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【第447回】 PCR検査は120元(約2,000円)とお手ごろ!!
スマホない人無視??中国隔離のデジタル化に驚嘆!!
2020年11月25日
 ホテルでの14日間の隔離は、まさに時間との戦いでした。部屋から一歩も出ることを許されず、毎日15時ごろに「部屋から出たところを発見した場合、隔離期間に影響するどころか、法的措置を取る可能性もあります」というアナウンスが廊下で流れます。

 毎日7時、11時、17時の弁当配布と、18時のデリバリー一括配送以外は、外部との接触はありません。まあ接触といっても、弁当もゴミ捨てもドアの外に置くだけなので、まさに“プリズン”と大きな差はないでしょう。

 体温測定も1日2回。朝の9時と午後2時に配布された水銀タイプの体温計で測り、微信のミニアプリ(小程序)経由で報告します。テレビもローカル局のみでNHKはなし。微信でQRコードを読み込んで決済するオンデマンド式のルームシアターがあったので、日本映画を何本か見ました。

 冷蔵庫ではなく、15℃くらいの常温ワインセラーが設置。電気湯沸かしポットがあり、コーヒーやお茶などは飲めますが、紙コップしかなかったので、マグカップやタンブラーなどを持参するほうがいいでしょう。

 隔離12日目に再度PCR検査。値段は120元(約2,000円)です。東京で4万円(中国語の証明書込み)も払ったことを考えると格安です。このくらいの価格帯であれば、お手軽でいいですね。日本も早く検査体制を整えて、より多くの人が受診できるようになってほしいと思います。

 このPCR検査で陰性となれば、無事14日目に“出所”となります。隔離解除時間は17時20分だったので、おそらくフライトが到着してからちょうど14日の計算になるのではと思います。

 今回日本と中国の隔離を経験して、改めて中国のデジタル化に驚嘆しました。情報はすべてQRコード経由でスマホで入力。スマホを持っていない人などお構いなし。ペンと紙を使うのは検査と隔離を受けることの同意サインのみ。高齢者や外国人などどうするのだろう?と思いながら、この効率の良さには脱帽せざるをえませんでした。

 健康コードも支付宝(アリペイ)から見れますが、たしかに隔離期間は赤色。14日目には当然ですが、見事に緑色に変わりました。14日間つらかったですが、ここまで水際対策を徹底しているので、一定の安心感があるのも事実です。ただもう一度14日間はさすがに勘弁なので、しばらくは中国にとどまろうと思います。
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