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【中国消費洞察メルマガ 第462号】~ユーザー数トップ陥落!!アリババの天下は盤石か??~

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2021年3月24日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第462号】
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 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 普段はフードデリバリーで済ませるランチですが、出前で困るのが麺、特に熱いスープ麺です。中国では麺とスープが別包装で届くのですが、どうしても麺がのびてしまいます。麺のコシを求めるには、やはりできたてを食べるしかありません。

 そこで何日かぶりのポカポカ陽気にも誘われ、麺を求めて出かけました。向かった先は蘭州拉麺の人気チェーン店「馬記永」。日本でも一昨年くらいに話題となっていた蘭州拉麺。100年以上の歴史と伝統があるとされる、いわばラーメンの元祖ともいえるでしょう。

 店先からも見えるオープンキッチンでは、職人が麺生地から両手で引っ張って延ばしており、ついつい足を止めて眺めてしまいます。麺のメニューは「牛肉麺」の一品のみ。牛骨から煮出しした透明なスープで、パクチーとネギがたっぷりと入っています。麺も極細から平らなものまで8種類から選べます。

 辛さも選べるのですが、オススメは「不辣」でオリジナルのスープをまずは選択。八角の味がガツンと利いた牛骨スープは絶品です。テーブルにある辣油を徐々に加えながら、自分の好みに合わせていけば、色んな味わいが楽しめます。麺もコシがあり、久々に美味しい“ラーメン”を堪能しました。

 今週のコラムは、拼多多(ピンドウドウ)の台頭で勢力図が変わりそうな中国EC市場についてです。では、中国消費洞察メルマガ第462号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第462回)
   ◆SNSアプリが続々とEC機能追加でどうなる中国EC??
    ~ユーザー数トップ陥落!!アリババの天下は盤石か??~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2021年1&2月合併号(vol.81)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第462回)
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【第462回】 SNSアプリが続々とEC機能追加でどうなる中国EC??
 ~ユーザー数トップ陥落!!アリババの天下は盤石か??~

 最近何かと波風が立っているアリババ。昨年の独身の日の双11(ダブルイレブン)セールでは、前人未到の取引額4,982億元(約8兆円)で世界の度肝を抜かした同社。中国EC(電子商取引)市場で圧倒的な存在感を維持していますが、果たして本当に盤石なのか…。

 その対抗馬として最有力なのが、共同購入の拼多多(ピンドウドウ)でしょう。2015年設立からわずか3年で米ナスダックにも上場。超格安品と中国で「下沈市場」と呼ばれる地方都市と農村部で一気にユーザー層を拡大。ユーザー数では、ついにアリババを抜いてトップに躍り出ています。

 上海の日系企業のクライアントからも、プロモーション費などがかさみ、正直ほとんど利益は出ていないとの話もよく耳にします。それでも、売上を作るためには欠かせないと、痛し痒しの状況でしょう。一方で、最近はライブコマースやソーシャルコマース、さらにはD2C的な「私域」など新しい売り方も広がりつつあります。

 これまでこうしたSNS(ソーシャル)系のアプリからの販売(コンバージョン)は、天猫などのECプラットフォームにリンクされていました。ところが、中国版TikTokの抖音(ドウイン)は、自社で販売まで完結するECシステム「抖音小店」をリリース。昨年の双11セール期間中の取引額は187億元突破で、11月11日当日の売上も20億元に達したとのこと。

 同じくショート動画投稿アプリの快手(クアイショウ)も、双11セールでは自社で運営するEC「快手小店」を中心に展開。淘宝(タオバオ)など外部のECへのリンクは排除しませんでしたが、2020年6月末時点の取引総額は1,096億元に達しているようです。

 さらに、テンセント(騰訊)が公表したデータによると、20年のミニアプリ(小程序)のデイリーアクティブユーザー数は4億人を突破。運営されているミニアプリの数も200の業界セグメントで100万個以上に。方正証券の試算によれば、今後2~3年で、ミニアプリ経由の小売のGMV(流通総額)が7,500億~1兆元に、また飲食関連は2兆元に達する可能性もあると予測しています。

 天猫や京東など大手ECプラットフォームが主導している中国EC市場。これまでは顧客接点となる微信、抖音、快手などのSNSアプリからリンクされ、販売転換(コンバージョン)されていましたが、ここが遮断されたらどうなるのか?ライブコマースやソーシャルコマースが勢力を拡大する中、果たしてアリババの天下は続くのか…。

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◆“網紅”活用「S2b2c」モデル研究レポート(5)
 ~S2b2cモデル・ケーススタディ② 酒類販売専門チェーン「1919」

 ソーシャルECのみならず、特定のカテゴリやテーマの商品を専門的に扱う垂直型ECでもS2b2cモデルが普及しつつある。中国の酒類専門ECプラットフォーム大手の「1919酒類直販」がその代表例だ。中国の酒類市場は1兆元規模の巨大マーケットだ。同業界内には数万社の各種酒造メーカーと300万社の流通業者が存在している。酒造メーカーは知名度の高い一部のブランドを除き、その大多数が生産過剰や商品の同質化、脆弱な販売網などの問題に苦しんでいる......

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◆“網紅”活用「S2b2c」モデル研究レポート(4)
 ~S2b2cモデル・ケーススタディ① 会員制ソーシャルEC「雲集」

 2019年5月に米ナスダックに上場した会員制ソーシャルECプラットフォーム「雲集」(Yunji)は、S2b2cモデルの典型例の一つだ。雲集の設立は2015年。「店主」と称する会員になると、ワンタッチ感覚でプラットフォーム上にECショップをオープンできる......

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◆“網紅”活用「S2b2c」モデル研究レポート(3)
 ~Bがcの個性化ニーズに対応

 昨今の消費トレンドでは、こうしたどこで買っても同じといった画一的な商品やサービスに満足できない消費者が増加。特に若い世代を中心に、個性や“私だけの”カスタマイズが重視される時代に大きく転換した。こうしたトレンドの変化を背景に、S2b2cモデルで販売を担うbは、情報発信やサービス面で創意工夫しながら、他との差別化が迫られた......

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◆“網紅”活用「S2b2c」モデル研究レポート(2)
 ~S2b2cの鍵となる「エンパワーメント(権限委譲)」とは?

 「S2b2c」モデルが従来のB2BやB2Cモデルと異なる最大の特徴は、個人をメインとするb(business)に「エンパワーメント(権限委譲)」する点だ。S(Supplier)からbに委譲される権限として、主にSaaSツール、商品の一括調達、共同で品質保証、各種サービスの集結とビッグデータ収集・分析の5つがあげられる......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
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■新着統計データ一覧
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※下記の統計データを閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要ですが、現在は「無料」で公開しています。

◆オンライン教育のユーザー規模及び利用者の割合(2020年6月時点)

 CNNIC(中国互聯網絡信息中心)が公表した第46回インターネット発展報告によると、2020年6月時点における、中国のオンライン教育ユーザー数は3.81億人......

(詳細はこちら)
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統計データ一覧はこちら >> 
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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2021年1&2月合併号(vol. 81)発行

 会報誌2021年1&2月合併号(vol. 81)では、巻頭特集に中国ネットスーパーを取り上げました。2016年にアリババの創業者・ジャック・マー(馬雲)氏が初めて提唱した「新小売」(ニューリテール)。ネットとリアルを融合した新しい小売・流通モデルを目指すというもの。

 その後、新小売と謳った新業態の店舗が数多く出現しましたが、中でも一番度肝を抜いたのがネットスーパーの「盒馬」(フーマ−)でしょう。店舗と倉庫を併用し、半径3キロメートル内であれば、注文後30分以内に無料で自宅までお届けするというデリバリーが話題となり、一気に消費者の間で広まりました。

 その後、店舗ではなく、小型の倉庫(配送センター)のみという新しい業態も登場。中国で「前置倉庫」と呼ばれるモデルで、「叮咚買菜」(ディンドン)が上海で勢力を拡大しました。新興のネットスーパーだけでなく、カルフールやウォルマート、さらには日系コンビニすら、京東到家や美団、餓了麼など宅配代行プラットフォームを活用して、デリバリー業務をスタート。もはや、中国での小売・流通業は「デリバリーなしでは成り立たない」と言っても過言ではないでしょう。

 しかし競争の激化とともに、ラストワンマイルのコストがかさみ、なかなか黒字化できず、2019年には倒産する企業も続出。一旦、ネットスーパー業も下火になるかと思いきや、2020年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が、業界が再び大きく発展する契機となりました。

 外出を控え、家で過ごす時間の増えた消費者の多くが、ネットスーパーで日々の必需品を購入。「ネット販売+無接触(非接触)配送」サービスにより、業界は再び活況を呈し、高齢者など多くの新たな消費者を取り込む結果となりました。中国調査会社のiiMedia Research(艾媒諮詢)は、2020年の宅配による生鮮食品の取引額が4,000億元超で、23年には8,000億元を超えると予想。しかしこれでも、生鮮食品の消費全体のわずか5%でしかありません。

 新型コロナの流行が沈静化した中国ですが、ネットでの生鮮食品の購入は、多くの人々の日常的習慣として定着しているようです。中国のデータ分析会社のFastdataによると、ネットスーパーのユーザー数は急増中で、2020年6月時点で、月次アクティブユーザー数は前年同期比75.4%増の7,100万人超に。リピート率も大きく伸びているようです。

 このように新型コロナで息を吹き返した中国のネットスーパー業。利用者の拡大とともに、盒馬(フーマー)の店舗・倉庫一体型や、叮咚(ディンドン)の前置倉庫型のほかに、日本の「生協」のような社区・社群コミュニティ共同購入型、冷蔵ロッカーでのセルフ受け取り型など、様々な新業態も生まれています。

 そこで今号では、このように目まぐるしく変化する中国のネットスーパー業の最新事情ということで、これまでの発展過程を網羅しながら、注目すべき新業態のビジネスモデルを解説。また盒馬、毎日優鮮、叮咚買菜、食行生鮮など主なネットスーパー各社の動向から、社区・社群コミュニティ共同購入の先駆者ともいえる興盛優選、さらにはネットスーパーのユーザー像についても深堀りしています。

 次にトレンドウォッチとして取り組んだのが、2021年の中国消費トレンドを占うです。新型コロナウイルスの流行は、世界の消費に大きな打撃を与えましたが、一方で、中国は厳格な隔離対策が功を奏してか、経済と消費はすでにほぼ元の状態にまで回復しています。

 2020年に、中国経済は世界主要国の中で唯一のプラス成長を実現。実質GDP(国内総生産)成長率は前年比2.3%増でした。消費は、通年で前年比3.9%減とマイナス成長でしたが、百貨店やスーパー、電子商取引(EC)の売上高を合計した社会消費品小売総額(小売売上高)は、第4四半期には前年比4.6%増にまで上昇しました。

 新型コロナの流行は消費にとって大きなマイナス要素となりましたが、同時に消費を“進化”させたともいえるでしょう。中国で「宅経済」と称されるオタク(巣ごもり)エコノミーの成長により、ネットでの消費が急増。医療、教育、エンタメなどの分野も大きく発展。隔離生活により、自宅で料理やトレーニングをする人が増え、「家」が新たな消費の場(シーン)として注目を集めました。

 中国政府の国務院発展研究中心・市場経済研究所の統計によると、スポーツ・トレーニング関連支出、定期健診関連支出、保険関連支出を増やすと答えた人がそれぞれ75%、60%、59%に上っているとのこと。また新型コロナの世界規模での蔓延により、国外への渡航が制限されたことで、中国の免税品や越境EC市場が活況となり、消費の国内回帰傾向がより顕著となりました。

 中国で「国潮」と呼ばれる愛国消費トレンドの広がりを背景に、国産の製品やブランドの消費も成長が加速。またスマートフォン(スマホ)を使ったライブ配信で商品を販売するライブコマースも、コロナの流行でさらに人気が高まりました。

 アフターコロナの時代に向けて、依然として多くの不確実性が存在する中、中国はコロナ対策が比較的成果を上げていることもあり、消費に対する態度も他国に比べて前向きとなっているようです。米コンサルティング大手・マッキンゼーによると、中国消費者の経済回復への「純楽観度」指数は54%に達したもよう。ちなみにアメリカの22%を除き、ヨーロッパやオーストラリア、日本はいずれもマイナスで悲観的となっており、今後も当面は中国が世界消費の牽引役を担っていくと予想しています。

 2021年は中国政府にとって「十四五」(第14次5カ年計画)の最初の年です。中国政府が掲げた「双循環」政策。「強大な国内市場を形成し、新たな発展のシステムを構築する」ことが、同計画のメインとなる目標で、なかでも「内需拡大により国内の消費市場を刺激する」ことが、重要な政策方針となっています。

 中国政府の政策の後押しとアフターコロナーのニューノーマル(新しい生活様式)といった外的要因の下、2021年の中国消費はどのような発展傾向を示すのでしょうか?今号では、20年にコロナを中心に起こった消費現場での変化を踏まえながら、①安心感消費、②意義追求消費、③つながり消費、④人格化消費、⑤個性化消費の5つのキーワードを通して、2021年の中国消費動向を洞察しています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2021年1&2月合併号(vol. 81)  もくじ
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【巻頭特集】中国生鮮EC(ネットスーパー)業界調査レポート
コロナがネットスーパー市場の成長を加速!!
もはやデリバリーが“当たり前”!!中国ネットスーパー徹底研究

【トレンドウォッチ】2021年中国消費トレンド分析レポート
アフターコロナと双循環で中国消費はどう変わる?
2021年の中国消費トレンドを徹底調査・分析

【マーケティングレポート】オンライン医療①
コロナ禍で急成長 医療のリモート化

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