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中国世代論「50・60・70・80・90・00後」徹底分析 (9)
QQと二次元人気の00後
2017年12月26日

【00後】
QQと二次元人気の00後

  零点調査の「中国00後世代研究」によると、00後がインターネットに初めて触れる年齢は非常に低く、平均6.5歳という結果が出ている。1日のインターネット利用時間は平均1.6時間あまり。ネット利用の主な目的は娯楽・レジャーで、なかでもアニメ視聴の割合が最も高い(73.7%)。これに続くのがゲーム(60.8%)と音楽(56%)だ。(図9: 各種インターネットアプリの00後への普及率 )

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 驚くのはネットゲームと音楽アプリの小学生への普及率が、ネットユーザー全体よりも高いことだ。(図10:娯楽系インターネットアプリの小学生への普及率)
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  成長期の真っただ中にいる00後は好奇心が旺盛で、ハイテク関連情報やゴシップを好む。読書や、SNS、モバイルゲーム等のアプリの他、学生である彼らは教育関連のアプリも多く利用する。00後はスターの追っかけも積極的で、51%が微博(ウェイボ)でスター関連の話題について意見を投稿した経験を有する。

  騰訊(テンセント)ビッグデータの統計によると、起きている時間を16時間として計算した場合、00後は平均40分に1回SNSアプリを開き、毎回の操作時間は平均2分という。

  極めてSNSへの依存度が高い彼らが最も愛用するSNSアプリは、QQとQQ空間。8.29億人のQQアクティブユーザーのうち、90後と00後が全体の50.3%を占めている。

  QQをカスタマイズするためのQQ秀、QQペット等は00後が自己表現をする格好の機能といえる。QQのトラフィックにより、動画や音楽等の領域でも膨大な数の00後ユーザーが騰訊傘下の製品を使用している。(図11:00後の各種アプリ使用状況)
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  写真加工アプリ「美図」が公表したデータによると、00後はQQを初めて使用した年齢が非常に低く、44.8%が小学校1~2年と回答している。微信とQQのどちらをより好むかは、それぞれ27.4%と72.6%。その差は明らかだ。

  95後同様、00後もバレッジ文化の崇拝者だ。動画共有サイト「bilibili」の統計によると、1億人のbilibiliアクティブユーザーのうち、25歳以上は10%にも満たず、9割以上が90後、95後、そして00後のユーザーだ。

  二次元文化の影響を大きく受ける00後にとって、漫画は生活に欠かせないものであり、漫画アプリの使用頻度や利用時間も多い。国産の青春漫画は00後に最も人気のジャンルだ。00後は「萌え」文化の中心層でもあり、ニックネームやアイコンも萌えっぽいものを好む。絵文字を多用するのも特徴で、00後の絵文字利用回数は90後の55%を上回り、80後の3倍に及ぶ。

  もう一つ、00後の特徴で面白いのはオンラインゲーム文化だろう。競技性の高い戦闘ゲームの人気が高く、なかでも人気は「王者栄耀」。オンラインゲームは、彼らにとって社交面でも大きな影響力を持ち、これで遊ばないと友達の話題の輪に入ることができないほどだ。

  騰訊(テンセント)アクセス指数プラットフォームのデータによると、最近半年間に「王者栄耀」をダウンロードしたユーザーのうち、12歳以下が4.78%、12~17歳は18.53%に達しているもよう。つまり「王者栄耀」の00後ユーザー数が全体の20%を超えていることになる。チームを組んで参加する「競争PK」も人気が高く、もしPKの勝者になれば、仲間うちで人気者になれるのも、00後を熱狂させる理由になっているようだ。

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