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シェアエコノミーの新業態「ミニKTV(カラオケボックス)」(1)
こま切れの空き時間つぶしで人気沸騰
2017年11月20日

こま切れの空き時間つぶしで人気沸騰
シェアエコノミーの新業態「ミニKTV(カラオケボックス)」

 

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ミニカラオケボックスを利用する際に、QRコードを読み込んでオフィシャルアカウントをフォローすることが必須
  スマートフォン(スマホ)決済の普及に伴い、駅やモールなど空きスペースを活用したビジネスが活発だ。自動販売機、クレーンゲーム機、カプセルトイなど日本でもお馴染みの機器から、モバイル電池レンタルやマッサージチェアーなどが設置されていることも。 そうした中、最近特によく見かけるのが、公衆電話ボックスならぬ「ミニKTV(カラオケボックス)」だ。

ショッピングモールで人気の新業態

  実はミニカラオケボックス自体は、少し前から存在しており、15年に「咪噠miniK」がショッピングモールに進出しはじめたのが最初だ。 2年の時を経て、現在市場には「友唱M-Bar」、「聆噠miniK」、「雷石WOW屋」、「科美唱吧」、「愛唱lovesing」等多くのブランドが参入している。

  どのブランドも機能はほぼ同じ。大きさは2㎡前後で、内部の配置もほとんど変わらない。カウンターチェア2脚、マイク、イヤホン、液晶テレビとともに、お馴染みのタッチパネル搭載のカラオケ機器が置かれている。中国全土、各地の大型ショッピングモール、映画館、ゲームセンターで目にするこのミニカラオケボックス、その人気はシェアバイクにも劣らない。

  操作は非常に簡単。どのブランドもほぼ同じで、まずQRコードを読み込んでオフィシャルアカウントをフォローすることでユーザー登録が完了。 その後、利用料の支払いをして後は歌を選ぶだけ。支払方法は電子決済の微信支付(ウィーチャットペイ)か支付宝(アリペイ)から選べるが、専用コインで支払いをするブランドもある。あとは普段のカラオケと同じ。最新や人気曲、曲名や歌手別に選択でき、マイクや音楽のボリューム、エコーも調整できる。

 
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イヤホンを通して自分の歌声を聴くことにより、音の聞こえ方や臨場感が普段のカラオケ店より高まる
違いと言えば、歌っている間、イヤホンを装着する点だろう。これは外への音漏れを考慮しているためで、伴奏と自分の歌声はイヤホンから聞こえてくる仕組みだ。イヤホンを通して自分の歌声を聴くことにより、音の聞こえ方や臨場感が一般のカラオケより優れているというメリットもある。 まるでスタジオで自分の歌を録音しているようでもある。ちょっとしたスター気分が味わえるわけだ。

  歌は自動的に録音され、ユーザーの微信アカウントに送信される。そのまま微信に保存しておいてもよいし、朋友圏(モーメンツ)等のSNSにも簡単にシェアできる。「唱吧」、「全民K歌」等のカラオケアプリに保存することも可能だ。

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