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EC業界の風雲児、京東商城が目指す総合モール(1)
SARSきっかけにEC進出
2014年6月20日

 京東商城(JD.com)の原点は、劉強東CEOが1998年に立ち上げたIT製品販売店である。2003年に電子商取引(EC)に参入後、07年に現社名に改名すると、右肩上がりの成長を遂げる。13年12月期の売上高は693億元に達し、今や中国を代表するEC企業となった。
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「ビッグマウス」とも称される劉強東CEO


 劉CEOは74年生まれ。北京人民大学を卒業後、外資系企業勤務を経て、1998年に「中国のシリコンバレー」と称される北京の中関村で起業した。「京東多媒体」と名付けたカウンター形式の店舗でCD/DVDドライブを販売し、わずか2年間で、中国でも有数のディスク関連製品の販売代理店にまで成長。着々と実績を積み上げる。家電量販店の国美電器や蘇寧電器(当時)の経営モデルを模倣し、03年までにIT製品専門のチェーン店を20店近く展開した。

 転機となったのは03年のSARS蔓延騒動で経営が傾いたこと。これをきっかけに電子商取引市場に参入し、04年に京東商場の前身となる「京東多媒体網」を立ち上げた。05年には実店舗を全て閉鎖し、ECへの注力姿勢を鮮明にしている。07年に現社名の京東商場に改名。08年売上高は18億元に達し、当当、卓越アマゾン(現:アマゾン中国)を抜き、中国最大の自社プラットフォーム型B2Cサイトにまで成長した。(続)

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