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男性が奢侈品市場をリード、ハケットロンドンの戦略(1)
英発ブランド、知名度低くてまだ初期段階
2014年10月20日

 世界の奢侈品市場が今一つ伸び悩んでいる中で、男性向けの分野は今後大きく注目される市場である。ベイン・アンド・カンパニーによると、男性向け奢侈品市場は現在、市場全体の半分以上を占めるという。男性のハイエンド製品需要は女性のそれを上回るほどだ。自動車や腕時計に加え、女性が好むアパレルやバッグにも男性陣の目が向き始めている。世界奢侈品協会(WLA)がまとめたデータでは、欧米市場における直近5年間の男性向け奢侈品の売上高は女性向けの2倍のスピードで増加してきた。この流れは中国も例外ではない。クリスチャン・ディオール、グッチ、ボッテガ・ヴェネタなどは中国に男性向け製品の専門店を設けている。
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 今回は英国発のブランド、ハケットロンドンの趙孝惠・商品部マネージャーに中国の高級紳士服市場について話を聞いた。趙マネージャーは男性向けブランド市場での経験が豊富で、ヒューゴ・ボス、ブルックス ブラザーズにも在籍したことがある。

――中国ではハケットロンドンの知名度はまだ低いと思いますが、まずはブランドの紹介と中国での事業展開について教えてください。

ハケットロンドンは英国ブランドで、カジュアル及びスポーツ向けのウェアで名高い。オックスフォード大学とケンブリッジ大学が争う「ザ・ボートレース」や各種ポロ大会のスポンサーを務めており、キャンパス風と貴族的雰囲気が同居したブランドイメージだ。ポロシャツが当社の代表的製品と言える。
中国には数年前に進出したばかり。当初は代理店経由のみで販売していたが、2013年下半期に支社を設立して、事業展開を本格化させた。現在は7店舗を経営。上海の尚嘉中心と梅隴鎮広場、北京の金宝匯と卓展購物中心、瀋陽の恒隆広場、天津の友誼商城に出店しているほか、蘇州にはアウトレット店を有する。店舗数は多くはないが、各都市を代表するモールに進出している。中国人はポロやボートレースをよく知らないため、当ブランドの知名度は低く、まだ初期段階といったところだ。(続)

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