中国消費洞察オンライン〜中国ビジネスをマーケティング視点から再構築!

【中国消費洞察メルマガ 第504号】~「内循環」で「国潮」(愛国)トレンドは“必然”に?~

中国ビジネスをマーケティング視点から再構築しよう!
「キャスト中国ビジネス」中国マーケティング会員コース
http://www.cast-marketing.com/

================================
2022年1月26日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第504号】
================================

 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 いよいよ中国も「もういくつ寝ると~♪」の時期に差し掛かってきました。今年の春節は2月1日。前日の除夕(大晦日)から7日間の大型連休に入ります。

 とはいいながら、今年もどこか盛り上がりに欠けているような気がします。コロナ前であれば、日本の新年会と中国の忘年会ということで、この時期は夜な夜な会食が入ったものです。しかし上海でも最近オミクロン株が発見され、友人からも微信(ウィーチャット)で「突如、マンションが封鎖された」との連絡が…。同じ棟の住民に濃厚接触者がいたからとのこと。

 娘が通う日本人学校からも、上海市から出た場合は、本人は7日間の健康観察で自宅待機。同居者も上海に戻って48時間以内にPCR検査をし、陰性証明の提出が必須となりました。周りの友人や同僚で子供がいる家庭は、どこも春節は上海で大人しくしていると口を揃えています。

 上海では昨年から、こうした上海市外に出れない人たち向けなのか、商業施設が続々と誕生しています。今年の春節はこうした話題のモール巡りをしながら、2回目となる上海での春節を満喫したいと思います。

 中国在住の皆さま、よい春節休暇を!!

 今週のコラムは、21年中国消費トレンド番付で横綱となった「内循環」と「新消費」の関係についてです。では、中国消費洞察メルマガ第504号をお送りいたします。

────────────────────────────────
■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
────────────────────────────────
上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

================================

【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第504回)
   ◆番付・横綱の内循環と新消費の密接な関係とは?
    ~「内循環」で「国潮」(愛国)トレンドは“必然”に?~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2021年12月号(vol. 90)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第504回)
■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【第504回】 番付・横綱の内循環と新消費の密接な関係とは?
 ~「内循環」で「国潮」(愛国)トレンドは“必然”に?~

 2021年の中国消費トレンド番付で東の横綱に選んだ「内循環」(国内大循環)。中国政府が打ち出した経済政策で、内需を刺激しながら、消費の量と質を高めることが狙い。そのために、基礎インフラの整備とサプライチェーンのアップグレードも指南されています。

 新型コロナの影響で、国外とのヒトやモノの往来が制限される中、ある意味、避けては通れない経済発展モデルの形でもあるでしょう。2020年7月に開催された中国共産党の政治局会議にて初めて言及されてから、各方面で成果として現れているようです。

 その筆頭は、海南島の“免税アイランド”計画でしょう。コロナ前までは海外への旅行時に購入していた高級ブランドなどの免税品を、海南島で買いましょうという試み。2020年7月1日から、個人の免税消費額を3万元から10万元に、また免税対象品目も38から45品目に増やしました。

現在、海南島にある9つの離島免税店のうち、5店が2020年に新規オープン。2021年の上半期も、海南島での免税消費額は前年同期比257%増の268億元、累計販売件数は3,690万件、買い物旅行客数は382万人と好調を維持しています。

 内循環はブランド認知にも影響を及ぼしています。海外旅行時に目にした、または友人から頼まれたなどの理由で新しいブランドとの接点が生まれていたところ、コロナでその機会が激減。インバウンドでお土産の定番となった日本のブランドや商品も、苦戦が続いていることは容易に想像できます。

 中国ではコロナ前から「国潮」と称される愛国トレンドが注目されていました。元々は国力を高めた中国人の自負や再評価といった見方が多勢でしたが、今やどちらかというと“必然”と言ったほうが当てはまるかもしれません。そもそも外国のブランドと接する機会がなくなったわけですから、国内のブランドにより注目が集まるのも、至極当たり前でしょう。

 この国潮と、SNSやショート動画など新興のメディアを駆使して人気となる「網紅」(ワンホン)とが相まって誕生したのが、中国で「新消費」と称される新しいトレンドです。番付では西の横綱に選出しましたが、新消費ブランドの数々の躍進ぶりが、2021年には特に顕著となりました。

 中国人、特に若者の好みやニーズを熟知、またデジタルマーケティングにも精通したネット系企業が企画・デザインし、生産はOEM工場に委託するというモデルで市場を闊歩。今や、日本だけでなく欧米ブランドも駆逐するほどの勢いです。内循環が当面続く以上は、日本企業も中国国内でいかにブランディングするかを真剣に考察する局面に入っているといえるでしょう。

バックナンバー一覧はこちら >> http://www.cast-marketing.com/okamekosuke/

■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■新着コンテンツ一覧
■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

※下記コンテンツの全文を閲覧するには「中国マーケティング会員」のログインIDとパスワードが必要です。「フル/法令/Q&A会員」のログインIDとパスワードではログインできません。
(お試しID発行 >> http://www.cast-marketing.com/trial/)

◆2021年中国消費トレンド番付(7)
 ~【関脇】Z世代の新消費トレンド「悦己経済」と「它経済」が普及 <西>ペット経済

 中国語で「吸猫撸狗」、つまりペットを可愛がることは、多くの1995年以降2000年代生まれの若いZ世代にとって、欠かすことのできないライフスタイルの一部になったようだ。動画再生・投稿のbilibili(ビリビリ)や、中国版TikTokの抖音(ドウイン)などSNS系の動画プラットフォームには、「汪星人」(犬好き)や「瞄星人」(猫好き)の動画で溢れている。いまや動物ジャンルは、グルメに続いて、bilibili生活関連動画の重鎮となっている...... 

(全文はこちら) ※『中国マーケティング会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=4262

◆2021年中国消費トレンド番付(6)
 ~【関脇】Z世代の新消費トレンド「悦己経済」と「它経済」が普及 <東>フリーサイズ下着 

 2020年にフリーサイズ下着で注目を集め、急成長した「Ubras」。同社は同時に、中国の下着市場に大きな変革をもたらした。NEIWAI(内外)、Bananain(蕉内)、有棵樹など多くの追随ブランドが誕生。AIMER(愛慕)、Maniform(曼妮芬)、COSMO LADY(都市麗人)などの既存ブランドも、レースやワイヤーなどがないノンワイヤーでフリーサイズの製品を発売した...... 

(全文はこちら) ※『中国マーケティング会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=4261

◆2021年中国消費トレンド番付(5)
 ~【大関】若者向けドリンクが味も見た目もアップグレード! <西>精品珈琲(プレミアムコーヒー)

 英ロンドンの国際コーヒー機関(ICO)のデータによると、中国のコーヒー消費は現在年間15~20%増という驚異的なスピードで成長を続けているという。これは世界平均の2%を大きく上回る数字だ。上海市には、2021年1月時点で6,931店のカフェ(コーヒーショップ)が存在。その数は東京やニューヨークを超え、世界一カフェの多い都市となっている......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=4260

◆2021年中国消費トレンド番付(4)
 ~【大関】若者向けドリンクが味も見た目もアップグレード! <東>新茶飲(新・茶飲料)

 消費力の向上に伴い、味に対する要求にもアップグレードした。新鮮な材料を使った作りたてのドリンクを提供するティースタンドが消費者から人気を集めている。独自性やビジュアルの良さは、1995年以降2000年代生まれのZ世代など若い消費者のニーズを反映している。同市場規模や店舗数は急拡大を続けており、喜茶(HEYTEA)、奈雪の茶、楽楽茶(LELECHA)などの人気チェーン店は、ベンチャーキャピタルからも熱い視線を集めている......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=4259

■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■新着統計データ一覧
■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

◆中国都市居住者の主な老後プラン

 中国老年学及び老年医学学会老齢金融分会が公表した「中国都市高齢者ケアサービス需要報告(2021)」によると、自身に対してか両親に対してかを問わず、中国人の老後プランは大きく4つの段階に分かれている......

(詳細はこちら)※『中国マーケティング会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=4264


◆中国の65歳以上人口比率(2020年)

 国家統計局が公表した第7次国勢調査によると、中国の総人口は14.1億人。うち65歳以上は1.9億人で全体の13.5%を占めている...... 

(詳細はこちら)※『中国マーケティング会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=4263

統計データ一覧はこちら >> 
http://www.cast-marketing.com/statistics/

■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■お知らせ
■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

◆会報誌「中国消費洞察」2021年12月号(vol. 90)発行

 会報誌2021年12月号(vol. 90)の巻頭特集では、毎年12月号の恒例となった中国消費トレンド番付の2021年版を発表しました。2021年に顕著となった中国消費の現場、トレンド、話題、商品などを中心に、今後の動向や日本企業にとっての影響などを加味しながら、ランク付けしました。

 世界に先駆けて新型コロナウイルスの感染封じ込めに成功し、中国の国内経済はほぼ“通常通り”の運営に戻った感がありました。一方で、局地的に発生するクラスター感染により、旅行やレジャーなど移動が伴う業態には、依然影響があったことは否めません。消費者心理的にも、やはりいつどこで感染するかわからないリスクがある以上、コロナ前のような消費行動を控える風潮が残っているのも事実でしょう。

 海外への渡航も制限されている中、旺盛な中国人の消費意欲は、国内へと回帰しました。海南島の免税政策による“爆買い”だけでなく、大都市を中心に、市中の高級ブランド各店も、好調な業績を維持していると耳にします。個性あふれるモールが各地で続々と誕生、また“外国”気分が味わえるような高級リゾートから、こぢんまりとしながらもオーナーの趣味やおもてなしが詰まった「民宿」(高級ペンション)なども人気となりました。

 一方、未だ残る新型コロナの恐怖に加えて、洪水などの災害や電力不足、さらには恒大集団のデフォルト危機などによる先行き不安から、行き過ぎた消費を控える動きも出はじめているようです。消費行動も理性的となり、メリハリのきいた「消費分級」トレンドも顕著になってきています。

 これまで“イケイケドンドン”だった中国消費ですが、ここに来てついに軽めのブレーキが踏まれつつあることを、生活者としても実感しつつあります。日本のメディア等では、中国経済についてポジティブとネガティブ両方の情報が錯綜している昨今ですが、ここで改めて中国消費トレンドの実態を的確かつ客観的に捉えることは意義深いでしょう。

 2021年に顕著となったトレンドや事象、商品やトッピクなどについて、独断と偏見ながら番付にまとめました。2021年を締めくくる特集として、これらピックアップした内容から、日本企業が中国でビジネスを展開していく上で、インサイト(洞察)となり役立つことを願いながら、調査・レポートしています。

 次にトレンドウォッチとして、毎年11月11日(独身の日)前後に開催される年間最大のネット通販セール「双11」(ダブルイレブン)をピックアップしました。

 どこか盛り上がりに欠けた2021年の双11セール。前年までの熱狂的な報道は影を潜め、淡々とセールが始まり、そして終わった感があります。予約販売受付も10月20日からとかなり前倒しでスタートし、結局、いつどのタイミングで買えばいいのかわからない状況。以前のように11月11日の当日目指して、買い物リストをワクワクしながら準備するという“お祭り”は、いまや遠い過去のようでもあります。

 天猫(Tモール)と京東(JDドットコム)の2大EC(電子商取引)プラットフォームの取引額は、それぞれ5,403億元と3,491億元を記録。ネット全体では9,651億元に達しました。取引額は前年を上回る好業績でしたが、一方で成長がこれまでよりもややスローダウンの傾向が見られました。

 成長が鈍化した要因としては、2021年に独占禁止政策が厳格化されたこと、またECプラットフォーム各社の取引額がすでにかなり高水準であること。さらにソーシャルコマースなど新興ECプラットフォームの台頭のほか、各社が頻繁にセールを開催することから、セールそのものが常態化し、新鮮味を失ったこと。そしてそれにより、消費が分散化したといった理由が挙げられるでしょう。

 消費者の双11セールに対する姿勢も、以前ほど熱狂的ではなくなりつつあるようです。「速報形式の取引額表示が消えた」、「双11って本当にそんなに得なのか?」、「いつからか双11に反感を感じるようになった」といったトピックが、ミニブログの微博(ウェイボー)の検索ランキングで上位に上がりました。消費者は以前よりも理性的になり、双11セールの吸引力が以前ほどではなくなっていることが窺えます。

 とはいっても、1兆元に迫る取引額を考慮すれば、依然として盛大な消費イベントであることに変わりありません。またそこには中国の消費トレンドやEコマース業界の方向性が色濃く反映されているのも事実です。

 そこで今号では、2021年の双11セールでのプラットフォーム各社の業績から、マーケティングトレンド、人気商品、消費者の傾向などについて分析し、そこから垣間見れる中国消費の動向や変化などについて調査・レポートしています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

================
会報誌『中国消費洞察』 
2021年12月号(vol. 90)  もくじ
================

【巻頭特集】2021年中国消費トレンド番付
東西横綱には「内循環」と「新消費」を選出!!
2021年中国消費トレンド番付発表!ネットからリアルへの消費回帰も?

【トレンドウォッチ】2021年「双11」(ダブルイレブン)分析レポート
双11セールから見る中国ECと消費トレンド
国潮とライブコマースのメジャー化がますます顕著に

【マーケティングレポート】注目 KEY WORD
中国版D2C「私域」③
SNS時代の王道マーケティング

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/newsletter/

────────────────────────────────
【中国マーケティング会員コース クイックリンク】
────────────────────────────────
■ サービス詳細 >> http://www.cast-marketing.com/service/
■ お試しID発行 >> http://www.cast-marketing.com/trial/
■ お問い合わせ >> http://www.cast-marketing.com/inquiry/
■ メルマガバックナンバー >> http://www.cast-marketing.com/e-zine/
■ 会報誌バックナンバー >> http://www.cast-marketing.com/newsletter/

pageTop