中国消費洞察オンライン〜中国ビジネスをマーケティング視点から再構築!

【中国消費洞察メルマガ 第461号】~中国の高級ブランド各社もデジタル化がマストに!!~

中国ビジネスをマーケティング視点から再構築しよう!
「キャスト中国ビジネス」中国マーケティング&データ会員コース
http://www.cast-marketing.com/

================================
2021年3月17日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第461号】
================================

 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 今年の上海の冬は例年と比べて長びいているような気がします。浦西のほうではとっくに咲いていた桜も、浦東のほうは全くといった状況もあり、同じ上海でも場所によって寒暖に差があるようでもあります。ここ数週間はずっと雨(曇り)空でもあり、早く本格的な春到来となってほしいです。

 寒さが大の苦手の私にとって、春は大好きな季節…だったのですが、なぜか上海で数年前から花粉症が出始め、複雑な心境です。中国にはスギもヒノキもなく、本来であれば花粉症とは無縁のはずなのですが…。プラタナスなのか何なのか、近年は春の鼻炎に苦しんでいます。

 ただ今年は中国でも堂々とマスクが着用できることもあり、以前よりはましな状況です。あれだけPM2.5がひどいときもマスクを嫌がった中国人なのに…、さすがに今回のコロナではほぼ全員マスク姿となっています。

 約1ヶ月も市中感染がなく、コロナの抑え込みが成功している中国。上海での生活でもほとんどコロナ感染の恐怖は感じません。“ニューノーマル”に向かう世界を尻目に、ほぼ元の状態、つまり“オールドノーマル”に回帰する中国。この回帰が中国消費にどう影響するのか?注視したいと思います。

 今週のコラムは、若者客をターゲットにデジタル化がマストの中国高級ブランド業界についてです。では、中国消費洞察メルマガ第461号をお送りいたします。

────────────────────────────────
■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
────────────────────────────────
上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

================================

【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第461回)
   ◆30歳以下が半数超えの中国高級ブランド市場!!
    ~中国の高級ブランド各社もデジタル化がマストに!!~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2021年1&2月合併号(vol.81)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第461回)
■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【第461回】 30歳以下が半数超えの中国高級ブランド市場!!
 ~中国の高級ブランド各社もデジタル化がマストに!!~

 Z世代や新中間層など、中国の若者が存在感を増しつつある中国消費シーン。これが中国の高級ブランド品市場にも広まっているようです。

 ボストンコンサルティングによると、2020年の高級ブランド品消費者数で、30歳以下が全体の半数超えで、消費への貢献度は42%から47%に上昇したもよう。なかでも二線級都市では、この年齢層が58%を占め、若年化傾向が最も顕著となりました。

 若者がターゲットとなると、避けて通れないのがデジタル化です。ブルガリ、カルティエ、プラダなど150超の国際的な高級ブランドが、天猫(Tモール)で旗艦店を運営。天猫のほかにも、微信(ウィーチャット)のミニアプリ(小程序)商城(EC)や、微信のエコシステムを活用したソーシャルコマースも、新たな販売チャネルとして定着しつつあります。

 昨年のコロナ禍では、数ヶ月間の休業を余儀なくされた高級ブランド各社。この期間中に、消費者の購入チャネルにも構造的変化が起き、オンラインチャネルのシェアが、前年の12%から33%にまで上昇したようです。

 また若者のブランド認知を高めるために、中国版TikTokである抖音(ドウイン)や小紅書(RED)など、若者に人気のSNS(ソーシャル)アプリも欠かせません。クリスチャン・ディオール、バレンシアガ、グッチなども抖音に公式アカウントを開設しています。

 このように、今や高級ブランド各社にとって、オンラインチャネルやソーシャルメディアの開拓は、消費者により良い消費体験を提供するだけでなく、ブランド認知度を高めるための重要なツールと化しています。特に今後も成長が続く「下沈市場」(三線級以下の地方都市や農村地区)の消費者を取り込み、地方の小都市進出の基礎を固めるためにも、疎かにできない戦略ともいえるでしょう。

 高級ブランド品の購入を決める際に、微信、微博(ウェイボ)、小紅書(RED)、天猫、ブランド各社の公式アプリ、オフラインのリアル店舗やイベントなど、少なくとも6つ以上のインターフェースで、ブランドや商品の情報を収集し、かつ3つ以上で情報をシェアしているといったレポートもあります。

 高級ブランドでさえ、ECやSNSを駆使したデジタル戦略がマストとなっている中国。若者が好む“つながり”で消費心をくすぐりながら、いかにブランド価値を高めて高級路線を維持するかといった取り組みは、日本企業にとっても大いに参考になるのではと思います。

バックナンバー一覧はこちら >> http://www.cast-marketing.com/okamekosuke/

■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■新着コンテンツ一覧
■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

※下記コンテンツの全文を閲覧するには「中国マーケティング会員」のログインIDとパスワードが必要です。「フル/法令/Q&A会員」のログインIDとパスワードではログインできません。(お試しID発行 >> http://www.cast-marketing.com/trial/)

◆“網紅”活用「S2b2c」モデル研究レポート(1)
 ~スマホSNS時代の新しい「S2b2c」モデルとは?

 ビジネスモデルの新しい概念である「S2b2c」が、初めて公の場に登場したのは2017年。提唱したのは、アリババ集団の執行副総裁兼参謀長で、同集団の学術委員会主席、湖畔大学教育長なども兼任する曾鳴(Zeng Ming)だった。 S2b2cの「S」はサプライヤー(Supplier)のこと。「b」はビジネス(business)を意味するが、小文字の「b」にしているのは、中小企業から個人経営者、KOL(キーオピニオンリーダー)やインフルエンサー、さらには友人や知人など交友関係の広い「個人」を意図しているから......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=3635

◆中国ヘルステック業界調査レポート(12)
 ~需給ニーズが合致するオンライン医療 5G通信網の普及でどう進化するか?

 新型コロナウイルス危機において、オンライン医療はその強みが大きく注目される結果となった。オンラインで問診し、薬を購入することで、ヒトとの対面や密集を避けることができ、また医療機関の診察患者数を有効に減らすことができるからだ。各プラットフォームのトラフィックは新型コロナの影響で、“棚からぼた餅”的に短期間で急増......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=3634

◆中国ヘルステック業界調査レポート(11)
 ~消費医療 「美」と「健康」が鍵

 阿里健康(アリヘルス)の消費医療事業部は2018年に設立された。当初の主力業務は医療美容サービスだったが、健康診断、口腔美容など「美」と「健康」にまつわる「消費昇級(アップグレード)」トレンドに関連する業務を拡げつつある。2019年度の年次報告によると、消費医療業務の営業収入は1.28億元で、前年比275.5%増と高い成長を保っている......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=3633

◆中国ヘルステック業界調査レポート(10)
 ~オンライン医療 平安を上回る専門家チーム

 阿里健康のオンライン医療は、健康カウンセリングとオンライン医療機関プラットフォームで構成されている。まずグループ傘下の阿里健康網絡医院有限公司を通して、現役の医師や薬剤師、栄養士などの専門家を組織。淘宝(タオバオ)、天猫(Tモール)、支付宝(アリペイ)などのユーザーに、健康カウンセリングや指導を行っている。

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=3632

■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■新着統計データ一覧
■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

※下記の統計データを閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要ですが、現在は「無料」で公開しています。

◆オンライン教育のユーザー規模及び利用者の割合(2020年6月時点)

 CNNIC(中国互聯網絡信息中心)が公表した第46回インターネット発展報告によると、2020年6月時点における、中国のオンライン教育ユーザー数は3.81億人......

(詳細はこちら)
http://www.cast-marketing.com/_file/MarketingReport/PDF_File_3558.pdf

統計データ一覧はこちら >> 
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=NewAll&Class2=29

■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■お知らせ
■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

◆会報誌「中国消費洞察」2021年1&2月合併号(vol. 81)発行

 会報誌2021年1&2月合併号(vol. 81)では、巻頭特集に中国ネットスーパーを取り上げました。2016年にアリババの創業者・ジャック・マー(馬雲)氏が初めて提唱した「新小売」(ニューリテール)。ネットとリアルを融合した新しい小売・流通モデルを目指すというもの。

 その後、新小売と謳った新業態の店舗が数多く出現しましたが、中でも一番度肝を抜いたのがネットスーパーの「盒馬」(フーマ−)でしょう。店舗と倉庫を併用し、半径3キロメートル内であれば、注文後30分以内に無料で自宅までお届けするというデリバリーが話題となり、一気に消費者の間で広まりました。

 その後、店舗ではなく、小型の倉庫(配送センター)のみという新しい業態も登場。中国で「前置倉庫」と呼ばれるモデルで、「叮咚買菜」(ディンドン)が上海で勢力を拡大しました。新興のネットスーパーだけでなく、カルフールやウォルマート、さらには日系コンビニすら、京東到家や美団、餓了麼など宅配代行プラットフォームを活用して、デリバリー業務をスタート。もはや、中国での小売・流通業は「デリバリーなしでは成り立たない」と言っても過言ではないでしょう。

 しかし競争の激化とともに、ラストワンマイルのコストがかさみ、なかなか黒字化できず、2019年には倒産する企業も続出。一旦、ネットスーパー業も下火になるかと思いきや、2020年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が、業界が再び大きく発展する契機となりました。

 外出を控え、家で過ごす時間の増えた消費者の多くが、ネットスーパーで日々の必需品を購入。「ネット販売+無接触(非接触)配送」サービスにより、業界は再び活況を呈し、高齢者など多くの新たな消費者を取り込む結果となりました。中国調査会社のiiMedia Research(艾媒諮詢)は、2020年の宅配による生鮮食品の取引額が4,000億元超で、23年には8,000億元を超えると予想。しかしこれでも、生鮮食品の消費全体のわずか5%でしかありません。

 新型コロナの流行が沈静化した中国ですが、ネットでの生鮮食品の購入は、多くの人々の日常的習慣として定着しているようです。中国のデータ分析会社のFastdataによると、ネットスーパーのユーザー数は急増中で、2020年6月時点で、月次アクティブユーザー数は前年同期比75.4%増の7,100万人超に。リピート率も大きく伸びているようです。

 このように新型コロナで息を吹き返した中国のネットスーパー業。利用者の拡大とともに、盒馬(フーマー)の店舗・倉庫一体型や、叮咚(ディンドン)の前置倉庫型のほかに、日本の「生協」のような社区・社群コミュニティ共同購入型、冷蔵ロッカーでのセルフ受け取り型など、様々な新業態も生まれています。

 そこで今号では、このように目まぐるしく変化する中国のネットスーパー業の最新事情ということで、これまでの発展過程を網羅しながら、注目すべき新業態のビジネスモデルを解説。また盒馬、毎日優鮮、叮咚買菜、食行生鮮など主なネットスーパー各社の動向から、社区・社群コミュニティ共同購入の先駆者ともいえる興盛優選、さらにはネットスーパーのユーザー像についても深堀りしています。

 次にトレンドウォッチとして取り組んだのが、2021年の中国消費トレンドを占うです。新型コロナウイルスの流行は、世界の消費に大きな打撃を与えましたが、一方で、中国は厳格な隔離対策が功を奏してか、経済と消費はすでにほぼ元の状態にまで回復しています。

 2020年に、中国経済は世界主要国の中で唯一のプラス成長を実現。実質GDP(国内総生産)成長率は前年比2.3%増でした。消費は、通年で前年比3.9%減とマイナス成長でしたが、百貨店やスーパー、電子商取引(EC)の売上高を合計した社会消費品小売総額(小売売上高)は、第4四半期には前年比4.6%増にまで上昇しました。

 新型コロナの流行は消費にとって大きなマイナス要素となりましたが、同時に消費を“進化”させたともいえるでしょう。中国で「宅経済」と称されるオタク(巣ごもり)エコノミーの成長により、ネットでの消費が急増。医療、教育、エンタメなどの分野も大きく発展。隔離生活により、自宅で料理やトレーニングをする人が増え、「家」が新たな消費の場(シーン)として注目を集めました。

 中国政府の国務院発展研究中心・市場経済研究所の統計によると、スポーツ・トレーニング関連支出、定期健診関連支出、保険関連支出を増やすと答えた人がそれぞれ75%、60%、59%に上っているとのこと。また新型コロナの世界規模での蔓延により、国外への渡航が制限されたことで、中国の免税品や越境EC市場が活況となり、消費の国内回帰傾向がより顕著となりました。

 中国で「国潮」と呼ばれる愛国消費トレンドの広がりを背景に、国産の製品やブランドの消費も成長が加速。またスマートフォン(スマホ)を使ったライブ配信で商品を販売するライブコマースも、コロナの流行でさらに人気が高まりました。

 アフターコロナの時代に向けて、依然として多くの不確実性が存在する中、中国はコロナ対策が比較的成果を上げていることもあり、消費に対する態度も他国に比べて前向きとなっているようです。米コンサルティング大手・マッキンゼーによると、中国消費者の経済回復への「純楽観度」指数は54%に達したもよう。ちなみにアメリカの22%を除き、ヨーロッパやオーストラリア、日本はいずれもマイナスで悲観的となっており、今後も当面は中国が世界消費の牽引役を担っていくと予想しています。

 2021年は中国政府にとって「十四五」(第14次5カ年計画)の最初の年です。中国政府が掲げた「双循環」政策。「強大な国内市場を形成し、新たな発展のシステムを構築する」ことが、同計画のメインとなる目標で、なかでも「内需拡大により国内の消費市場を刺激する」ことが、重要な政策方針となっています。

 中国政府の政策の後押しとアフターコロナーのニューノーマル(新しい生活様式)といった外的要因の下、2021年の中国消費はどのような発展傾向を示すのでしょうか?今号では、20年にコロナを中心に起こった消費現場での変化を踏まえながら、①安心感消費、②意義追求消費、③つながり消費、④人格化消費、⑤個性化消費の5つのキーワードを通して、2021年の中国消費動向を洞察しています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

================
会報誌『中国消費洞察』 
2021年1&2月合併号(vol. 81)  もくじ
================

【巻頭特集】中国生鮮EC(ネットスーパー)業界調査レポート
コロナがネットスーパー市場の成長を加速!!
もはやデリバリーが“当たり前”!!中国ネットスーパー徹底研究

【トレンドウォッチ】2021年中国消費トレンド分析レポート
アフターコロナと双循環で中国消費はどう変わる?
2021年の中国消費トレンドを徹底調査・分析

【マーケティングレポート】オンライン医療①
コロナ禍で急成長 医療のリモート化

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/newsletter/

────────────────────────────────
【中国マーケティング会員コース クイックリンク】
────────────────────────────────
■ サービス詳細 >> http://www.cast-marketing.com/service/
■ お試しID発行 >> http://www.cast-marketing.com/trial/
■ お問い合わせ >> http://www.cast-marketing.com/inquiry/
■ メルマガバックナンバー >> http://www.cast-marketing.com/e-zine/
■ 会報誌バックナンバー >> http://www.cast-marketing.com/newsletter/

pageTop