中国消費洞察オンライン〜中国ビジネスをマーケティング視点から再構築!


中国ネット内装市場が急拡大 (1)
住宅内装業界にもIT化の波が押し寄せる
2018年8月23日

 

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伝統的な内装業界だが、インターネットの普及に伴いオンライン化が進む
 一昔前の中国内装業界は、大小含め有象無象の業者が氾濫。消費者の建材や内装に関する情報リテラシーも高くなかったこともあり、料金体系は不透明かつ標準化されていなかった。しかし、インターネットの普及に伴い、こうした内装業界もオンライン化へと傾注、ネットを介した「ネット内装」市場の規模拡大が勢いを増している。

 中国ネットリサーチ大手のiResearchが発表した「中国インターネット住宅内装業界研究報告」によると、中国ネット内装業界が急成長、ここ数年の年間平均成長率は25%強を維持しているという。2017年の市場規模は全体で2461.2億元、前年比25.7%の伸びだった。

 一方、内装業界全体の売上規模と比較すると、ネット内装業の浸透率は、わずか5%と非常に低い水準にとどまっていることから、今後の発展には大きな余地があると指摘している。(図1:2011-2019年中国インターネット住宅内装業界の市場規模と成長速度)
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 中国のインターネット普及期に共に成長してきた「80後」(1980年代生まれ)や「90後」(1990年代生まれ)世代が、婚姻適齢期を迎えつつある中、住宅購入や内装市場における主力層として存在感を示しはじめている。スマートフォン(スマホ)や電子決済などの普及に伴い、中国人の消費概念や習慣がガラリと変化し、多くの消費シーンでオンラインとオフラインを融合した新しい消費モデルが主流になってきている。

 80後や90後世代を中心とする若い消費者層は、新しい技術やサービスに対して積極的にトライしたいと思う傾向にある。カスタマイズやエコロジー、品質などへのニーズも多様化が進むとともに、内装業界に対する要求もますます高まっている。

 昨今の中国消費トレンドの特徴の一つである「消費昇級(アップグレード)」、つまり少々割高でもよりよいモノやサービスを求める消費者が増える中、ネット内装業界は今後もさらなる成長が見込める有望な市場として注目されている。

 以下では、中国ネット内装市場の現状について、その主要ブランド(企業)や消費者の特性、今後の発展トレンドに焦点を当てながら、調査・分析結果をレポートする。

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