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 大亀浩介コンサルタントインタビュー


【第305回】 大西安計画で企業誘致に本腰
古都・西安に注目すべき理由
2018年1月24日
古都・西安、大西安計画と一帯一路で復権となるか
古都・西安、大西安計画と一帯一路で復権となるか
 陝西省の省都・西安。中国の歴史上では「長安」という名で、絶大な存在感を示します。秦から漢、隋、唐に至る1000年以上もの間、中国の首都として栄え、当時の西のローマ帝国へと続くシルクロードの起点として、国際的な経済都市でもありました。

 日本との関係でいえば、600年頃に、小野妹子をはじめとする遣隋使や遣唐使が長安まで何度も派遣されました。上海からは西北西の方角へ約1400km、飛行機でも3時間弱かかります。昨年、国慶節休暇の際は高速鉄道で向かいましたが、約6時間の道のり。当時は言葉も通じなかったはずなのに、日本から長安までどうやってたどり着いたのだろうと、改めてその偉大さに脱帽です。

 栄華を誇った長安(西安)ですが、その後の歴史上では影の薄い存在になります。特に1980年から始まる改革開放政策による中国経済の急発展においては、内陸部に位置していることから沿岸都市の後塵を拝します。2016年の西安のGDPは6257億元。上海(2兆7466億元)や広州(1兆9610元)だけでなく、同じ内陸部の成都(1兆2170億元)、武漢(1兆11912億元)、鄭州(8114億元)からも“置き去り”にされている状況です。

 どうしてこのように経済成長の波に乗れなかったのか。その理由の一つに、経済発展の進め方を「点」ではなく「面」でとらえたからという指摘があります。つまり、経済成長を促すための予算を、省全体で公平に各都市に分散させた陝西省。一方、四川省はそうした予算を省都の成都に集中させ、まずは成都の発展を優先。その成都の発展に引っ張られる形で、眉山や楽山、綿陽といった周辺都市も浮上するという好循環を産みました。

 この四川モデルに基づき、西安の経済政策にも手が加えられました。それは隣接の「咸陽」市をセットにした「大西安」計画というもので、西安政府が都市開発のための指揮系統を統括。両市の間にまたがる広大な土地を「西咸新区」として、投資誘致のための区画を整備。すでにアリババや京東(JDドットコム)、華為(ファーウェイ)など名立たる企業が、巨額の投資を発表しています。

 こうした政策とともに、何といっても目下の最も目玉の政策が「一帯一路」です。その最重要都市として指名されている西安。中国だけでなく世界中からヒト・カネ・モノが集まりつつある同市の動向は、我々日本企業も注視しないわけにはいきません。 
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