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【中国消費洞察メルマガ 第485号】~少子化ながら無視できない中国の新生児数に注目!!~

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2021年9月1日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第485号】
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 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 先週末は、また上海の崇明島に行きました。友人の別荘に招待され、友人家族含めて、のんびりと週末を過ごしました。8月最後の週末で外はまだ灼熱の太陽が照りつけます。友人が飼っている柴犬の散歩以外は、外に出るのがつい億劫になってしまいました。

 そこで、大活躍したのが任天堂のゲーム機「ニンテンドースイッチ」。中国でもインターネット及びゲーム最大手のテンセント(騰訊)が2019年12月に発売。21年1月には出荷数が累計で100万台を超えるなど、中国でも大人気になっています。

 9月から小学6年生になる友人の娘さんが大画面の液晶テレビにつなぎ、皆でやろうということに。コントローラーが4個あり、4人同時に遊べます。マリオカートやダンスの後、一番盛り上がったのが「オーバークック」。レストランを疑似運営するゲームで、客からの注文に応じて、4人が協力しながら厨房で調理するというものです。

 最初のうちは皆がてんでバラバラに動いていたのですが、そのうち具材を切る、ご飯を炊く、皿洗いをする担当をそれぞれ決め、全体を仕切るマネージャーらしき役割も誕生。ステージをクリアするたびに難度が上がり、最後は皆が必死にテレビ画面に釘付けとなっていました。テレビゲームは約40年ぶりですが、最近は大人も楽しめるようになっているんですね。

 今週のコラムは、2020年中国国勢調査から読み解く人口動向についてです。では、中国消費洞察メルマガ第485号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第485回)
   ◆2020年中国国勢調査から読み解く人口動向
    ~少子化ながら無視できない中国の新生児数に注目!!~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2021年7&8月合併号(vol.86)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第485回)
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【第485回】 2020年中国国勢調査から読み解く人口動向
 ~少子化ながら無視できない中国の新生児数に注目!!~

 会報誌7&8月合併号で取り上げた中国の人口動向。2020年に実施された国勢調査の結果が、2021年5月に公表されました。これまで1953年、1964年、1982年、1990年、2000年、2010年に実施された国勢調査。近年は10年に1回のペースで実施されており、今回は第7回目となります。

 総人口は14.1億人。2010~2020年の人口の年平均成長率は約0.53%で、着実に人口は増えていますが、伸び率は若干鈍化の傾向にあります。その主な原因としては、少子高齢化が挙げられるでしょう。

 1979年に導入された一人っ子政策。2011年には夫婦双方が一人っ子の場合、そして2013年には夫婦どちらかが一人っ子の場合、そして2016年には全面的に、第2子の出産が解禁されてきました。2016年と2017年には、出生数がそれぞれ1,883万人と1,765万人と大幅に増加しましたが、2018年以降はまた減少トレンドへと転じています。

 今年8月20日には、中国で1組の夫婦に3人目の出産を認める改正人口・計画出産法が可決し、同日施行となりました。メディア等では教育費や住宅ローンなど経済的負担が重く、出産適齢期の女性が第3子どころか、第2子の出産にも消極的といった論調が目立ちます。

 しかし、ここで注目なのが、出生数全体は減少傾向ながら、実は第2子の割合は順調に伸びているのです。出生数全体に占める第2子出産の割合は2013年の30%から、2017年には50%、さらに2019年には59.5%と上昇。また2020年の0~14歳人口が総人口に占める割合は、2010年より1.4%上昇するなど、一定の政策効果はあるようです。

 一方で、出産適齢期の女性の出産意欲指数は1.8で、世代間の構成比維持が可能とされる2.1を下回っています。その理由としては、教育年数の増加に伴う婚姻及び出産の遅れのほか、女性の職場での地位上昇も関係しているようです。2016年から2019年の間、女性の就業率は43~44%を維持しており、出産によるキャリアの機会喪失の大きさが、出産意欲の低下に繋がっているともいえるでしょう。

 とはいえ、中国の2020年の新生児の数は1,200万人。これは、約360万人のアメリカや、84万人の日本、さらにドイツ、フランス、イギリス、韓国の出生数を合計した数の1.8倍に相当します。出生数の低下につい目が行きがちとなりますが、絶対数からは、やはり中国のベビー・マタニティ市場は巨大で無視できません。

 今後、「90後」(1990年代生まれ)や「00後」(2000年代生まれ)など若い世代が親となり、育児関連の消費の主力層となりつつあります。彼らのニーズや消費行動など改めて注視し、戦略を練っていく必要があるでしょう。

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◆私域運営の要重要ツール「—ミニアプリ」調査レポート(1)
 ~ミニアプリ(小程序)市場 低コスト高効率なショップ運営を実現

 2017年に、チャット・SNSアプリの微信(ウィーチャット)が、世界初のミニアプリである「小程序ミニプログラム(小程序)」の運営を開始した。ミニアプリとは、いわゆる一般的なアプリとは異なり、別途内のアプリ。ダウンロードが不要。で、誰でも簡単にかつスムーズに使えるのが最大の特徴といえる......

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◆中国ベビー・マタニティ市場調査レポート(12)
 ~クロスメディアで攻略 TikTokとKOLがカギ

 新たな消費者層は情報収集チャネルも以前の世代と異なる。クロスメディア・チャネル型マーケティングは、今後業界の一大トレンドとなるに違いない。特にTikTokに代表されるショート動画が、若年パパママ層の情報収集のファーストチョイスとなっている......

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◆中国ベビー・マタニティ市場調査レポート(10)
 ~オフライン専門店の代表~宝貝格子(B&G)と孩子王(kidswant)

 宝貝格子(B&G)は「新小売(ニューリテール)」の代表的なベビー用品専門チェーン店だ。 2012年設立で、当初は越境ECを主体としていた。現在はオンラインコミュニティを活用したアフィリエイト機能+オフライン店舗運営の「新小売」業態へと進化を遂げている......

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◆中国ベビー・マタニティ市場調査レポート(10)
 ~オフライン専門店の新小売化 下沈市場で特に高い重要性

 オフラインのベビー用品専門店は、依然としてベビー用品最大の販売チャネルだ。特に地方都市や農村地区の「下沈」市場では、その重要性が特に高い。一方で、競争も激化している。消費全体がオンラインへと移行するなか、これらのオフライン専門店のブランド化、チェーン化、オンラインとオフラインを融合した「新小売(ニューリテール)」化が進んでいる......

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◆中国の医療美容市場規模及び消費者数

 フロスト&サリバンの分析によると、2019年、中国の合法的な医療美容市場規模は1,436億元。2015~2019年の年平均成長率は22%に達している......

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◆中国メディカルコスメ市場規模

 ユーロモニターの統計によると、2019年の中国におけるメディカルコスメの市場規模は136億元......

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◆会報誌「中国消費洞察」2021年7&8月合併号(vol.86)発行

 会報誌2021年7&8月合併号(vol.86)では、巻頭特集で「中国新消費ブランド」を取り上げました。これまで当会報誌でも、ネットで人気の「網紅」や愛国消費の「国潮」ブランドとして紹介してきた中国国産の新興ブランドですが、一過性のブームから今やメジャー化しつつあります。

 食品業界では高級アイスキャンデーの「鐘薛高」、インスタントコーヒー「三頓半」、無糖フレーバー炭酸水「元気森林」、発熱剤付きで一人火鍋が楽しめるインスタント火鍋の「自嗨鍋」、インスタントラーメン「拉面説」など。

 またコスメでは「花西子」や「完美日記(パーフェクトダイアリー)」が好例で、中国で「盲盒」と呼ばれる食玩のような玩具の一種で、箱を開けるまで何が入っているか分からないブラインドボックスの「泡泡瑪特(POPMART)」も新興ブランドの代表格です。

 これら新興のブランド企業は、ベンチャーキャピタルから熱い視線を集めているだけではなく、ネット上で大量のトラフィック(アクセスなど)を有しているのも大きな特徴です。各社ともに極めて短期間で多くの消費者から注目を集め、瞬く間に各業界のユニコーン企業へと成長しました。

 これら中国で「新消費品牌」と称される新興の消費ブランドですが、上記の著名ブランドだけでなく、実は様々な市場セグメントで、新興ブランドが続々と誕生し、勢力を拡大しつつあるのです。

 2020年11月11日(独身の日)の双11(ダブルイレブン)セールで、天猫が開催した新興ブランド限定セールに5万の新興ブランドが参加。そのうち、360ブランドが各部門別で取引額トップに立ちました。

 また前述のコスメの「完美日記」と「花西子」、インスタントコーヒーの「三頓半」のほか、アンダーウェアの「Ubras」、掃除ロボットの「雲鯨(NARWAL)」、ヒアルロン酸化粧品の「潤百顔(BIOHYALUX)」、牛乳の「認養一頭牛(ADOPT A COW)」など16のブランドが、取引額1億元を突破しています。

 「完美日記」は設立からわずか4年ながら、親会社である「逸仙電商」はニューヨーク証券取引所で上場。「花西子」も設立から3年で、売上30億元を達成。2015年に設立された「三頓半」は、2020年の双11セールでネスレを超え、インスタント飲料及びコーヒー部門で売上トップに立つなど、いずれも短期間で一気に人気と売上ともに爆発しています。

 これら新消費ブランドの定義とは?また共通点は?急速に人気を集めた背景・要因は何なのか?創業者の特徴は?成功のキーワードとは?特徴は?どのようなマーケティング戦略を採用しているのか?新しい販売チャネルを生かしながら、いかに潜在的な消費者層へアピールしているのか?

 急拡大を続ける「中国新消費ブランド」にスポットライトを当て、口腔ケア(電動歯ブラシ)「usmile」と無糖フレーバー炭酸水「元気森林」のケーススタディも交えながら、その成長の秘密を紐解きました。

 次にマーケティング戦略として、2021年5月11日に中国国家統計局から公表された国勢調査からの中国人口動向を分析しました。

 中国ではこれまで国勢調査を1953年、1964年、1982年、1990年、2000年、2010年に実施しており、今回が第7回目。現行の制度では10年に1回のペースとなっています。

 末尾が「0」の年に全国規模の調査を実施し、その他の年はサンプル調査のみ。また末尾が「5」の年にも、総人口の1%を対象にしたやや大規模なサンプル調査を行っています。

 2020年の国勢調査によると、現在中国の総人口は14.1億人。2010年の第6回調査時の13.4億人から7,206万人増加しました。一方で、人口増加のペースは鈍化傾向にあり、高齢化と都市化が加速。人口の流動化が進み、学歴の上昇速度が加速していることなども明らかになりました。

 そこで今号では、中国事業の長期戦略にも関係する人口動向について、伸び悩む中国の出生率から労働人口の減少、深刻化する高齢化に関する4つの傾向、拡大が続く都市化、人口構成の変化がもたらす経済への影響について考察し、そこから生まれるビジネスチャンスを探りました。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2021年7&8月合併号(vol. 86)  もくじ
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【巻頭特集】中国新消費ブランド調査分析レポート
デザイン、コンセプト、実力ともに外国ブランドを凌駕!!
網紅からメジャーへと変身する「中国新消費ブランド」

【マーケティング戦略】2020年中国国勢調査分析レポート
高齢化の加速と第三子出産容認が商機に?
2020年国勢調査から中国人口動向を読み解く

【マーケティングレポート】
新ブルーカラー②
高学歴、強い上昇志向 消費行動の傾向は

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