ペット関連の消費の実態は?
消費昇級トレンドを色濃く反映
前述のように、ペット関連の消費全体のうち、商品とサービスの割合は約7:3となっている。
「2017年中国ペット業界白書」の統計によると、ペット関連商品のうち、ペットフードとスナックの消費が最も多く、年間1人当たりの平均消費額はそれぞれ3841.8元と1932.1元だった。(図13:ペット関連商品の1人当たり年間平均消費額)
ブランド別でみると、古くから中国市場に参入している海外ブランドが、販売・流通チャネルやマーケティング面で強さを発揮している。
公開データによると、国内のペットフード業界に占める海外ブランドの割合は75%に達しているという。なかでも、販売規模が大きいのはマース(MARS)とネスレ(Nestle)で、主に中高級層をターゲットにしている。
国産ブランドについては、数は多いが、シェアは合計でも30%に満たない。シェアが10%を超える企業は1社も存在せず、多くが低価格帯をターゲットにしている。(図16:2016年 中国ペットフード市場ブランド別シェア) 。
中国EC大手のアリババ系淘宝網(タオバオ)と天猫(Tモール)をみても、この傾向は明らかだ。
マースのペットフードブランド「皇家(ROYAL CANIN)」は、2016年に淘宝・天猫の両プラットフォームで6.8億元の売上を達成。2位の比瑞吉(Bridge)2.82億元や3位の耐威克(NARVACH)2.05億元を大きく引き離している。 国産では「瘋狂的小狗」が1.38億元で4位にランクインした。(図17:2016年 天猫・淘宝ペットフード売上トップ5)
海外ブランドが市場シェアの大部分を占めているとはいえ、消費者のブランドに対する忠誠度は必ずしも高くない。「2017年中国ペット業界白書」によると、消費者がペットフードを選ぶ際に重視するポイントは、成分、専門性、味、コストパフォーマンス、消化しやすさなどで、ブランドの知名度は6番目に過ぎなかった 。(図18:ペットフードを選ぶ際に考慮するポイント)
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