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浙江省と江蘇省の中堅都市の消費動向を探る(12)
連雲港(1)蘇寧広場オープンで活気付く港湾都市
2015年7月14日

 連雲港は江蘇省の中で最北の都市で、山東省の日照や臨沂と接している。「連雲港」という名前は耳にしたことがない人も多いと思うが、西遊記の主人公である孫悟空の生まれた山「花果山」と聞けばピンと来る人もいるだろう。花果山は連雲港にあり、江蘇省で最高峰を誇る山なのだ。この花果山に加え、海にも面していることから風光明媚な街として知られる連雲港は豊富な観光資源を持っている。

 連雲港は比較的発展が遅れている蘇北に位置する。14年のGDPは1965億8900万元、社会消費品小売総額は740億4700万元で、江蘇省の13の地級市(省クラスの行政単位と県クラスの行政単位の中間)の中では宿遷をかろうじて上回っているだけだ。

 もっとも、連雲港は中国の沿海部開放都市の第一陣で、沿海十大港湾にも挙げられ、コンテナ港としては世界ベスト100にランクインする。中央アジアを経由して欧州に至る、いわゆる「チャイナランドブリッジ」の基点として注目され、陸運と海運の結合という優位性を生かし、中国が策定している42の総合交通ハブの一つでもある。近年の成長は目覚しく、固定資産投資や消費、輸出入総額、外資による投資、都市部可処分所得などの増加率は蘇北でトップクラスだ。(続)

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