中国消費洞察オンライン〜中国ビジネスをマーケティング視点から再構築!

 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年9月1日 ]

台湾を活用した中国進出モデルに再注目(10)
飢餓感マーケティングの限界
2013年に上海で一世を風靡したチーズケーキ。地元市民が行列を作り、待ち時間が4時間以上になることもあった。その仕掛け人は、福岡に本社を置くバランスが展開する「てつおじさんのチーズケーキ」だ。 中国語で「徹思叔叔」と呼ばれる同社。先に進出していた台湾では口コミ方式で人気が広がり、人気トーク番組「康熙来了」でも紹介されるたことで一気にブレイク。中国人の間でも微博や微信などのSNS上で話題となり、満を持して13年3月に上海に進出した。……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年8月31日 ]

台湾を活用した中国進出モデルに再注目(9)
ライスバーガーで攻める
モスバーガーは2010年2月に福建省アモイ市に中国1号店「思明南路店」をオープンした。台湾で展開する東元電機(TECO)との合弁会社が仕切っている「日台提携」モデルだ。 実はモスバーガー、中国進出は二度目となる。1994年に上海に進出したが、さまざまな事情で97年い全面撤退していた。当時は「莫師」の名前で営業していたが、今回は台湾でもおなじみの「摩斯」を看板に掲げている。……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年8月28日 ]

台湾を活用した中国進出モデルに再注目(8)
現地化がカギ
「巧虎」の人気の秘訣の一つは、毎年春と秋に行うコンサートだ。これも台湾方式を取り入れたもので、中国では10年からスタート。劇場では子供たちから毎回大喝采を浴びており、ブランドイメージの向上に一役買っている。日本発祥の「しまじろう」が台湾の衣を借りて「巧虎」となり、文字通り「巧みに」中国の反日感情を回避し、同時に中国人の台湾に対する一種の憧憬を活用し、中国で成功を収めている。今後の成長も、中国の消費者のニーズをうまく捉え、更なる現地化を進めることがカギになってくるだろう。……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年8月27日 ]

台湾を活用した中国進出モデルに再注目(7)
台湾ブランドのイメージを活用
アニメに出てくる「巧虎」といえば、中国の子供なら誰でも知っているおなじみのキャラクターで、高い人気を誇る。イベントなどで着ぐるみのキャラクターが出てくると、大きな盛り上がりを見せる。この「巧虎」は、ベネッセが手がける幼児向け通信教育教材「こどもちゃれんじ」のキャラクター。日本でもおなじみの「しまじろう」である。中国では1996年に広東電視台で放送が開始され、人気がじわじわと広がってきた。……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年8月25日 ]

台湾を活用した中国進出モデルに再注目(6)
事業見直しは吉と出るか
さて、このように好調な新光天地だったが、前述の合弁両者に管理権の奪い合いがあり、その対立が長引いていた。オープン初年度の07年末には両者の激しい争いがあり、台湾人スタッフの中国入国が北京の警察によって制限されるほどの緊張状態にまでなった。このような対立が重なり、13年に新光三越が経営から退くことで合意した。そして15年になり、店名から「新光」の文字が消え、「北京SKP」として再出発したのである。ただ、業界内ではこの新たな船出や将来を危ぶむ声が聞こえるのもまた事実である。 ……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年8月24日 ]

台湾を活用した中国進出モデルに再注目(5)
台湾の経験を中国に移植
具体例を挙げると、まずはテナント誘致だ。新光三越は台湾での豊富な経験とリーディングカンパニーとしての地位をうまく活用しながら、各ブランドと良好な関係を構築しているが、それを北京の新光天地にも持ち込んだ。当時、中国に4店舗しかなかったシャネルや北京未進出のマークジェイコブスの誘致に成功したことがその証左だ。一般的に各ブランドは進出先の選定において、立地やショッピング環境などの条件に加え、モールや百貨店の経営陣との信頼関係も重視する。ルイ・ヴィトンが上海の恒隆集団や華潤地産と関係が深く、それぞれが経営するモールに進出しているのがいい例だ。新光三越も同様に、台湾での信頼関係をそのまま北京にも移植した。……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年8月21日 ]

台湾を活用した中国進出モデルに再注目(4)
日本式サービスで中国市場を開拓
北京にある新光天地(2015年4月に北京SKPに名称変更)は、中国百貨店の中でトップの座に君臨する超大型店だ。2014年の売上高は69億元。11年から4年連続で中国No.1の百貨店である。これまでの年商を振り返ってみると、オープン翌年の08年は25億元、09年は33億元、10年は48.29億元と順調に成長してきた。11年に65億元となり、それまでトップだった杭州大厦(11年売上高は60億元)をついに追い抜くと、12年は72.4億元、13年は75億元の売上高を記録した。……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年8月20日 ]

台湾を活用した中国進出モデルに再注目(3)
人の関係性を重視する経営スタイル
耳の痛い話だが、日系企業の海外事業方針はかなり保守的で、組織体制から経営方式まで全てを日本のルールに基づいて行うケースが多く、それが事業不振や現地組織及びスタッフとの意識のズレにつながることが往々にしてある。無印良品もその悪循環に陥ったことがあるという。王総経理が台湾事業を指揮していた時、アパレル製品については無印良品が進出する世界18カ国・地域で一斉にモデルチェンジを行い、商品を並べるという方針があった。しかしながら、台湾の気候は日本と異なるため、例えば秋物商品を投入したところで現地消費者のニーズには合致しない。売り上げにも大きな影響を与えることすらあったのだ。……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年8月18日 ]

台湾を活用した中国進出モデルに再注目(2)
台湾人の登用で事業円滑化
無印良品は中国人消費者に最も受け入れられている日本ブランドの一つと言えるだろう。同社は2014年末時点で中国全土に130店舗を展開中。総売上高の約10%を中国で稼いでいる。14年には中国で30店舗を新規オープンさせたが、これはユニクロやH&Mに並ぶペースだ。新規出店数が一番集中したのは成都で、同年中に6店舗を開設。北京と上海、深圳では各3店舗、貴陽と西安では各2店舗がオープンした。15年はさらに30店舗を新設予定で、17年までに中国200店体制の構築を目標とする。中長期的には1000店展開を目指す。……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年8月17日 ]

台湾を活用した中国進出モデルに再注目(1)
勝率が高い台湾経由モデル
中国ビジネスには様々な戦略があるが、視点を変えてみると意外なアイデアも出てくる。今回取り上げる台湾経由での中国進出もその一例だ。経験豊富で言葉や文化もほぼ同じの台湾人が経営に参画して成果を上げる。このセオリーによって成功しているのは大手企業ほど多いのも事実だ。……

 

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