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“無印良品”風の「ノンブランド」が中国で大人気 (1)
「網易厳選」が生んだ中国ECの新潮流
2018年12月3日

 

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無印良品は中国でも人気
中国の電子商取引(EC)業界に、「ノンブランド(ノーブランド)」ブームが起こっている。

  「網易厳選」に代表される厳選のセレクト商品を扱うECショップが高い売上を記録。 「必要」、「小米有品」、「淘宝心選」、「京東京選」など、EC業界大手が運営する類似のサイトも続々登場。

  その勢いたるや、淘宝網(タオバオ)と天猫(Tモール)を擁するアリババと京東(JDドットコム)がほぼ牛耳る中国EC市場において、 “ニュートレンド(新潮流)”と言っても過言ではない。

  これらの厳選型ECサイトには共通の特徴がある。それは、ノンブランド化にこだわっている点だ。

  昨今の若干高価でもより良いモノを求める「消費昇級(アップグレード)」という消費トレンドを背景に、日本の「無印良品(MUJI)」が中国でも、若者を中心に多くの支持を集めていることは、ノンブランド化の象徴的現象といえる。

   厳選型ECサイトが取り扱う商品のデザインも、多くが無印良品の「シンプルでおしゃれ」なテイストを踏襲。ブランドイメージは極力前面に押し出さず、「ODM」(Original Design Manufacture:相手先ブランドによる設計・生産)や「C2M」(Customer-to-Manufactory:顧客のイメージやニーズを商品に反映)などの生産方式で、メーカーと消費者を直接結びつけた商品開発や製造を実現。

  流通段階の中間プロセスを取り省き、消費者がより手ごろな価格で、実用性とファッション性を兼ね備えた商品を手に入れることができるようになったのも、成功の大きな要因だろう。

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厳選型ECサイトは、消費者の代わりにあらかじめ商品をセレクトする機能を併せ持つ
  厳選型ECサイトは、消費者の代わりに商品をセレクトする機能も併せ持つ。 従来、ネットで生活用品を揃えようとすると、枕からうがい用のコップ、タオルなど、ECサイトをいくつも渡り歩きながら商品を選択。同時にデザインや価格も考慮しなければならなかった。

  厳選型ECサイトでは、どの品目もすでに“厳選”されたいくつかの選択肢から選ぶだけでよい。つまり、大きな労力を払わずとも、一定水準以上の良質な商品が簡単に入手できるようになっている。

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