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品質で勝負、中国のベビー・マタニティ産業(4)
知名度高い日系ブランド
2015年2月5日

 中国のベビー・マタニティ市場のトレンドや消費者動向を探ってみる。まずはブランドの知名度を見てみよう。

 中国品牌網や中国中央電視台がまとめた最新の「中国十大ベビー用品ブランド」には、ピジョンやコンビ、マミーポコ(ユニ・チャーム)などの日系のほか、米国のジョンソン・エンド・ジョンソンやパンパース、ドイツのNUK(ヌーク)など外資系が半数以上ランクインした。中国勢は好孩子(グッドベビー)などが入ったのみ。製品力でも知名度でも外資系企業やブランドが中国人消費者には根強い人気を誇っているということなのだろう。ベビー用品は直接肌に触れたり口にするものが多いため、安全性や信頼性が重視された結果とも言うことができる。
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商業施設の真ん中に遊戯施設を構えるところもある

 消費者の面では、元々消費に積極的とされる「80後」や「90後」がベビー用品市場でも主力になって来ると考えられる。ACニールセンは、85年から95年に生まれた世代の中国の消費全体への貢献度が20年には35%まで拡大するという強気な見通しを出している。

 また、アイ・リサーチがまとめた「2014 中国孕嬰童電子商務発展報告」によると、ネット上で粉ミルクを購入するユーザーの55.8%が男性になっている。これを持って「イクメン」時代の到来とは言い切れず、奥さんに代わって買物をしているだけとも考えられるが、少なくとも男性陣が積極的に動いているという証左にはなりそうだ。男性の子育てへの前向きな関与がベビー市場全体の底上げにつながっていくかもしれない。(続)

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