国際的評価の高い中国南方航空だが・・・

　先日大連への出張時に、上海から大連へのフライトは中国南方航空にしました。これまで私は中国東方航空のマイレージ会員なので、中国国内だけでなく日本への帰国便も常に東方航空か傘下の上海航空を選んでいました。しかし2011年に、東方航空と上海航空がスカイチーム航空アライアンスに参画したことを機に、中国国内では東方航空と上海航空のほかに南方航空という選択肢が増えました（南方航空は2007年にスカイチーム参画）。
　中国航空業界は中国国際航空、東方航空、南方航空の三社が大部分のシェアを占めており、これら三社のグループが中国全土のほとんどの地区及び都市をカバーしています。（下表ご参照）特に南方航空は広州や北京、大連をハブ空港として南北地域のフライトが路線化されています。　よって、今回は久しぶりの大連出張に南方航空を選んだわけなのですが、どうしても納得行かない出来事に出くわしてしまったのです。
　大連から上海に戻るフライトで、食事中にドリンクが配られ始めた時のことです。「要什么飲料？（飲み物は何にしますか？）」と聞かれたとき、私はパンを口に含んでいたので、もごもごとしながら「橙汁（オレンジジュース）」と答えました。それを聞いたフライトアテンダントは怪訝そうな顔をして「はあぁ？？」と返してきました。これが2回ほど続いた後、私はすぐに口に含まれた食べ物を飲み込み、英語で「Orange juice」と伝え、ようやくオレンジジュースが手元に届きました。
　もちろん中国国内線でしたし、かつ、私の外見は中国人と思われても仕方ないので、中国人のくせにはっきりと中国語を話さんかい！と思われたのかもしれません。それでも乗客のなかには外国人もいますし、中国人であったとしても、あの怪訝そうな接客態度はいかがなものかと思います。英国の調査会社スカイトラックス社によると、2011年最も成長した航空会社に南方航空と国際航空がノミネートされ、また世界航空会社ランキングで5つ星に海南航空、4つ星に南方、国際、天津航空がそれぞれランクインされたように、最近は中国の接客サービスも急激によくなってきたものだと感心していたところでの出来事だったので、本当にがっかりしました。
　台湾含め中国居住歴がかれこれ14年になる私にとって中国の接客サービスはある程度慣れて何とも感じなくなっていますが、やはりサービスレベルの向上、またその平準化にはまだまだ時間が必要なのだと改めて思いました。こうした接客サービスのトレーニング、マニュアル化、システム化などは日本企業が最も得意とするところ。今後の中国発展とともに日本企業にもチャンスがあるのではと思う出来事の紹介でした。
　今回は旅客数による2010年中国航空会社ランキングが見つかりました。以下、ご参考までに。

 

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