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【中国消費洞察メルマガ 第487号】~中国で新興の消費ブランドが流行る背景とは??~

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2021年9月15日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第487号】
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 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 スマホで生鮮食品や飲料を注文し、自宅まで届けてもらうというネットスーパーが“当たり前”の生活スタイルになった上海。その最大の立役者は、アリババ系スーパーの盒馬(フーマー)であることは言わずもがな。中国ビジネスに関わっている方なら、今やフーマーを知らない人もいないくらいでしょう。

 そのフーマーに、私の地元・広島の日本酒を紹介する機会に恵まれました。浦東の黄浦江沿いに新しく開発されたビル群の一角を占めるフーマーの本部オフィス。当日はデルタ株の広がりを警戒してか、オフィスへの入場は制限されました。

 近くのカフェで酒類の調達を統括するバイヤーを待つことに。経験豊富なベテランを想定し、日本酒のことを色々と聞かれても中国語できちんと答えられるよう、純米吟醸や麹など、関連ワードの中国語発音をしっかりと予習して臨みました。しかし現れたのは、30歳前後の若い女性3名。IT系企業の“若さ”をまざまざと見せつけられました。

 しかしもっと驚いたのが、彼女たちからの質問。「この精米歩合はどのくらい?」「山田錦や雄町などの違いは?」「熱燗ってよく飲まれている?」といったかなり踏み込んだ質問が続々と…。味わいや香りに対する評価も的確。生半可な知識では太刀打ちできないと、改めて気を引き締めました。

 今週のコラムは、中国新消費ブランドが躍進する背景についてです。では、中国消費洞察メルマガ第487号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第487回)
   ◆中国Z世代の消費力は世界的にも突出!!
    ~中国で新興の消費ブランドが流行る背景とは??~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2021年7&8月合併号(vol.86)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第487回)
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【第487回】 中国Z世代の消費力は世界的にも突出!!
 ~中国で新興の消費ブランドが流行る背景とは??~

 会報誌7&8月合併号で取り上げた中国新消費品牌(ブランド)。ショート動画やSNSで人気に火がついた「網紅」(ワンホン)と、愛国消費の「国潮」が合体したような新しい中国の消費トレンドですが、実際にどのような定義になるのでしょうか。

 実はネット上でも、この「新消費品牌」というワードで検索すると多くの結果が表示され、また多くの調査レポートでも定義付けがされています。そうした情報を総合的にまとめてみると、新消費ブランドとは、誕生から日の浅い企業のみを指すのではなく、「新世代の消費者層をターゲットにし、トレンドを反映した新商品(アップグレード商品含む)を提供。新しいマーケティング手法や経営理念に基づいて、市場の新しいニーズを満たすブランド」といえるでしょう。

 では、この新消費ブランドが発展した背景についても見てみましょう。

 まず言及しなくてはならない筆頭はZ世代の台頭です。1995年以降生まれの若いZ世代がもたらした中国消費者の意識や価値観の変化が、これまで“当たり前”とされてきた商品企画や流通構造を瓦解させたといっても過言ではないでしょう。

 また特に中国のZ世代は世界的にも要注目です。マッキンゼー・グローバル・インスティテュート(MGI)が公表した世界消費の伸びに対する貢献度で、中国は北米、欧州、中南米と比べて、各年齢層ともに世界のトップレベルだったのですが、なかでも、ほぼZ世代である15~29歳の消費貢献度は、他地域と比べても特に大きいことが判明しています。

 次に特筆すべきは、中国では抖音(ドウイン)と称されるTikTokを代表とするショート動画の普及です。最新のスマホユーザーに関するデータでも、普及率は9割、ライブ動画も6割以上とのこと。また使用時間も、2020年6月時点で一般動画、ショート動画、ライブ動画アプリの使用時間は、全アプリの約3割を占めていたようです。

 またこうしたアプリで視聴した動画から直接EC販売に繋がる新しいOMO(Online Merge Offline)も、既存の広告や流通、さらにはEC構造を破壊しています。TikTokや快手など、これまで天猫や京東へリンクしていた販売行動が、アプリ内で直接完結できるようになっており、販売転換(コンバージョン)までのルートは大幅に短縮化されつつあります。

 あともちろん忘れてはならないのが、中国政府による産業支援策。2021年には、中国政府の国家衛生健康委員会が、ヒアルロン酸を正式に食品原料として認可したことで、「黒零(BLACK ZERO)」や「漢口二廠」、「WonderLab」など、多くの食品メーカーがヒアルロン酸入り食品を開発・販売しています。

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◆新ブルーカラー」調査分析レポート(5)
 ~金銭感覚と消費観② 食事は娯楽の一部 重度のスマホ依存症

 新ブルーカラーの多くは単調な日々を過ごしている。彼らにとって、食事は栄養摂取のためのみならず、娯楽の1つと言っても過言ではない。毎月の支出全体で食費が占める割合は37%に達し、中国人の一般水準の30%を大きく上回っている......

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◆新ブルーカラー」調査分析レポート(4)
 ~金銭感覚と消費観① 收入增で消費の新勢力に

 各種メディアでブルーカラーへの注目度が高まるにつれ、専門スキルを手に入れて月収が1万元を突破した高級ブルーカラーにもスポットライトが当たっている。北京、上海、広州、深圳などの一線級都市のスポーツジムのトレーナー、不動産マネージャー、美容師などは、収入1万元超の高所得者が増えている......

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◆新ブルーカラー」調査分析レポート(3)
 ~新ブルーカラーの実像に迫る!! 属性、向上心、金銭感覚、消費観、ライフスタイル

 現在のブルーカラー求職者の中心は、「90後(1990〜94年生まれ)」世代。全体の約半数を占めている。今後、「95後(1995〜99年生まれ)」や「00後(2000年以降生まれ)」世代が社会人となるに伴い、ブルーカラー求職者の若年化傾向はさらに進み、新ブルーカラーの中堅層になっていくと予想される......

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◆「新ブルーカラー」調査分析レポート(2)
 ~「インターネット+」政策が生み出した新ブルーカラー

 新ブルーカラーの誕生は、中国社会の発展や市場環境の変化と密接な関係がある。サービス業が中国のGDPに占める割合は増え続け、経済発展を支える主要産業の1つに成長を遂げた。国家統計局の統計では、2020年1~6月期、第三次産業のGDPに占める割合は56.5%に達している。サービス業の発展は、ブルーカラー層に多くの新たな就業機会を生み出した......

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◆「新ブルーカラー」調査分析レポート(1)
 ~アプリ発の新興職業層「新ブルーカラー(新藍領)」

 新ブルーカラーが省都など二線級都市以上の大都市で生活・働き、都市の日常の営みを支える単純労働者というのがその位置付けだ。販売員、不動産マネージャー、警備員、美容師・エステティシャン、宅配便配達員などや、単純作業を行う一部のホワイトカラーなどがこれに当たる......

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◆私域運営の要「ミニアプリ」調査レポート(7)
 ~ミニアプリの費用体系は? マーケティング機能と付加サービスで価格差

 ミニアプリの費用はシステムの利用料がメインだ。業務内容に応じたサービスを選び、利用期間に基づいて費用を支払うシステムになっている。年間サービス料、店舗デザイン料など、付加サービスに別料金を設定しているケースも見られる......

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◆中国メディカルコスメ主要ブランド別シェア

 メディカルコスメ市場は比較的集中度が高い市場といえる。ユーロモニターの統計によると、日本、韓国、アメリカ、中国、4カ国のCR5(トップ5企業のシェア)はそれぞれ97.3%、70.3%、69.8%、63.5%......

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◆会報誌「中国消費洞察」2021年7&8月合併号(vol.86)発行

 会報誌2021年7&8月合併号(vol.86)では、巻頭特集で「中国新消費ブランド」を取り上げました。これまで当会報誌でも、ネットで人気の「網紅」や愛国消費の「国潮」ブランドとして紹介してきた中国国産の新興ブランドですが、一過性のブームから今やメジャー化しつつあります。

 食品業界では高級アイスキャンデーの「鐘薛高」、インスタントコーヒー「三頓半」、無糖フレーバー炭酸水「元気森林」、発熱剤付きで一人火鍋が楽しめるインスタント火鍋の「自嗨鍋」、インスタントラーメン「拉面説」など。

 またコスメでは「花西子」や「完美日記(パーフェクトダイアリー)」が好例で、中国で「盲盒」と呼ばれる食玩のような玩具の一種で、箱を開けるまで何が入っているか分からないブラインドボックスの「泡泡瑪特(POPMART)」も新興ブランドの代表格です。

 これら新興のブランド企業は、ベンチャーキャピタルから熱い視線を集めているだけではなく、ネット上で大量のトラフィック(アクセスなど)を有しているのも大きな特徴です。各社ともに極めて短期間で多くの消費者から注目を集め、瞬く間に各業界のユニコーン企業へと成長しました。

 これら中国で「新消費品牌」と称される新興の消費ブランドですが、上記の著名ブランドだけでなく、実は様々な市場セグメントで、新興ブランドが続々と誕生し、勢力を拡大しつつあるのです。

 2020年11月11日(独身の日)の双11(ダブルイレブン)セールで、天猫が開催した新興ブランド限定セールに5万の新興ブランドが参加。そのうち、360ブランドが各部門別で取引額トップに立ちました。

 また前述のコスメの「完美日記」と「花西子」、インスタントコーヒーの「三頓半」のほか、アンダーウェアの「Ubras」、掃除ロボットの「雲鯨(NARWAL)」、ヒアルロン酸化粧品の「潤百顔(BIOHYALUX)」、牛乳の「認養一頭牛(ADOPT A COW)」など16のブランドが、取引額1億元を突破しています。

 「完美日記」は設立からわずか4年ながら、親会社である「逸仙電商」はニューヨーク証券取引所で上場。「花西子」も設立から3年で、売上30億元を達成。2015年に設立された「三頓半」は、2020年の双11セールでネスレを超え、インスタント飲料及びコーヒー部門で売上トップに立つなど、いずれも短期間で一気に人気と売上ともに爆発しています。

 これら新消費ブランドの定義とは?また共通点は?急速に人気を集めた背景・要因は何なのか?創業者の特徴は?成功のキーワードとは?特徴は?どのようなマーケティング戦略を採用しているのか?新しい販売チャネルを生かしながら、いかに潜在的な消費者層へアピールしているのか?

 急拡大を続ける「中国新消費ブランド」にスポットライトを当て、口腔ケア(電動歯ブラシ)「usmile」と無糖フレーバー炭酸水「元気森林」のケーススタディも交えながら、その成長の秘密を紐解きました。

 次にマーケティング戦略として、2021年5月11日に中国国家統計局から公表された国勢調査からの中国人口動向を分析しました。

 中国ではこれまで国勢調査を1953年、1964年、1982年、1990年、2000年、2010年に実施しており、今回が第7回目。現行の制度では10年に1回のペースとなっています。

 末尾が「0」の年に全国規模の調査を実施し、その他の年はサンプル調査のみ。また末尾が「5」の年にも、総人口の1%を対象にしたやや大規模なサンプル調査を行っています。

 2020年の国勢調査によると、現在中国の総人口は14.1億人。2010年の第6回調査時の13.4億人から7,206万人増加しました。一方で、人口増加のペースは鈍化傾向にあり、高齢化と都市化が加速。人口の流動化が進み、学歴の上昇速度が加速していることなども明らかになりました。

 そこで今号では、中国事業の長期戦略にも関係する人口動向について、伸び悩む中国の出生率から労働人口の減少、深刻化する高齢化に関する4つの傾向、拡大が続く都市化、人口構成の変化がもたらす経済への影響について考察し、そこから生まれるビジネスチャンスを探りました。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2021年7&8月合併号(vol. 86)  もくじ
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【巻頭特集】中国新消費ブランド調査分析レポート
デザイン、コンセプト、実力ともに外国ブランドを凌駕!!
網紅からメジャーへと変身する「中国新消費ブランド」

【マーケティング戦略】2020年中国国勢調査分析レポート
高齢化の加速と第三子出産容認が商機に?
2020年国勢調査から中国人口動向を読み解く

【マーケティングレポート】
新ブルーカラー②
高学歴、強い上昇志向 消費行動の傾向は

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【中国マーケティング会員コース クイックリンク】
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