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訪日インバウンド消費の深層に迫る (13)
日本旅行の目的は主にレジャーとショッピング
2016年3月7日

日本旅行の目的は主にレジャーとショッピング

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  日本旅行に出かける中国人は主に高・中所得層が中心であり、個人旅行のニーズが高い。2015年の国慶節休暇には、携程(Ctrip)で個人旅行を予約した人の数が、ツアー客を始めて上回り、61%を占めた。日本のビザのハードルが下がり、マルチビザが発給されるようになったことも個人旅行を後押ししている。今年、万単位の人々が携程を通じて日本の3年又は5年のマルチビザを申請した。

 今回の調査では日本を訪れる中国人旅行客の旅の多くが「レジャー+ショッピング」型であることも明らかになった。
 
 「2回ともレジャーとショッピング目的。子供や親と一緒に観光しつつ、自分の買い物を楽しんだ。(石さん、女性、35歳)」

 「レジャー目的。始めての旅行だったので買い物の比重もかなり大きかった。日本のグルメも楽しみたくて、行く前に調べたグルメは全て試した。(孫さん、男性、30歳)」。

 台湾人で日本に15回以上行った経験を持つ蘇さんは、「日本に行くときはテーマを決めていく。桜、紅葉、温泉等に当地のグルメを組合せ、場合によっては事前にレストランを予約することもある。」という。初めて日本に行ったという李さんは、「初めて行くときは休暇と下見が目的のことが多い。二回目以降徐々にグルメや買い物に重点を移していく。」そうだ。

 ドラマやアニメに登場する場所を巡る旅行者も多い。最も人気の高いのは人気漫画「スラムダンク」の舞台である鎌倉湘南海岸で、多くの中国人及び台湾人旅行客が鎌倉高校の前で記念撮影をしたり、登場人物の晴子と桜木花道が出会う踏切を訪れたりしているという。テレビドラマ「半沢直樹」に登場する東京中央銀行本店のロケ地である三井住友銀行本店も多数の「半沢ファン」の目的地で、東野圭吾原作の映画「麒麟の翼」の重要なシーンに登場する日本橋も多くの旅行客の記念撮影ポイントだ。

 「スラムダンクの大ファンなので、日本に行ったら必ず鎌倉を訪れて、あの熱い青春に思いを巡らせたい。(孫さん、男性、30歳)」

 「日本のテレビドラマのファンで、半沢直樹や麒麟の翼のロケ地はわざわざ訪ねて行って写真を撮った。鎌倉に至ってはもう何度も行ったことがある。(林さん、女性、42歳)」

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