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【中国消費洞察メルマガ 第508号】~会員制倉庫型スーパーがリアル業態の“救世主”に?~

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2022年2月23日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第508号】
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 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 昨日は2022年2月22日。なおかつ旧暦でも正月22日。おまけに「星期二」(火曜日)ということで「2」のオンパレードでした。こんなに2が連なる日も“一生に一度”ということで、スマホを開くと家族や恋人など大切な人に花をプレゼントしようといった広告も飛び込んできました。

 花といえば、いま上海の我が家には桜があります。日本からの輸入で、桜の切り枝を花瓶に挿して置いてあります。つぼみの状態で届いた桜は、まだ一分咲きに満たない状態ですが、部屋の暖かさを春到来と感じたのか、観ていて愛おしくなります。

 この桜を購入した場所はアリババ系スーパーの盒馬(フーマー)。切り枝3本で70元(約1,260円)。もちろんスマホアプリから注文し、自宅まで届けてもらいました。単なる枝でしかないのですが、ちゃんとビニールの包みでラッピングされ、なおかつ配送時に折れたりしないよう、しっかりとした段ボール箱で届けられました。

 外はこの冬一番かと思うほど寒い上海。自宅マンションの目の前に大きな桜の木があるのですが、花が咲き始める気配すら感じません。日本から届いた桜を愛でながら、一足先に春を感じると同時に、今や遠くになってしまった“日本”に思いを馳せています。

 今週のコラムは、2021年に大人気となった会員制倉庫型スーパーについてです。では、中国消費洞察メルマガ第508号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第508回)
   ◆米コストコが人気の火付け役に!
    ~会員制倉庫型スーパーがリアル業態の“救世主”に?~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2021年12月号(vol. 90)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第508回)
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【第508回】 米コストコが人気の火付け役に!
 ~会員制倉庫型スーパーがリアル業態の“救世主”に?~

 2021年の中国消費トレンド番付で、前頭に選出した会員制倉庫型スーパー。年会費が200~300元、最近のレートだと3,600~5,400円という決して安くないにもかかわらず、多くの客で賑わいを見せています。

 中国でネットスーパーやフードデリバリーが、大都市だけでなく地方都市でも普及していく中、既存のスーパーのリアル店舗は、売上、客数ともに伸び悩んでいます。実際に私も上海で生活していますが、ここ1年で視察以外にスーパーの店舗に行ったのは、指折り数えるくらいしかありません。

 カルフールや大潤発など既存のスーパー各社もデリバリー対応していく中、もはや中国のスーパー業にはリアルの業態は成り立たないと思われ始めていた矢先に、突如として現れた“救世主”が会員制倉庫型スーパーともいえるでしょう。

 中国の会員制倉庫型スーパーの筆頭格が、米ウォルマート傘下の「サムズクラブ」です。中国では「山姆会員店」と呼ばれているサムズクラブ。中国進出は1996年に遡ります。その後、多くの外資系スーパーも中国で会員制の倉庫型スーパーを投入したのですが、当時は消費者に馴染まず定着しませんでした。

 しかし中国でより良いモノを求める「消費昇級」、つまり消費アップグレードのトレンドが広まるのに伴い、大型の会員制倉庫型スーパーが生活の質を重んじる消費者から支持されるようになってきました。

 そうした中、会員制倉庫型スーパーが、多くの中国人、特に上海人から脚光を浴びたのが、米コストコ(Costoco)です。2019年に上海に1号店をオープンしたコストコ。有料の会員数が1週間で20万人を突破したのをきっかけに、会員制倉庫型スーパーがにわかに注目を集めるようになりました。

 このコストコの成功を目の当たりにしたアリババ系生鮮スーパーの盒馬(フーマー)が、2020年10月に、上海で会員制の「盒馬X会員店」1号店を出店。開店からわずか2ヶ月で黒字化を達成。その後も業績は好調で、2021年2月には客単価が1,000元(約1万8,000円)近くに達しているとの報道もあり、1日の営業収入は最高で1,000万元(約1億8,000万円)を超えるとも言われています。

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◆2021年「双11」(ダブルイレブン)分析レポート(11)
 ~双11セールに対する消費者意識の変化 度重なるセールに“飽き飽き”??

 2009年11月11日の独身の日に、淘宝(タオバオ)で初の双11(ダブルイレブン)セールが開催されてから、すでに12年の月日が流れた。それまでごく普通の日だった11月11日は、中国でネット通販の一大セール日として定着。数多くの消費者が1日24時間のみで数千億元を費やす“お祭り日”となった。前日深夜に、スマホ片手に午前零時の開始時刻の到来を待つことは、消費者にとってもはや外せない“お約束”ともいえた......

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◆2021年「双11」(ダブルイレブン)分析レポート(10)
 ~サプライチェーンの再編成 C2Mモデルによる中国国産ブランドの台頭

 Eコマースでの消費ニーズは、当初は利便性が重視されたが、その後、品質へと重点がシフト。さらに近年は興味本位や衝動型の消費に注目が集まるなど、移り変わるニーズやライブコマースの発展に伴い、需要と供給側の関係にも変化が起きている......

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◆2021年「双11」(ダブルイレブン)分析レポート(9)
 ~動画のコンテンツ化進む 単なる商品紹介から内容重視に

 動画コンテンツとEコマースの組み合わせが流行る中、各ライブ配信スタジオ(直播間)も単なる商品紹介からコンテンツの中身(内容)を重視しはじめている。淘宝トップライバーの李佳琦(Austin)を例にとると、2021年に配信を開始したコンテンツ「李佳琦小課堂」や「所有女生的offer」は、いずれもそうしたテストケースといえる......

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◆2021年「双11」(ダブルイレブン)分析レポート(8)
 ~ライブコマースも 体験やサービス重視へ

 ライブコマースでも、販売前、販売時、販売後の各段階において、新鮮さや体験が重視されるようになっている。淘宝トップライバーの李佳琦(Austin)は、双11セールの開始前に、購入プロセスやプロモーション内容をスピーディに理解できるよう攻略法を配信......

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◆2021年「双11」(ダブルイレブン)分析レポート(7)
 ~企業のライブコマースが増加 各専門家のライバーが人気に

 中国で「自播」と称される、企業が自ら配信するライブコマースの割合が上昇傾向にある。双11(ダブルイレブン)セールの期間中に、店舗自ら配信するライブコマースによる取引額が、全体の78%を占めたもようだ。ライブコマースを実施した店舗の数は、前年比91.5%増。中国で「達人」と称される各分野の専門家によるライブコマースの増加率も同様に85.1%増だった......

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◆2021年「双11」(ダブルイレブン)分析レポート(6)
 ~ライブコマースが常態化 高い専門性で信頼度アップ

 中国ビッグデータ分析会社の星図数据は、ライブコマースが2021年の双11(ダブルイレブン)セールでも、Eコマースの取引額の成長に大きく貢献したと主張する。ライブコマースのGMV(流通取引総額)は737億元に到達。3大プラットフォームは、点淘(淘宝のライブコマースプラットフォーム)、快手(クアイショウ)、抖音(ドウイン)で、プラットフォーム各社の販売ツールとして定着している......

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◆2021年「双11」(ダブルイレブン)分析レポート(5)
 ~各社が新商品の開発をサポート 新消費ブランドが続々と誕生

 天猫(Tモール)のデータによると、2021年の双11(ダブルイレブン)セールの期間中に、700以上の新興ブランドが各商品ジャンル部門で取引額トップに立ったようだ。これは前年比でほぼ倍増の水準となっている......

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■新着統計データ一覧
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◆2021年中国各省市GDP一覧

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統計データ一覧はこちら >> 
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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2021年12月号(vol. 90)発行

 会報誌2021年12月号(vol. 90)の巻頭特集では、毎年12月号の恒例となった中国消費トレンド番付の2021年版を発表しました。2021年に顕著となった中国消費の現場、トレンド、話題、商品などを中心に、今後の動向や日本企業にとっての影響などを加味しながら、ランク付けしました。

 世界に先駆けて新型コロナウイルスの感染封じ込めに成功し、中国の国内経済はほぼ“通常通り”の運営に戻った感がありました。一方で、局地的に発生するクラスター感染により、旅行やレジャーなど移動が伴う業態には、依然影響があったことは否めません。消費者心理的にも、やはりいつどこで感染するかわからないリスクがある以上、コロナ前のような消費行動を控える風潮が残っているのも事実でしょう。

 海外への渡航も制限されている中、旺盛な中国人の消費意欲は、国内へと回帰しました。海南島の免税政策による“爆買い”だけでなく、大都市を中心に、市中の高級ブランド各店も、好調な業績を維持していると耳にします。個性あふれるモールが各地で続々と誕生、また“外国”気分が味わえるような高級リゾートから、こぢんまりとしながらもオーナーの趣味やおもてなしが詰まった「民宿」(高級ペンション)なども人気となりました。

 一方、未だ残る新型コロナの恐怖に加えて、洪水などの災害や電力不足、さらには恒大集団のデフォルト危機などによる先行き不安から、行き過ぎた消費を控える動きも出はじめているようです。消費行動も理性的となり、メリハリのきいた「消費分級」トレンドも顕著になってきています。

 これまで“イケイケドンドン”だった中国消費ですが、ここに来てついに軽めのブレーキが踏まれつつあることを、生活者としても実感しつつあります。日本のメディア等では、中国経済についてポジティブとネガティブ両方の情報が錯綜している昨今ですが、ここで改めて中国消費トレンドの実態を的確かつ客観的に捉えることは意義深いでしょう。

 2021年に顕著となったトレンドや事象、商品やトッピクなどについて、独断と偏見ながら番付にまとめました。2021年を締めくくる特集として、これらピックアップした内容から、日本企業が中国でビジネスを展開していく上で、インサイト(洞察)となり役立つことを願いながら、調査・レポートしています。

 次にトレンドウォッチとして、毎年11月11日(独身の日)前後に開催される年間最大のネット通販セール「双11」(ダブルイレブン)をピックアップしました。

 どこか盛り上がりに欠けた2021年の双11セール。前年までの熱狂的な報道は影を潜め、淡々とセールが始まり、そして終わった感があります。予約販売受付も10月20日からとかなり前倒しでスタートし、結局、いつどのタイミングで買えばいいのかわからない状況。以前のように11月11日の当日目指して、買い物リストをワクワクしながら準備するという“お祭り”は、いまや遠い過去のようでもあります。

 天猫(Tモール)と京東(JDドットコム)の2大EC(電子商取引)プラットフォームの取引額は、それぞれ5,403億元と3,491億元を記録。ネット全体では9,651億元に達しました。取引額は前年を上回る好業績でしたが、一方で成長がこれまでよりもややスローダウンの傾向が見られました。

 成長が鈍化した要因としては、2021年に独占禁止政策が厳格化されたこと、またECプラットフォーム各社の取引額がすでにかなり高水準であること。さらにソーシャルコマースなど新興ECプラットフォームの台頭のほか、各社が頻繁にセールを開催することから、セールそのものが常態化し、新鮮味を失ったこと。そしてそれにより、消費が分散化したといった理由が挙げられるでしょう。

 消費者の双11セールに対する姿勢も、以前ほど熱狂的ではなくなりつつあるようです。「速報形式の取引額表示が消えた」、「双11って本当にそんなに得なのか?」、「いつからか双11に反感を感じるようになった」といったトピックが、ミニブログの微博(ウェイボー)の検索ランキングで上位に上がりました。消費者は以前よりも理性的になり、双11セールの吸引力が以前ほどではなくなっていることが窺えます。

 とはいっても、1兆元に迫る取引額を考慮すれば、依然として盛大な消費イベントであることに変わりありません。またそこには中国の消費トレンドやEコマース業界の方向性が色濃く反映されているのも事実です。

 そこで今号では、2021年の双11セールでのプラットフォーム各社の業績から、マーケティングトレンド、人気商品、消費者の傾向などについて分析し、そこから垣間見れる中国消費の動向や変化などについて調査・レポートしています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2021年12月号(vol. 90)  もくじ
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【巻頭特集】2021年中国消費トレンド番付
東西横綱には「内循環」と「新消費」を選出!!
2021年中国消費トレンド番付発表!ネットからリアルへの消費回帰も?

【トレンドウォッチ】2021年「双11」(ダブルイレブン)分析レポート
双11セールから見る中国ECと消費トレンド
国潮とライブコマースのメジャー化がますます顕著に

【マーケティングレポート】注目 KEY WORD
中国版D2C「私域」③
SNS時代の王道マーケティング

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