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 大亀浩介コンサルタントインタビュー


【第485回】 2020年中国国勢調査から読み解く人口動向
少子化ながら無視できない中国の新生児数に注目!!
2021年9月1日
 会報誌7&8月合併号で取り上げた中国の人口動向。2020年に実施された国勢調査の結果が、2021年5月に公表されました。これまで1953年、1964年、1982年、1990年、2000年、2010年に実施された国勢調査。近年は10年に1回のペースで実施されており、今回は第7回目となります。

 総人口は14.1億人。2010~2020年の人口の年平均成長率は約0.53%で、着実に人口は増えていますが、伸び率は若干鈍化の傾向にあります。その主な原因としては、少子高齢化が挙げられるでしょう。

 1979年に導入された一人っ子政策。2011年には夫婦双方が一人っ子の場合、そして2013年には夫婦どちらかが一人っ子の場合、そして2016年には全面的に、第2子の出産が解禁されてきました。2016年と2017年には、出生数がそれぞれ1,883万人と1,765万人と大幅に増加しましたが、2018年以降はまた減少トレンドへと転じています。

 今年8月20日には、中国で1組の夫婦に3人目の出産を認める改正人口・計画出産法が可決し、同日施行となりました。メディア等では教育費や住宅ローンなど経済的負担が重く、出産適齢期の女性が第3子どころか、第2子の出産にも消極的といった論調が目立ちます。

 しかし、ここで注目なのが、出生数全体は減少傾向ながら、実は第2子の割合は順調に伸びているのです。出生数全体に占める第2子出産の割合は2013年の30%から、2017年には50%、さらに2019年には59.5%と上昇。また2020年の0~14歳人口が総人口に占める割合は、2010年より1.4%上昇するなど、一定の政策効果はあるようです。

 一方で、出産適齢期の女性の出産意欲指数は1.8で、世代間の構成比維持が可能とされる2.1を下回っています。その理由としては、教育年数の増加に伴う婚姻及び出産の遅れのほか、女性の職場での地位上昇も関係しているようです。2016年から2019年の間、女性の就業率は43~44%を維持しており、出産によるキャリアの機会喪失の大きさが、出産意欲の低下に繋がっているともいえるでしょう。

 とはいえ、中国の2020年の新生児の数は1,200万人。これは、約360万人のアメリカや、84万人の日本、さらにドイツ、フランス、イギリス、韓国の出生数を合計した数の1.8倍に相当します。出生数の低下につい目が行きがちとなりますが、絶対数からは、やはり中国のベビー・マタニティ市場は巨大で無視できません。

 今後、「90後」(1990年代生まれ)や「00後」(2000年代生まれ)など若い世代が親となり、育児関連の消費の主力層となりつつあります。彼らのニーズや消費行動など改めて注視し、戦略を練っていく必要があるでしょう。
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