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【中国消費洞察メルマガ 第422号】~釘釘の「圏子(サークル)」戦略に要注目!!~

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2020年6月3日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第422号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 新型コロナで否が応でも強いられたテレワーク。日本では賛否両論あるようですが、中国ではどのように受け止められているのでしょう。中国調査会社のiiMedia Research(艾媒諮詢)がアンケート調査を実施していますので、ご紹介します。

 テレワークのメリットは「場所を選ばないこと」と回答した人が 63.4%で最多。「通勤時間などが節約できる」が57.4%、「仕事と生活のバランスがとりやすい」が41.2%と続いたようです。

 一方、デメリットの方は、44%が「各種ソフトがスムーズに作動するためのハード環境(性能)が不足」と回答。また36%が「コミュニケーション面に不満」とし、「業務の連続性に問題あり」、「仕事と生活の境界が曖昧で業務時間が長くなる傾向あり」とした人もそれぞれ3割近くに達したもよう。

 全体としては半数以上が「満足」。「不満」はわずか1割強だったようです。ひと足お先に元の生活に戻りつつある中国。現地日系企業の経営層の方々と話していると、意外と中国では早くに回復したため、テレワークはそれほど広がらないかもとの意見もありますが、果たして…。

 今週のコラムは微信のSNSの牙城切り崩しを目論むアリババ系「釘釘(ディントーク)」のソーシャル戦略についてです。では、中国消費洞察メルマガ第422号をお送りいたします。

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■中国消費洞察<かわらばん>発行 ※会員限定
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中国消費洞察の「かわら版」(PDF)を発行することになりました。
中国消費やマーケティングで注目すべきトピックスをよりタイムリーにお届け。
第1号は下記のとおりです。

中国消費動向ネット調査レポート
データから見る中国政府の消費刺激策と消費の実態

世界に先駆け、いち早く正常化しつつある中国の消費現場。その回復を下支えしているのが、中国政府による数々の消費刺激策です。政府主導のセール・イベントを開催。クーポン配布で5月1日(労働節)の5連休には、“リベンジ”的な消費で盛り上がりを見せましたが、実態はどうなのか…。ネット調査をもとにレポートしています。

※ご興味をお持ちの方はお気軽にお問い合わせ下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第422回)
   ◆微信のソーシャルの牙城を切り崩せるか??
    ~釘釘の「圏子(サークル)」戦略に要注目!!~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2020年5月号(vol.74)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第422回)
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◆微信のソーシャルの牙城を切り崩せるか??
 ~釘釘の「圏子(サークル)」戦略に要注目!!~

 中国語に「圏子(チュエンズ)」という言葉があります。辞書では「サークル」と訳されていますが、大学などの愛好会よりはもう少し広い意味で使われているように思います。友達や仲間、同僚、知り合い、ある趣味の集いなどから、ネット上のグループなども含まれています。

 中国ではご存知の通り、いわゆるSNS(ソーシャルサイト)として圧倒的な存在感を誇るのがテンセント。パソコン時代のQQから始まり、スマホのチャットアプリである微信(ウィーチャット)で多くの人達がつながっています。

 特に微信の中にある「モーメンツ」機能は、中国語では「朋友圏」という名称で、まさに「友達の圏子(サークル)」です。日本でいうフェイスブックやインスタグラムのような位置づけで、友人登録されている仲間の近況やオススメ情報のリツイートなどで日々あふれています。

 この微信のモーメンツの独壇場に、メラメラとライバル心をたぎらせているのが、アリババの「釘釘(ディントーク)」です。主に同僚や上司との連絡に使う釘釘に「圏子」機能を充実させることで、仕事からプライベートにまで“ソーシャル”範囲を広げようという戦略です。

 釘釘のサークル機能は内部向けと外部向けに分かれています。内部向けはあくまでも社内のコミュニケーションに。外部向けは社外や異業種間で、スキルの習得や研修、趣味、オンライン授業やセミナーなど各種コミュニティとして参加したり閲覧したりできる仕組みになっています。

 あるサークルを新規作成すると、ライブ動画から社内の稟議、釘釘版ミニプログラム、さらには外部アプリにまでスムーズにアクセスできるようになっており、また複数の登録済みのサークルに対して一斉にメッセージなどを送付できる便利な機能もついています。

 現時点ではあくまでもビジネスや教育向けの用途がメインとなっていますが、これが今後仕事の域を越えて、商売やプライベートのサークルにまで広がっていくのか。またこの釘釘サークルが、微信モーメンツが占拠するSNSの牙城を切り崩すことができるのか…。興味深くウォッチしたいと思います。

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2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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■新着コンテンツ一覧
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◆中国「スマート小売」をリードする蘇寧の実力検証 (1)
 ~家電量販からEC、金融、コンビニへと多角化

 蘇寧(Suning)といえば、エアコンの卸売で身を起こし、家電量販チェーントップにまで成長した企業だ。設立は1990年。現在は、中国国内でオンラインとオフラインを融合させるOMO(Online Merges with Offline)概念の「新小売(ニューリテール)」を展開するトップブランドの1つでもある......

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◆【業界研究】中国スーパー業界 (7)
 ~中国スーパー業の今後は? 無店舗の「前置倉庫」が主流に?

 オンラインとオフラインを融合させた「新小売」型への業態転換は避けられないのが大きな流れだ。Eコマースは実店舗に大きな打撃をもたらしたと同時に、新たな方向性と変化の流れを生み出したともいえる。「新小売」は全てのスーパーにとって必達の発展目標といえる。業態別でみると、居住エリア隣接型の生鮮食品店や「前置倉庫」モデルが人気を集めている......

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◆【業界研究】中国スーパー業界 (6)
 ~盒馬の成功で急増 「スーパー+飲食」モデル

 デジタル化のほかにも、新たな業態を模索するスーパーは多い。アリババ系生鮮スーパーの「盒馬鮮生」が大成功を納めた後、店舗を倉庫として兼用する「新小売」型のネットスーパーと「スーパー+レストラン」のグローサラント業態が高い注目を集め、真似する店も相次いだ......

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◆【業界研究】中国スーパー業界 (5)
 ~スーパーは宅配がマストに 宅配アプリへの出店でEC化

 豊富なトラフィック(アクセス)で優位に立つ3PL(第三者物流)系の宅配プラットフォームに出店し、オンラインで注文を受けて配送を行うシステムは、すでに多くのスーパーにとって欠かすことのできない運営手法となっている。こうしたプラットフォームに出店すれば、アプリから注文した消費者の現在地情報に基づいて、システムが自動的に配送範囲内の店舗を選出......

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■新着統計データ一覧
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※下記の統計データを閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要ですが、現在は「無料」で公開しています。

◆中国ネットユーザーのネット設備使用状況(2020年3月時点)

 CNNIC(中国互聯網絡信息中心)が公表した第45回インターネット発展報告によると、中国ネットユーザーの2020年3月時点におけるネット利用時のスマホ使用率は99.3%で、2018年末比で0.7%増加した......

(詳細はこちら)
http://www.cast-marketing.com/_file/MarketingReport/PDF_File_3331.pdf

◆中国のネットユーザー規模(2020年3月時点)

 CNNIC(中国互聯網絡信息中心)が公表した第45回インターネット発展報告によると、2020年3月時点の中国のネットユーザー規模は9.04億人で、2018年末比7,508万人増加した......

(詳細はこちら)
http://www.cast-marketing.com/_file/MarketingReport/PDF_File_3328.pdf

統計データ一覧はこちら >> 
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=NewAll&Class2=29

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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2020年5月号(vol.74)発行

 会報誌2020年5月号(vol.74)では、巻頭特集でアフターコロナ(コロナ後)の中国消費を取り上げました。新型コロナウイルス危機を経て、中国消費者のマインドや行動にどのような変化が現れたのか…。

 感染者数が減少し、武漢の都市封鎖(ロックダウン)も解除。職場復帰や学校再開に向けた取り組みも進む中国は、今まさに「アフターコロナ(コロナ後)」の復興期を迎えようとしています。

 新型コロナの感染拡大で、特に小売、飲食、旅行、航空、貿易などの業界は大きな打撃を受けました。人員削減や減給だけでなく、企業の倒産も多く発生。中国都市部の失業率も2020年2月が6.2%、3月も5.9%に達しており、昨年の平均値5.0~5.3%と比べても、その深刻さがうかがい知れます。

 さらに深刻なダメージを受けたのが消費です。20年1~3月の社会消費品小売総額(小売全体)は前年同期比19%減。商品の小売額も同じく15.8%減。飲食はさらにひどく44.3%減でした。業態別でも百貨店、専門店、専売店の売上はそれぞれ34.9%、24.7%、28.7%減。スーパーのみ、食品や日用品の需要増により売上が1.9%伸びたようです。

 一方、4月に入ってからコロナの勢いも緩和し、中国国内の小売業は徐々に活力を取り戻しつつあります。中国政府も相次いで消費刺激策を発表。3月27日時点で約16の省が総額42億元分の消費クーポンを交付。武漢の封鎖が解除されてからは、さらに23億元分のクーポンを追加したという統計もあります。

 中国政府商務部と国家郵政局が主導するネットセール「双品網購節」(※「双品」とは品質とブランドの意)のほか、上海市政府も「五五購物節」を主催。コロナの感染が鈍化し、中央と地方政府が大規模な消費刺激策を採るなか、中国の消費者は果たして期待された“報復性(リベンジ)消費”に走るのか?今回のウイルス危機を経て、消費者の意識や態度にどんな変化が現れるのか?

 今号では、マクロ的な消費データだけでなく、消費者一人ひとりの消費マインドや行動などのミクロ的視点から、アンケート調査やECプラットフォームのビッグデータをもとに、「アフターコロナ」の消費トレンド動向に迫りました。

 次は、新型コロナ禍で中国でも一気に注目された「ヘルステック(オンライン医療)」についてです。コロナ感染が拡大している中、中国全土で10を超える医療・健康プラットフォームが、ウェブ問診サービスを開始しました。

 代表的なのは中国の大手保険会社の平安保険が運営する医療アプリ「平安好医生(Ping An Good Doctor)」、アリババグループ傘下の「阿里健康(アリヘルス)」、医学専門サイト・丁香園が運営する「丁香医生」など。

 特に平安好医生アプリは、コロナ感染のピーク時に24時間のウェブ問診サービスを実施した結果、新規登録ユーザー数は前期比10倍増を記録。累計アクセス回数は11億回に達したようです。

 今回のコロナ危機で、初めてウェブ問診を利用した人も少なくありませんでした。また多くの慢性疾患患者が、感染リスクのある医療機関での診療を避け、ネットでの再診や処方を受けるようにもなりました。コロナはオンライン医療サービスの規模拡大と普及率向上に大きく貢献したといえるでしょう。

 実は中国政府は2018年ごろから、オンライン医療産業の発展を積極的に推進しています。18年4月に、中国政府国務院が「『インターネット+医療健康』発展促進に関する意見」を公布。同年7月には、さらに「インターネット医院管理条例」、「インターネット医療管理弁法」、「遠隔医療サービス管理規範」を公布し、オンライン医療発展の枠組みを築きました。

 コロナ禍でも矢継ぎ早に感染対策の政策や通知を発布。医療機関の各レベルで、ネットを活用したコロナ対策の医療サービス提供を指導。中央だけでなく地方政府も、上海、深圳、浙江など多くの省・市で、「インターネット+医療」サービスのシステム化を推進。オンライン医療は単なるウェブ問診サービスから、診察・診断、健康管理、退院後管理などの業務にまで幅を広げつつあります。

 こうした中国政府主導の「インターネット+医薬・健康」業界の推進強化とともに、コロナを機に中国の人たちの注目度が急上昇したことから、中国のオンライン医療業界に“千載一遇”の発展機会が創出されました。
 次世代通信規格「5G」の普及と活用が今まさに始まろうとしている中、今回の新型コロナで一気に“花咲く”潜在性を秘めた中国のヘルステック産業。中国のオンライン医療業界や市場の現状を踏まえながら、同業界をリードする「平安好医生」と「阿里健康」の2社の状況について詳しく分析しました。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2020年5月号(vol.74)  もくじ
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【巻頭特集】アフターコロナの中国消費者調査レポート
コロナ禍で中国消費はどう変わったか?
コロナ後の中国消費者の意識&行動を調査・予測
 ~新型コロナウイルスが中国消費者にどのような影響を及ぼしたのか?反動的な“リベンジ”消費は起こるのか?将来の不安増大で貯蓄に走るのか?いくつかのアンケート調査をもとにコロナ後の動向に迫る!!!

【業界分析】中国ヘルステック業界調査レポート
新型コロナで突如市場が急成長!!
中国オンライン医療の最前線に迫る
 ~新型コロナで一躍注目を集めたヘルステック(オンライン医療)。5G通信の普及でさらなる発展と普及が加速しそうな同業界のいまについて、医療アプリ大手の平安好医生とアリヘルスの調査・分析とともに洞察!!!

【マーケティングレポート】セルフィの鮮度①
自分をより良く見せる 強まる願望の背景は
 〜自分をより良く見せたい願望がフィットネスやトレーニング、コスメ需要を急拡大させている。ではなぜ今、自分をより良く見せる願望が強まっているのか。その手掛かりはポップアップストアにあった・・・

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【中国マーケティング・EC会員コース クイックリンク】
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