)ともいえる「私域」(プライベート・ネットワーク網)です。私域の強みは、いつでもユーザー(フォロワー)を活性化できる点のほか、より能動的かつ精細なマーケティングが可能な点でしょう。

 今や中国でビジネスを展開する企業にとっては、絶対に軽視できない重要なマーケティング領域となった私域。テンセント(騰訊)の統計によると、中国では、微信のエコシステム(ビジネス生態系)や自社運営の公式アプリなど、私域への入口の浸透率が96%に到達。2020年には、消費者の79%が私域で何らかの消費を行ったと伝えています。

 また米ボストンコンサルティンググループとテンセント系調査会社の騰訊営銷洞察(テンセントマーケティングインサイト)が発表した「2021中国私域マーケティング白書」によると、消費者の96%が私域で何らかの商品情報を取得しているようです。私域には商品に関する情報が充実しており、消費者は効率的にほしい情報が取得できます。なかでも微信(ウィーチャット)が最もよく利用されている私域チャネルで、そのシェアは60%を超えています。

 新型コロナウイルスの流行は、オンラインとオフラインの融合を加速させ、私域の価値をさらに増大させた転換点となりました。実際に私域マーケティングを通して、大きな営業成績を実現した企業も少なくありません。

 そこで今号では、現時点における中国の私域の発展状況に再度スポットライトを当て、微信を使った私域トラフィックの活用や、いかに消費者にアクセスするかについて詳しく解説しています。消費者が私域を好んで選ぶ理由から、私域の構造、微信のエコシステムを構成する企業微信やモーメンツ、公式アカウント、ミニアプリ、動画アカウント、捜一捜(検索)などの機能を解説。

 また私域アクティブユーザー層のニーズ、私域ユーザーの典型的な特徴を私域での消費行動分析から5タイプに分類した分析、品目別に適した私域運営モデル4種、そして最後に、私域マーケティング運営の実際の成功事例を4社紹介しています。

 次にトレンドウォッチとして、「他経済」を取り上げました。中国で「他経済」と称されるメンズエコノミー。中国語で彼という意味の「他」。中国では同じ発音の「tā」ながら、彼女(女性)はおんなへんで「她」となります。あえて男性の「他」を強調した他経済(市場)が急成長する中、消費市場における新たな“ブルーオーシャン”として、ますます多くの企業が注目しはじめています。

 消費についての議論や分析は、女性がメインになるのが一般的でしょう。アリババ創業者の馬雲(ジャック・マー)氏も、2015年にアリババ集団が主催した女性起業家大会で「女性が消費の主力だ。女性を取り込めば、消費を取り込んだも同然だ」と発言するなど、消費のターゲットは常に女性が中心でした。

 しかし最近は、この定説に大きな変化が起きています。中国でも男性の消費意識が覚醒し、メンズ向けの消費が大きく増加。消費市場において無視することのできない存在となりつつあるのです。

 2020年に、9兆7,590億元を突破した中国の実物商品ネット小売総額。その大きな割合を占める男性消費が注目されています。

 本部をニューヨークに置く広告業界団体IAB(Interactive Advertising Bureau)中国支部の統計によると、中国の男性ネット消費者の割合はすでに女性を超え、PCネット消費者の男女比は57%と43%で、モバイルデバイスでも53%と47%だったようです。

 またボストンコンサルティングの統計によると、中国の男性消費者の消費は、品目及び金額の両方で増加傾向にあるとのこと。オンラインでも、男性の年平均消費額は2017年に女性を上回り、10,025元に達しています(女性は9,920元)。

 中国調査会社QuestMobile(クエストモバイル)が公表したレポート「2021男性消費洞察報告」によると、2021年4月時点で、中国のモバイルデバイス男性アクティブユーザー数は6.13億人。月間ネット消費額が1,000元を超える男性消費者の割合は55%で、1.22億人に達したともレポートしています。

 このように、つい数年前までは “ニッチ”として過小評価されていたメンズ向け市場ですが、今やメイン市場として各社も着目しはじめた「他経済」。今号では中国男性の消費力から、見た目(顔面偏差値)に目覚めた彼らのニーズや動向、「他経済」が発展した要因や特徴など、多くの統計データを交えながら解説しています。

 また新たな消費層として急浮上する1995~99年生まれの「95後」世代の若い男性にスポットライトを当て、彼らの特徴や消費行動を分析。さらには中国で「男顔経済」と称されるメンズビューティー市場の実態や、ジェンダーレス化する中国消費にも触れています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2021年6月号(vol. 85)  もくじ
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【巻頭特集】中国「私域」マーケティング調査分析レポート
微信の検索ユーザー5億人突破で、百度を猛追
中国版D2C「私域」マーケティング最新事情

【トレンドウォッチ】中国「他経済」(メンズ市場)調査分析レポート
男性もコスメやスキンケアが“当たり前”に?
“ニッチ”から脱却か!?中国メンズ市場が熱い!!

【マーケティングレポート】新ブルーカラー①
アプリ発の新興職業層 職場なし、上司なし

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