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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第388号】~健康志向背景に中国でナッツ類が人気に!!~

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2019年10月2日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第388号】
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 国慶節快楽!! キャストの大亀です。

 先週は大連でした。上海ではまだ残暑ですが、大連の朝夕は秋の訪れをひしひしと感じられる涼しさ。夜には薄手の上着がないと若干肌寒いくらいで、道端のイチョウも少し黄色がかっていました。

 こうしたムードにかられてではないですが、最近大連で感じるのが「停滞感」。中国各地の街角でよく見かけるシェア自転車もなければ、夜食事の後に中山広場周辺の繁華街を歩いてホテルまで帰りましたが、人影も車の姿もまばらでした。極寒の真冬ならまだしも…です。

 大連には2005年ごろから頻繁に訪れていますが、当時は本当に活気で溢れていました。製造業だけでなく、アウトソーシングやソフトウェア開発などの拠点としても注目され、コンビニや飲食チェーン店などのサービス業も数多く進出。ノスタルジックな旅行先として旅順含め、高齢者を中心に日本からの観光客もよく目にしました。

 政治的にも消費市場的にも“袋小路”に陥った感が否めない大連ですが、中国でも指折りの「親日」都市でもあります。日本からの距離も、地理的だけでなく心理的にも近い大連。もう一度、この親日を武器に、日本との結びつきを強めて、別次元の発展が可能なポテンシャルは秘めていると信じてやみません。

 今週のコラムは会報誌9月号で取り上げた中国「休閑」(スナック)食品市場についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第388号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第388回)
     ◆「滷味」が根強い人気の中国スナック食品市場
       ~健康志向背景に中国でナッツ類が人気に!!

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2019年9月号(vol.67)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第388回)

◆「滷味」が根強い人気の中国スナック食品市場
 ~健康志向背景に中国でナッツ類が人気に!!

 会報誌9月号で取り上げた中国の「休閑」食品市場。国語辞典で、休閑とは「土地を肥やすため、一定期間耕作をやめること」とされていますが、中国では余暇やレジャーのことで、「休んでリラックスしている」という意味合いもあります。

 そうした状況下で食べる食品。つまりスナック菓子(食品)でしょうか。日本で「スナック菓子」は軽食代わりに食べられる菓子類の総称で、一般的には1964年にカルビーが発売した「かっぱえびせん」などが連想されるようです。

 一方、中国ではこうした焼き菓子や膨化食品、キャンディー、ビスケットのほかに、ナッツ類や「滷味(ルーウェイ)」も含まれます。滷味とは、醤油ベースで辛く煮込んだアヒル等の肉や野菜類のこと。中国各地で「絶味鴨脖」や「周黒鴨」、「煌上煌」などのお店を目にしたことがあるでしょう。スナックなのに肉や野菜を食べるのは日本人としては違和感ありますが、中国では人気の休閑食品としてれっきとした市民権を得ています。

 私も好んでは食べないですが、暑くて食欲がないときなど、激辛の「鴨脖(アヒルの首肉)」をつまみにキンキンに冷えたビールを合わせると元気が出てきます。特に中国の“薄味”のビールにピッタリです。寒いときも「微辣(辛さ抑えめ)」のアヒル肉と、チリ産やアルゼンチン産の濃いめの赤ワインが意外とマッチしたりもします。

 以前はお店のカウンターで滷味の品々が山盛りで並べられ、量り売りしているのが通例でしたが、近年はプラスチックの容器にパッケージされ、衛生面でも改善されています。大手ブランドによるチェーン化も進み、最大手「絶味」の店舗網は中国全土に約1万店にも及びます。

 今回の特集で特に注目したのはナッツ類です。日本でも健康やダイエットにいいとされるネッツ類。ネットを介して情報が瞬時に飛び交う中、中国人の高まる健康志向や「消費昇級(アップグレード)」トレンドにも乗じて大人気となっています。

 その火付け役となったのが「三只松鼠」(※3匹のリスの意)。ネットで人気となり、2018年の売上は前年比27%増の約70億元。19年7月に深セン株式市場で上場し、リアル店舗の展開も積極化しています。

 20年には全体で3兆元に達するとされる中国スナック市場。若者を中心に海外のスナック食品に興味津々で、4割以上が食べたことない輸入スナック食品を試してみたいと答えたアンケート結果もあります。栄養機能性を謳ったものも急成長している中、日本企業は手ぐすね引いている場合ではないでしょう。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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◆中国リアル消費の新潮流「ポップアップストア」(8)
 ~ECとも連動の天猫快閃店

 アリババ系ECプラットフォーム「天猫(Tモール)」は、2017年からポップアップストアの展開を開始した 。17年11月11日(独身の日)の「双11」セール期間中には、中国内12都市の52の主要商圏で60店の「新小売」型ポップアップストアをオープン。参加したブランド企業はスナック菓子の「良品舗子」のほか、著名ベビー用品「ワイス(Wyeth)」や「ミード・ジョンソン」、小米(シャオミ)、GAP、P&G、オーストラリアの健康食品「スイス(Swisse)」など多岐にわたった......

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◆中国リアル消費の新潮流「ポップアップストア」(7)
 ~オフからオンラインへ誘導 Q&Aアプリ知乎「不知道診所」

 ネットのQ&Aコミュニティ「知乎」が運営した「不知道診所」も、2018年に最も話題を集めたポップアップストアだろう。初めは北京の三里屯に出現、7日間で3万人が行列に並んだ。続いて天津、上海、成都などを巡回、どこでも同じく高い人気を得た。不知道診所は、知乎で扱われた計140のテーマをオフラインで表現。 ストアに足を踏み入れると、アプリの中に入ったかのような気分になるような設計だ......

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◆中国リアル消費の新潮流「ポップアップストア」(6)
 ~ネットでの人気を利用 「喜茶」ならぬ「喪茶」

 中国で最も話題を呼んだポップアップストアは、これら一流ブランドではなく、2017年4月28日から5月1日までのわずか4日間のみ運営された「喪茶」 だろう。喪茶のコンセプトは、本来4月1日のエイプリルフールにネットで流行したジョークを元にしている。人気の“網紅”ティーチェーン店「喜茶(HEYTEA)」をもじり、「喜」の対義語となる「喪」に関する文章が話題を呼び、ネットサービス大手の「網易(ネットイース)」のニュースアプリ「網易新聞」とネット出前アプリ「餓了麽」がこれに便乗して開いたポップアップストアだ......

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◆中国リアル消費の新潮流「ポップアップストア」(5)
 ~コスメ新商品プロモーション シャネル・ココ・カフェ

 ブランドプロモーション型のポップアップストアで最も多いのは高級ブランド品とコスメブランドだ。その多くはデザイン性を重視し、多額の資金を投じて芸術的なセットを作りあげることで、ブランドイメージの体現に尽力している。2017年4月、シャネルが新製品のリップグロス「Rouge Coco Gloss(ルージュ・ココ・グロス)」のプロモーションのため、上海静安区に12日間限定で設置した「Chanel Coco Café(シャネル・ココ・カフェ)」が、その代表例といえる......

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新着統計データ一覧
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※下記の統計データを閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要ですが、現在は「無料」で公開しています。


◆旅行予約アプリのユーザー規模及び利用者の割合(2019年6月時点)

 CNNIC(中国互聯網絡信息中心)が公表した第44回インターネット発展報告によると、2019年6月時点における中国の旅行予約アプリのユーザー規模は4.18億人......

(詳細はこちら)
http://www.cast-marketing.com/_file/MarketingReport/PDF_File_2918.pdf

◆ネット出前のユーザー規模及び利用者の割合(2019年6月時点)

 CNNIC(中国互聯網絡信息中心)が公表した第44回インターネット発展報告によると、2019年6月時点における中国のネット出前ユーザー規模は4.21億人......

(詳細はこちら)
http://www.cast-marketing.com/_file/MarketingReport/PDF_File_2917.pdf

◆ネットショッピングのユーザー規模及び利用者の割合(2019年6月時点)

 CNNIC(中国互聯網絡信息中心)が公表した第44回インターネット発展報告によると、2019年6月時点の中国のネットショッピングユーザーの数は6.39億人......

(詳細はこちら)
http://www.cast-marketing.com/_file/MarketingReport/PDF_File_2916.pdf

◆ネットニュースのユーザー規模及び利用者の割合(2019年6月時点)

 CNNIC(中国互聯網絡信息中心)が公表した第44回インターネット発展報告によると、2019年6月時点における中国のネットニュースのユーザー規模は6.86億人......

(詳細はこちら)
http://www.cast-marketing.com/_file/MarketingReport/PDF_File_2915.pdf

統計データ一覧はこちら >> 
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=NewAll&Class2=29

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お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2019年9月号(vol.67)発行

 会報誌9月号(vol.67)では、巻頭特集で家電量販からEC、モール、スーパー、コンビニへと業容を拡大する「蘇寧(スニン)」を取り上げました。1990年設立で、現在は中国国内でオンラインとオフラインを融合させるOMO(Online Merges with Offline)概念の「新小売(ニューリテール)」をリードする最先端の企業の1つでもあります。

 エアコンの卸売から身を起こし、家電量販のみならず、中国小売流通チェーン企業全体でも見事トップにまで登りつめた蘇寧。2018年、蘇寧控股(ホールディングス)集団は営業収益5,579億元を記録。華為(ファーウェイ)に次いで、中国企業ランキングトップ500の第2位にランクインしました。

 蘇寧控股は傘下に蘇寧易購(Suning.com)をはじめ、蘇寧物流、蘇寧金融、蘇寧科技、蘇寧置業、蘇寧文創、蘇寧体育、蘇寧投資の8つの子会社を運営。業務範囲は小売や消費だけでなく、金融や不動産開発、スポーツなど各分野に及んでいます。

 なかでも、家電量販とEコマースプラットフォーム運営を主体とし、消費者にも広く知られている「蘇寧易購」。2019年に、中国の大手不動産ディベロッパー「万達(ワンダ)」集団傘下の万達百貨のほか、仏スーパー大手「カルフール」の中国事業も相次いで買収。これは中国小売流通業界にとって大事件であり、蘇寧は大きな注目を集めることになりました。

 創業から30年近くを経て、当初のオフライン業態からオンラインへの進出を果たし、更にオンラインとオフラインを融合させた「スマート小売」へと転換を続ける蘇寧。その成長の軌跡は中国小売業界の発展の歴史そのものとも言え、今や、中国で最も成功した小売企業の1つといっても過言ではないでしょう。

 アリババや京東(JDドットコム)とは異なり、リアル発で「リテール王国」を目論む蘇寧について、家電量販プラスECの「蘇寧易購」、コンビニ「蘇寧小店」、地方のパパママショップ(零細小売店)に商品調達及び店舗運営システムを提供する小売加盟店「蘇寧零售雲店」、自動化・無人化を進める「蘇寧物流」、金融界でも頭角を現す「蘇寧金融」、伊セリエAのインテルを傘下に収める「蘇寧体育」、最近流行りのソーシャルコマース「蘇寧拼購」「蘇寧推客」「蘇小団」、家電PB(プライベートブランド)で人気の「小Biu」シリーズなどについて解説しています。

 次にトレンドウォッチで扱ったのが、スナック食品市場について。中国経済の急成長により、2013年に1万8,311元だった中国人の平均所得は2018年に2万8,228元に達しました。その結果、消費ニーズが多様化し、より良いモノ(サービス)を求める「消費昇級(アップグレード)」トレンドも生まれました。

 食品に対するニーズも、空腹を満たすだけのものから、「個性」、「レジャー」、「健康」などをキーワードに多様化する中、スナック食品(菓子)の人気も急上昇。2011年から18年に、中国のスナック食品市場は年平均成長率12.3%で拡大。18年の市場規模は1兆297億元に達したもようです。

 一方、スナック食品の1人当り平均消費額は、イギリスやアメリカに遠く及ばず、日本や韓国と比べても、それぞれ中国の6.9倍と2.8倍の大きさ。中国のスナック食品の潜在的市場は相当大きいといえるでしょう。

 この成長著しいスナック食品について、中国人消費者の趣向や購入理由、販売チャネル、主要消費者層、低糖・低カロリーブーム、成長著しいナッツ類と栄養補助食品、個(少量)包装が流行りの「一日分のナッツ」、「消費昇級」が後押しする輸入スナック食品人気、若者に人気の「網紅」食品について解説しています。

 業界研究では中国スーパー業界をピックアップしました。ここ数年、Eコマースやコンビニなどの台頭で、大幅な業績低下に苦しむ中国スーパー業界。閉店した店舗も少なくなく、国有企業をバックグラウンドに持つ聯華超市を例にとると、2015年~18年に閉店した店舗の数は1,945店に上ります。

 かつて、カルフールやウォルマートなどの大型スーパーに行くことは、一般家庭の日常行為の1つでした。しかし現在、スーパーはどこも閑古鳥が鳴き、週末でさえかつての賑わいは見られず、訪れているのはネットで買物をしない高齢者ばかり…。

 こうした状況が更に深刻なのが外資系スーパーです。2013年にはイギリス系のテスコが華潤創業に買収され、中国国内135店舗全てが「華潤万家」に改称されました。17年には韓国系のロッテマートが東北地区の21店舗と華東地区の72店舗を中国系の物美と利群に売却。19年6月には蘇寧易購が仏スーパー大手カルフールの中国事業の株式80%を買収し、筆頭株主に。最近もドイツ系大手メトロの中国業務売却の噂が流れ、永輝か物美による買収が囁かれています。

 米スーパー大手ウォルマートの業績も理想からは程遠く、2016年~18年には各年13店、24店、21店を閉店。純利益と利益率も減少が続いています。市場シェアも2010年の11%から18年には5%と半減しています。

 このような背景を踏まえながら、Eコマースとコンビニ台頭による「ミニスーパー」化、アリババやテンセントなどネット大手各社による参入、宅配アプリへの出店による既存スーパーのEC化、盒馬の成功で急増する「スーパー+飲食」モデル、無店舗の「前置倉庫」によるネットスーパーなどについて解説しています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2019年9月号(vol.67)  もくじ
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【巻頭特集】「蘇寧」徹底研究
家電量販からEC、金融、コンビニへと多角化
中国「スマート小売」をリードする蘇寧の実力検証

【トレンドウォッチ】中国スナック食品
「網紅」スナックが大人気
間食にも「健康」と「個性」を求める

【業界研究】中国スーパー業界
目まぐるしく変わる業界地図
アプリ注文+宅配が“マスト”の時代に

【マーケティングレポート】
コンビニ発展状況は
店舗数2桁成長 総合首位は長沙

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