中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
「キャスト中国ビジネス」中国マーケティングEC会員コース
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2018年7月25日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第331号】
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こんにちは。キャストの大亀です。
先週末から早めの夏休みということで、家族と福岡に来ています。福岡はもちろん仕事で何度も訪れていますが、いざ観光となるとちょっと遠出して太宰府と糸島があるくらいで、市内はほとんどありませんね。街中では中国人と韓国人の旅行客を多く見かけましたが、皆さんグルメとショッピングを楽しんでいるのでしょうか。
一通りの観光を終え、最終日に時間が余ったので、7月20日から8月26日の期間、福岡パルコで開催されている「におい展」に行きました。香り(匂い?)にはすごく敏感と自負する私は若干尻込みしていましたが、人気ユーチューバーのヒカキンが紹介していたからと娘に強く背中を押され、恐る恐る入場。
レモンやコーヒー豆からカメムシなどの匂いがそれぞれ瓶詰めされています。世界一臭いとされるスウェーデンの発酵塩漬けニシンの缶詰「シェールストレミング」や日本代表の「くさや」もありましたが、別になんともありません。「臭豆腐」も台湾でよく食べますし、「ドリアン」も中国のスーパーで頻繁に嗅いでいます。
匂いに対する耐性が20年超の中国生活でかなり上がったのかと思いきや、結局NGだったのが「足のにおい」と「加齢臭」。まさに私自らが発している匂いだったと発覚し、トボトボと会場を後にしました。
今週のコラムは中国の対戦型ゲーム競技「eスポーツ」事情についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第331号をお送りいたします。
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【目次】
1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第331回)
~中国で盛り上がるeスポーツ~
2. 新着コンテンツ一覧
3. お知らせ
1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2018年5月号(vol.54)発行
(詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
第132回「中古品取引、アプリで活発」(2018年7月20日付)
(詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第331回)
~中国で盛り上がるeスポーツ~
会報誌6月号の業界研究で取り上げたeスポーツ。日本でも最近メディアなどで取り上げられるようになっていますが、まだ“メジャー”といえるレベルにはなっていません。
しかし、今年8月にインドネシアのジャカルタで開催されるアジア競技大会(アジア大会)で初めてデモンストレーション競技として、また2022年の杭州大会では正式種目になることが決まっているなど、世界的には「スポーツ」としての“対戦ゲーム”が注目されています。
小学生時代の「スーパーマリオ」以降、全くゲームに触れてこなかった私。昨年、小学6年生だった娘がスマートフォン(スマホ)向け対戦カードゲーム「クラッシュ・ロワイヤル」にハマり、ユーチューブでその世界大会の特番を見せられました。日本選手の活躍を伝えるものでしたが、優勝者は中国の選手。韓国やフィリピンの選手もおり、会場も大歓声に包まれています。
中国で昨年大ヒットしたスマホ向け対戦ゲーム「王者栄躍」。街中で若い人がスマホを横向きにして両手で持っていれば、そのほとんどがこのゲームをしていると言っても過言ではないほどの人気ぶりです。ユーザーなら割引してくれる火鍋チェーンもあるなど、全国レベルで若者中心に「eスポーツ」的なゲームが広まっていると感じたものです。
私にとって、ゲームは門外漢ですが、若者の消費トレンドを把握するうえでは見逃せないという想いで調べてみることに。すでに中国には2.5億人超のユーザーがおり、子供を持つ親に対するアンケートでも、子供のeスポーツ観戦について半数以上が支持、また約25%が将来この分野の職についても構わないと回答。政府もeスポーツの発展をサポートする政策を出すなど、官民挙げての市場醸成に取り組んでいます。
特に一番驚いたのが、すでにプロゲーマーがいるどころか、それらを束ねて組織化したプロチームが生まれていること。さらにはそうしたチームが各都市に誕生し、プロ野球のセ・リーグのように「リーグ化」が進んでいるのです。「ホーム・アウェイ」方式で、リーグ内で試合を行い、それらを実況中継するプラットフォームも大人気だとか。
ここまで来るとまさに「プロ」スポーツの域に達しています。サッカーのワールドカップで大盛り上がりした中国ですが、今後はeスポーツでも同様の盛り上がりを見せるかもしれません。
文責:コンサルタント 大亀浩介
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新着コンテンツ一覧
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◆いま話題のミュージック動画アプリ「抖音(Tik Tok)」(6)
~抖音の「黒科技(ブラックテクノロジー)」が若者を魅了
抖音は、動画の撮影や編集の機能も優れている。一見難しそうに思える動画作成のハードルを下げ、誰でもハイクオリティな出来栄えの動画を、簡単に作成できるようになっている。自らがどのように映っているかを特に気にし、より美しい姿を多くの人に見せたいと考えるのが、自撮りにハマる若いスマホ世代の傾向だろう。このため、抖音は当初から画像加工機能に注力、様々な特撮効果を標準搭載した......
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◆いま話題のミュージック動画アプリ「抖音(Tik Tok)」(5)
~プログラミングと人の手による動画の推薦
抖音の動画再生は、ビッグデータとアルゴリズムにより選出されるプログラミング技術とともに、人の手による良質コンテンツの選抜が採用されている。前者は、ユーザーの視聴履歴や「賛(いいね)」を押した動画から好みや傾向を算出し、関連する動画を選出するシステム。一方、後者の人の手による優良コンテンツの選抜は、クオリティの高い作品をスタッフが選んでユーザーに推薦するものだ......
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2018年6月号(vol.55)発行
会報誌2018年6月号(vol.55)では、巻頭特集にアリババが浙江省・杭州に今年4月28日オープンしたショッピングモール「親橙里」を取り上げました。
「親橙里」モールは、中国電子商取引(EC)最大手のアリババ自らがオープン・運営する初の“オフライン”商業施設。延床面積4万平方メートル、地上5階・地下2階の構造で、テナント数は70店前後。規模や立地だけから見ると、一般的な普通の地域型モールという印象なのですが、どうして業界内外で大きな注目を集めているのでしょう。
それは、アリババが提唱・推進する「新小売(ニューリテール)」、つまりビッグデータやAI(人工知能)をフル活用し、リアルとネットと物流を融合させたオムニチャネル概念に対する考え方や技術が、モール内の到る所で具現化されているからと言えるでしょう。
16年10月に、アリババ集団の馬雲(ジャック・マー)会長が、「新小売」のコンセプトを初めて提唱してから、アリババはオフラインの小売・流通チャネルの取り込みに尽力しています。これまでにも、百貨店の「銀泰商業」や「百聯集団」、台湾系スーパーの「大潤発」、家具量販の「居然之家」、ネット出前の「餓了麽」など、幅広い領域で投資を繰り返しながら業容を拡大・多角化してきました。
これらは現時点では投資の意味合いが強く、アリババからの資金注入により店作りで大きな変化があったとは必ずしも言えないでしょう。しかし、今回の親橙里モールは、アリババが自ら運営を試みているだけでなく、「新小売」コンセプトを「実践」・「検証」する場として活用しようとしているのがあからさま。そういう意味においても特別な意味合いを有しています。
今回の特集では、この親橙里モールのどこが特別なのかについて、「新小売」概念の実践場としてビッグデータや顔認識、AR(仮想現実)等がいかに活用されているかについて紹介。また「淘宝心選」や「天猫精霊」、「盒馬鮮生」など自社ブランドをメインとするテナント構成のほか、「淘品牌」という淘宝発の人気ブランドが初めてオープンするリアル店舗について、各店の詳細含め解説しています。
さらに、淘宝・天猫のECサイトで期間・数量限定セールやイベントを実施するコーナー「聚划算」とのコラボ・ポップアップストア、スマート生活家電ショップ「宏図Brookstone」、「黒科技(ブラックテクノロジー)」を応用したOMO(Online-Merge-Offline)の試みなど、アリババが目指す「新小売」の今後の動向含め、現地視察・調査の結果を踏まえながら分析しています。
次に、業界研究でフォーカスしたのが、「eスポーツ」。「エレクトロニック・スポーツ(eスポーツ)」とは、コンピュータゲームを用いてプレイヤー同士が対戦する競技のこと。対戦型のゲームを「競技」レベルに格上げしたもので、パソコンやゲーム機、スマートフォン(スマホ)などをツールとして、知力や技を競い合う「スポーツ」と定義されます。
このeスポーツが、中国で急速に存在感を示し始めています。ユーザー数も爆発的に増加する中、政府や産業界、投資家からも熱い視線が注がれています。中国ネット調査大手iResearch(アイリサーチ)の統計によると、2017年の中国eスポーツ人口はすでに2.5億人に達し、市場規模は50億元を超えているとのこと。試合の観戦者数が延べ100億人を超えるイベントも出現しています。
今年8月18日からインドネシアのジャカルタで開催される「第18回アジア競技大会(アジア大会)」では、eスポーツがデモンストレーション種目として実施される予定。また22年に中国の杭州で開催される次回のアジア大会では、正式のメダル種目になることも決定しています。世界的なeスポーツイベントで優勝する中国選手が登場するなど、これまでになく注目が集まっています。
現在、人気の高い「英雄聯盟(League of Legends)」や「王者栄耀(Arena of Valor)」の競技版ライセンス料は1億元超で、中国内の大型スポーツイベントとほぼ同レベルに達しています。「英雄聯盟」のプロチームも北京、上海、重慶、杭州、成都、西安などの主要都市に誕生。またeスポーツ専門のスタジアムも北京、深圳、天津などに設立されています。
中国政府も、国務院の「文化和旅遊部(文化・観光部)」が、新しいタイプの文化(カルチャー)業態の発展に注力しており、eスポーツ業界の現状と発展に注目するなど、官民挙げての産業育成が進む中国eスポーツ業界。
今号では、こうした中国eスポーツの市場規模やユーザー人口、分業化が進むサプライチェーンや各セグメントでの主な企業、人気ゲームを排出するゲーム開発企業の取り組み、eスポーツイベントとスポンサー企業との関係、ユーザーの属性や市民のeスポーツに対する反応、eスポーツを活用したマーケティングを展開する企業、プロクラブチームの運営、「リーグ制」と「ホーム・アウェイ方式」によるeスポーツ観戦の盛り上がりなど、今後の発展トレンド含め、解説しています。
中国コンビニ最前線レポートは、無人コンビニ、オフィスコンビニに続き、中国コンビニ市場に登場した新たな業態として注目の「車載コンビニ」について。
車載コンビニは、車内に置かれたスナックや飲料を手に取り、商品上のバーコードをスキャン、スマホ決済で支払うというシンプルなモデルです。販売商品は、牛乳やパン、ビーフジャーキー、ビスケット、飲料などの軽食類が主体。陳列ボックスは、運転席と助手席の間や、運転席の後ろに掛けられたラックの中などに置かれています。
1日のタクシー移動ニーズが10数億回にも達する中国。タクシーとネット配車車両を利用した車載コンビニというコンセプトや将来性が、投資家の間でも高く評価されています。今号では、杭州で18年1月から運営をスタートした「魔急便(Mobile Go)」と、深センの「GOGO+」の2社の状況についてお伝えしています。
そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。
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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
2018年6月号(vol.55) もくじ
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【巻頭特集】
『「新小売」概念を実践・具現化する“実験場”に』
アリババ初の自社運営モール「親橙里」
【業界研究】中国eスポーツ業界
『商業化が進む中国eスポーツ産業が急成長』
官民挙げて業界の発展を強力後押し
【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『タクシー内でスナック、飲料をスマホ決済する車載コンビニが人気』
「新小売」業態の新たな注目株に投資家も熱い視線
【都市別調査】
広東省都市めぐり ~フィナーレ
『取り残された特区・汕頭 近づく浮上の足音』
※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
第132回「中古品取引、アプリで活発」(2018年7月20日付)
日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
第132回は「中古品取引、アプリで活発」(2018年7月20日付)。中国で中古品の取引が活発化している。2016年の取引規模が4000億元に達したという統計もある。この急成長を支えているのが、フリーマーケット(フリマ)アプリの2強、アリババ系「閑魚」とテンセント系「転転」だ。両社の市場シェアが中古品取引全体の90%以上を占めている。
トップは、電子商取引(EC)サイト「淘宝網(タオバオ)」の中古品取引コーナーだった「淘宝二手」から14年に分離独立した閑魚。ユーザー数は2億人超。最大の特徴は、「魚塘(魚のいる池)」と称される都市やテーマなどに紐付けられたコミュニティ(SNS)機能だ。
閑魚アプリで、不要となった高級リゾートホテルの宿泊クーポン券を売りに出した上海在住の彭さん(48歳)。1泊2400元の券を求めて中国各地から購入希望の連絡が届いたが、上海在住の希望者のみに絞ったという。その理由とは…。
次回の掲載は2018年8月3日を予定しています。
※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
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