開太百貨では総売上の3分の1を化粧品が占める
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◆女性消費
温州人女性の化粧品購入熱も特筆すべきレベルだ。開太百貨、時代広場、銀泰百貨が世界的一流ブランドを次々と誘致し、その熱はさらに高まりつつある。高級ブランドほどよく売れる、というのも大きな特徴。11年以降、化粧品販売が各百貨店の業績を押し上げる傾向になりつつある。時代広場ではランコム、クリスチャン・ディオール、エスティローダーなどの販売が大きく伸び、25%以上の増収に一役買った。開太百貨は21%増収だったが、総売上高の3分の1を化粧品が占めるほどだ。
温州人女性の化粧品消費のもう一つの特徴は「ミックス消費」だ。さまざまなブランドの「ごちゃまぜチョイス」でとでも言えようが、その背景には現地消費者のこだわりもあるようだ。開太百貨の化粧品部門責任者が語る。「温州では各ブランドのプロモーションセットの売れ行きは杭州や上海ほどではありません。しかし、単品の売れ行きは一線級都市に勝るとも劣りません。温州の女性客はとてもこだわりを持ち、自分なりのコーディネートがあります。だから割引製品セットは簡単には買わないようです。とても賢い消費者もいて、彼女達は化粧品販促イベントなどに合わせて様々なブランドを買い付けています。無料サンプルなども手に入りますし。」
多くの若者女性を引きつける紗帽河女人街の軽食店。「たこ焼き」ならぬ「TAMAYAKI」?
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女性消費はネット上でも活発だ。ネット通販大手の淘宝(タオバオ)の統計データによると、11年12月から12年11月において温州人女性は淘宝上で3億アイテム以上の商品を購入した。消費額は43億元に上る。浙江省では杭州、寧波に次いで3番目、全国では11番目の規模。人気はアパレル、家具、デジタル製品の順となる。また、12年は31万人の女性が淘宝上でショッピングを楽しみ、1人当たり消費額は1万3594元。平均して毎月11.4回の買物を行ったという、非常に高いデータ数字もある。前述の紗帽河女人街は女性に人気の買物スポットだが、同エリアにある小規模店舗の中にはネット販売を始めたり、微博や微信で販促活動を行っているところも出てきた。
余談ではあるが、温州人女性は買物をしながら食べ歩きするのを好む。そのため、紗帽河女人街には多くの屋台や軽食店が出店している。台湾のパールミルクティーやたこ焼き(「章魚小丸子」という名前で売られている)、また寿司などが人気のようだ。(了)
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