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【中国消費洞察メルマガ 第492号】~若者の8割強がリアル店舗での消費をより好む??~

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2021年10月27日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第492号】
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 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 浙江省・紹興の柯橋区を訪れました。紹興といえば紹興酒が有名ですが、意外と現地に赴く機会は多くないのでは?ビジネスにしろ、旅行にしろ、やはり杭州や寧波の次といった位置付けになってしまうでしょうか。

 私自身、紹興は3回目。これまで2回は日本とも縁が深い魯迅の生家がある中心街の越城区のみでした。柯橋区はちょうど杭州の萧山区と越城区の間に位置、杭州の萧山空港にも近い絶好のロケーション。繊維産業が盛んで、区に昇格する前の県時代には、経済競争力が全国トップ10に名を連ねるほどの実力の持ち主です。

 今回は地元政府の要請で、観光エリアの視察でした。“東洋のヴェネツィア”とも称される柯橋区は水郷の町並みだけでなく、山と川に囲まれた自然環境とともに仏教文化も色濃く残り、どこか癒やされる雰囲気が漂っています。

 しかし一番の目玉はなんと言っても紹興酒。酒造りに欠かせない水ですが、その源となっているのが区内にある鑑湖。2019年にオープンした黄酒博物館では、紹興酒の歴史や仕込み方を学ぶとともに、最後に5種類の紹興酒を試飲できます。7000年前を起源とする説もある紹興酒。地元料理とのマリアージュを楽しみながら、のんびりと週末を紹興で過ごしてみては? 

 今週のコラムは、中国新消費ブランドのD2C、サブスク、リアルでの取り組みについてです。では、中国消費洞察メルマガ第492号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第492回)
   ◆サブスク、リアルで台頭する中国新消費ブランド??
    ~若者の8割強がリアル店舗での消費をより好む??~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2021年9月号(vol. 87)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第492回)
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【第492回】 サブスク、リアルで台頭する中国新消費ブランド??
 ~若者の8割強がリアル店舗での消費をより好む??~

 ショート動画の抖音(ドウイン・TikTok)、ソーシャルコマースの小紅書(RED)、動画再生サイトのbilibili(ビリビリ)などニューメディアを巧みに活用しながら、ネット上の「流量」(トラフィック)を稼ぐ中国新消費ブランド。顧客接点だけでなく、販売転換(コンバージョン)や顧客サービスまで、ライブコマースやソーシャルコマースなど新しい売り方を積極的に取り入れています。

 そうした中、新消費ブランド各社は、特にD2C(Direct to Consumer)を好むようで、なかでもサブスクリプション(定額課金)を多く用いるケースが多いようです。中国でのサブスクといえば、2017年ごろに流行り出した生花が始まりでしょう。1ヶ月100元(約1,800円)前後で毎週届く生花が、当時モノからコトへと消費トレンドが変化していく環境の中、すごく新鮮でもありました。

 D2Cブランドのサブスクに関しては、2019年がスタートで、以降、アパレルから食品・健康食品にまで勢力を拡大しています。代表的なブランドとしては、ダイエットミールのサブスクサービスを提供する「咚吃(Dongchi)」、美容飲料「Lemonbox」、美容サプリメント「unomi(丸一)」などが挙げられます。

 これらサブスクブランドは、いずれも健康消費を好む若い消費者をターゲットとし、データドリブン型の商品・サービスのプロディースと研究開発スタイルを採用。中国版D2Cでもある微信(ウィーチャット)をメインとした「私域」トラフィックを活用しながら、情報発信にも力を入れています。

 サブスクとともに注目すべきがオフラインの取り組みです。特に自宅や職場とは隔離された、心地のよい第3の居場所を指す「第三空間」。つまりサードプレイスという概念が、大きな注目を集めています。

 ある統計データによると、中国で「00後」と称される2000年以降生まれの世代の消費者のうち、なんと83%がリアル店舗での消費をより好んでいるとのこと。リアル店舗に足を運ぶことで、ソーシャルメディアやVR(仮想現実)などのデジタル世界から一時離れられると思うようです。また彼らにとって、リアル店舗に足を運ぶことを1つの社交イベントのように捉えているとも。

 新型コロナの流行後、消費者は中国語で「逛」というブラブラとウィンドウショッピングする体験(コト)を求めるようになったという指摘もあります。コロナ疲労が回復した後には、オフラインチャネルが新消費ブランドの新たな主戦場となり、新たな「新小売」業態や店舗が登場することも予想されるでしょう。

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◆中国共同購入サイト「拼多多」調査分析レポート(9)
 ~カートなしでスピーディな購入 微信からのリンクで即購入

 拼多多での買物のプロセスは、そのスピード感が特徴だ。微信(ウィーチャット)のミニアプリ上で直接決済ができ、アプリをダウンロードしなくてもすぐに買物ができる......

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◆中国共同購入サイト「拼多多」調査分析レポート(8)
 ~地方都市をターゲットに攻略 高い利便性とSNS機能で“得したい”心理を刺激

 拼多多は設立当初、微信(ウィーチャット)のミニアプリ(小程序)機能を軸に共同購入モデルを展開。微信の強大な社交(SNS)トラフィックを利用して、多くのユーザーにアクセス。様々なゲーム的要素を取り込むことで、ユーザーの“得したい”心理を刺激した......

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◆中国共同購入サイト「拼多多」調査分析レポート(7)
 ~微信のSNS機能活用で急拡大 テンセント出資で規制を回避

 拼多多の成長は、微信(ウィーチャット)のエコシステム(ビジネス生態系)の発展とともにあったと言っても過言ではない。微信の社交(SNS)機能の活用は、拼多多の成長を大きく後押しした。 拼多多も、2015年9月に微信の公式アカウントの運営を開始。微信の膨大なユーザー数をベースに共同購入モデルを展開した......

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◆中国共同購入サイト「拼多多」調査分析レポート(6)
 ~EC各社のハイエンド志向で 多くの中小零細が拼多多へ移行

 ECプラットフォーム大手がアップグレードトレンドへと傾注していく中、拼多多は彼らが無視した低価格市場に着目。結果的に生産能力と価格優位性を併せ持つ優秀なサプライヤーを多く呼び込むことに成功した......

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◆中国共同購入サイト「拼多多」調査分析レポート(5)
 ~モバイル通信網の普及で 下沈市場のEC需要が急成長

 下沈市場でのスマートフォン(スマホ)やモバイル決済の普及が、拼多多の発展に大きな契機となった。拼多多が運営を開始した2015 年。中国のネットユーザー数は6.88億人で、そのうちスマホユーザーが6.20億人。つまりネットユーザー全体の90.05%がスマホ端末によるもので、この時点で中国のネットユーザーはすでにモバイル化していた......

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■新着統計データ一覧
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※下記の統計データを閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要ですが、現在は「無料」で公開しています。

◆中国の自動車EC市場取引規模(2021年予測)

 網経社のEコマースビッグデータベース「電数宝」によると、2021年の自動車Eコマース市場の取引規模は1兆2,052.9億元。前年比6.89%の増加が見込まれている......

(詳細はこちら)
http://www.cast-marketing.com/_file/MarketingReport/PDF_File_4152.pdf

◆中国のベビー・マタニティEC市場取引規模(2021年予測)

 中国のベビー・マタニティEC市場の取引規模は年々成長を続けている。2020年には取引規模が1兆元を突破。前年比9.79%増の1兆5千万元に達した。2021年には1兆1,000億元に達することが見込まれている......

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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2021年9月号(vol. 87)発行

 会報誌2021年9月号(vol. 87)では、巻頭特集で動画配信・共有プラットフォームの「哔哩哔哩」(bilibili・ビリビリ)を取り上げました。

 中国の消費市場で、ますます主力層として存在感を増す「Z世代」。中国では一般的に1995~2009年生まれの若者を意味します。中国統計局の統計データによると、現在中国のZ世代の人口は2.6億人を突破し、総人口の約19%を占めているもよう。2021年の中国Z世代の消費支出は、5兆元を超えるとも試算されています。

 この驚異的な消費力と旺盛な消費意欲により、Z世代は企業にとって新たな重要ターゲット層となりつつあります。インターネットの時代に生まれ育った彼らは、メディアに対する態度も、以前の世代の消費者層から大きく変化。Z世代といかに意思疎通を図るかが、今後、企業のマーケティングの大きな課題といえるでしょう。

 数多に存在するメディアのなかでも、Z世代を中心とした若者に特に強く支持されているbilibili。中国で「B站」(Bサイト)と称されるbilibiliは、今まさに多くの企業が注目するマーケティングの舞台となっています。

 多くの人が、bilibiliと聞いてまず思い浮かべるのは、日本のアニメや漫画などの動画配信サイトでしょう。2009年の運営開始当時、中国語圏でアニメ(Anime)、漫画(Comic)、ゲーム(Game)の文化を反映した「2次元」の総称であるACGコンテンツの制作と配信を中心に行っており、ユーザーもアニメオタクを主体としていました。

 しかし12年の時を経て、現在は音楽、ダンス、デジタル、生活、グルメ、鬼畜(音MADのことで、音楽をベースに既存動画を再加工した疾走感ある動画のこと)、ファッション、映画などの領域に対象範囲を拡大。業務も単なるコンテンツ制作からライブ動画の配信やゲーム、Eコマースなどへと拡がりを見せています。

 現在コンテンツは、7,000あまりのジャンル、200万以上のカルチャーキーワードに及び、中国Z世代の好みやニーズを強く反映したものとなっています。当初のマニア向け二次元サイトから、中国の若年層が高度に集中するカルチャーコミュニティ兼動画プラットフォームへと急成長を遂げました。

 中国調査会社のクエストモバイルが2019年に公表した「Z世代が支持するアプリトップ20」及び「Z世代が支持するエンタメアプリ」でのランキングでも、bilibiliがトップに。同社の出資公募書類によると、Z世代ユーザーの割合は81%に達し、ユーザーの平均年齢は21歳前後。Z世代が成人し、購買力や消費意欲が高まるのに伴い、bilibiliの影響力は今後、さらに高まっていくことが予想されます。

 若者を中心に影響力を強めつつあるbilibili。今号では、同社のこれまでの発展経緯を振り返るとともに、その特色や強みにスポットライトを当てました。また中国で事業を展開する企業にとって、今後bilibiliを通じていかにZ世代の消費者にアクセスするべきかについても考察しています。

 次に、新たなテーマの「注目企業ピックアップ」で、前号で取り上げた中国新消費ブランドの中から注目企業をピックアップして紹介していきたいと思います。まず第一弾は、高級ティーバッグブランドの「CHALI(茶里)」です。

 今から30年ほど前に、中国に進出したイギリスのリプトン(立頓)。ティーバッグ(茶包)が中国に普及するきっかけとなりましたが、1個0.1元(約1.7円)という低価格が、ティーバッグは安くて質が悪いというレッテルを貼る結果も招きました。

 2014年頃から、ネスプレッソのようなカプセル入り高級茶葉ブランドの「小罐茶」(XIAO GUAN CHA)が、大規模な宣伝・マーケティングを展開。世間から多くの注目を集めましたが、気軽に楽しめるティーバッグ市場では、“安かろう悪かろう”の傾向が続いていました。

 悠久の歴史を誇る中国の茶文化。しかし中国国内の茶市場には、一般大衆向けの大手ブランドが久しく存在しませんでした。そうした中、ここ数年のデジタル化の急速な発展に伴い、新しいタイプのティーバッグブランドが相次いで誕生。市場の空白と膨大なトラフィックを背景に急発展を遂げています。

 2013年に設立された「CHALI(茶里)」は、まさにその代表的存在でしょう。CHALI(茶里)のポジショニングは、高級ティーバッグブランドで、主力商品は、テトラ型のティーバッグ。新しい商品理念やマーケティング手法、チャネル運営を導入。ティーバッグに対する安物のイメージを払拭し、新世代消費の代表的茶葉ブランドとして定着しています。

 2021年の「618」(6月18日)の大型ネットセールでは、天猫(Tモール)の茶商品類、京東(JDドットコム)の花草茶類の双方で売上トップを記録。ティーバッグ業界一の飛躍を遂げました。

 そこで今号では、市場環境や商品、販売チャネル、マーケティングなどの方面から、このティーバッグ業界の新消費ブランドであるCHALI(茶里)に対する分析を試みました。いかに安物のイメージが強かったティーバッグを高級品として生まれ変わらせ、若い消費者の心を掴むのに成功したかについて考察しています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2021年9月号(vol. 87)  もくじ
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【巻頭特集】動画サイト「哔哩哔哩(bilibili)」調査分析レポート
二次元からエンタメ全般へと勢力拡大
Z世代攻略に不可欠の人気動画サイト「bilibili」完全解剖

【注目企業ピックアップ】新消費ブランド「CHALI(茶里)」調査分析レポート
高品質+顔面偏差値で他社と差別化!!
ティーバッグの高級化で新境地を開いた「CHALI(茶里)」

【マーケティングレポート】新ブルーカラー 完
次代の消費牽引役か アプリ利用に見る動向

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