中国消費洞察オンライン〜中国ビジネスをマーケティング視点から再構築!

【中国消費洞察メルマガ 第476号】~中国版D2Cの「私域」で注目すべき新たな顧客接点とは??~

中国ビジネスをマーケティング視点から再構築しよう!
「キャスト中国ビジネス」中国マーケティング&データ会員コース
http://www.cast-marketing.com/

================================
2021年6月30日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第476号】
================================

 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 今週月曜日に、ワクチンの2回目を接種しました。前回同様に、毎週月・土曜日の午後に外国人向けの接種会場となっている長寧区の同仁医院に出向きました。2回目は副反応が出ることもあると聞いていましたが、全くで、むしろ前回よりも何も感じず…でした。

 前回は土曜日だったからか、ほぼガラガラだったのですが、今回は50人くらいが列をなしていました。やはり広東省で広まったデルタ株の感染拡大も影響しているのでしょうか。もしくは誰かに急かされて(?)接種に来たのかもしれません。

 知人のマンション宅に、いきなり中年女性が訪れ、「ワクチンはもう受けたか?」と聞かれたようです。ちょうど数日前に1回目を受けたところで、その旨を伝えると「2回目の接種が終わったら連絡ください」と。そして「米がいいか、油がいいか?」と聞かれ、何のことかとキョトンとしていると、「マンション区(小区)で接種完了者に配っているから」と。「じゃ、油で」と答えたら、「重いから取りに来てね!」というオチもあったとか…。

 長寧区の人口あたりの接種率は2回目含めて7割を超えたようで、こうした“ニンジン”措置も関係しているのかもしれません。上海ディズニーランドの入場券を配布するといった報道もありますし、私のマンション区でも、そんな“美味しい”オファーは出てくるのでしょうか??

 今週のコラムは、会報誌6月号の巻頭特集で取り上げた中国版D2C「私域」についてです。では、中国消費洞察メルマガ第476号をお送りいたします。

────────────────────────────────
■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
────────────────────────────────
上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

================================

【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第476回)
   ◆微信を使った検索ユーザー数が百度を猛追!!
    ~中国版D2Cの「私域」で注目すべき新たな顧客接点とは??~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2021年6月号(vol.85)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第476回)
■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【第476回】 微信を使った検索ユーザー数が百度を猛追!!
 ~中国版D2Cの「私域」で注目すべき新たな顧客接点とは??~

 会報誌6月号では、中国版D2C(Direct to Consumer)とも称される「私域」を取り上げました。私域とは、直訳でプライベート・ネットワーク網ともいえるでしょうか。淘宝(タオバオ)や天猫(Tモール)、京東(JDドットコム)など既存のECプラットフォームには頼らず、自らの顧客ネットワーク網にて、情報発信から販促キャンペーン、そして販売へと転換(コンバージョン)させる仕組みのことです。

 当会報誌でも昨年の7&8月合併号で、詳しく解説しました。アリババや京東のほかに検索の百度(バイドゥ)など、“パブリック”としての「公域」の対比として使われる私域。私域と呼べる顧客ネットワーク網としては、ミニブログの微博(ウェイボー)やショート動画の抖音(ドウイン・TikTok)などの公式アカウントなどもありますが、やはりメインはチャット・SNSアプリの微信(ウィーチャット)です。

 モーメンツ(朋友圏)や公式アカウント(公衆号)での情報発信から、ミニアプリ(小程序)によるECショップ運営、さらには微信の法人版である企業微信との連携など、ケーススタディも交えながら私域の仕組みと構築・活用方法についてレポートしました。

 その後、早速この私域を実践に移し、成果をあげた会員企業もあります。私域の一番のメリットはやはりマーケティング費用の節約でしょう。天猫や京東など、たしかに売上の数字は作れますが、それと同時に広告やキャンペーン等の協力負担がかなり重くのしかかり、フタを開けたら収支トントンだったといった話をよく耳にします。

 しかし事業を回すためには、やはり天猫での売上に頼らざるをえないという、いわば“アリ地獄”に陥ってしまっているのが現実。この現状を打破する突破口として、私域が注目されているわけです。とはいえ、私域がECのメインになっているかというと、それはまだ先のようで、私域の活用が進んでいるコスメ業界でも、私域が売上全体の20%を超えているブランドはわずか25%程度のようです。

 一方で、日々進化する微信。昨年のレポートから新たに注目すべきなのが、動画アカウント(視頻号)でしょう。抖音や快手(クアイショウ)などのショート動画人気を背景に、いよいよ微信もこの分野を本格化しています。

 あともう一つは「捜一捜」という検索機能。日本でも若者を中心にグーグルではなくインスタグラムで検索をする人が増えているようですが、中国でも同じ現象が起きつつあるようです。すでに利用者の数では、百度を猛追しており、今後はこの微信の検索からの顧客接点も考えていかなくてはなりません。

 すぐには成果が現れない私域。しかし長期的には今からコツコツと取り組まなくてはならないのも事実です。一見わかりにくい私域ですが、日本企業にもぜひ理解して取り組んでほしいという思いで、調査・レポートしました。

バックナンバー一覧はこちら >> http://www.cast-marketing.com/okamekosuke/

■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■新着コンテンツ一覧
■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

※下記コンテンツの全文を閲覧するには「中国マーケティング会員」のログインIDとパスワードが必要です。「フル/法令/Q&A会員」のログインIDとパスワードではログインできません。(お試しID発行 >> http://www.cast-marketing.com/trial/)

◆中国「新中間層」調査分析レポート(5)
 ~“薄い”人間関係で構成 8割が空き時間にTikTok

 新中間層にとって、社会的人間関係が最も濃いのは、同窓生や同僚たちだ。なかでも最も関係が深いのは中学・高校の同級生、次が仕事の同僚や大学の同級生という。これら少数の良く知る仲間たちを除くと、新中間層の人間関係の中心となっているのは多数の「半熟人」との薄い人間関係だ。微信(ウィーチャット)に登録された友達の数がこれを物語っている......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=3940

◆中国「新中間層」調査分析レポート(4)
 ~科学的子育てを重視  第二子への迷い

 仕事で1日中子供に付き添うことができなくても、「85後」、「90後」世代の新中間層は、ツールや知識プラットフォームを上手く活用している。「知乎」などの総合知識プラットフォームを利用している家庭もあるが 、妊娠の準備段階から育児専門サービスのアプリを使用しているケースも少なくない......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=3939

◆中国「新中間層」調査分析レポート(3)
 ~新中間層の家庭・社会関係は?核家族化進む 仲良しファミリー

 一人っ子政策や、教育年数の増加、ライフスタイルの追求やアップグレード、生活コストの上昇などの理由から、新中間層の核家族化が進んでいる。新中間層の多くにとって、比較的関係の近い親戚と言えば、兄弟姉妹、叔父叔母といとこまでに限られる。大家族の概念は薄れつつあり、関係の遠い親戚とは行き来もほとんどないことが多い......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=3938

◆中国「新中間層」調査分析レポート(2)
 ~新中間層のライフスタイルは? 趣味を生かした仕事と起業

 生活を愛し、クリエイティビティを重視、シェアを好む…これらは新中間層の人々の大きな特徴といえる。動画を撮影してSNS(交流サイト)にシェアしたり、ライブ配信を行う人も多く、中国版TikTokの抖音(ドウイン)は、彼らに特に人気の高いソーシャルネットワークアプリだ......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=3937

■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■新着統計データ一覧
■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

※下記の統計データを閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要ですが、現在は「無料」で公開しています。

◆オンライン教育のユーザー規模及び利用者の割合(2020年6月時点)

 CNNIC(中国互聯網絡信息中心)が公表した第46回インターネット発展報告によると、2020年6月時点における、中国のオンライン教育ユーザー数は3.81億人......

(詳細はこちら)
http://www.cast-marketing.com/_file/MarketingReport/PDF_File_3558.pdf

統計データ一覧はこちら >> 
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=NewAll&Class2=29

■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■お知らせ
■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

◆会報誌「中国消費洞察」2021年6月号(vol. 85)発行

 会報誌2021年6月号(vol. 85)では、巻頭特集で「私域」を取り上げました。当会報誌でも昨年7&8月合併号で詳しくレポートしましたが、その第2弾ということで、その後の状況について最新のアップデート情報をキャッチアップしました。

 2020年の中国マーケティングトレンドのうち、特に注目を集めたのが、チャット・SNSアプリの微信(ウィーチャット)の「ミニアプリ(小程序)」と「ライブコマース」でしょう。前者はデイリーアクティブユーザー数が4億人を突破。商品取引のGMV(流通取引総額)は前年比で115%増と成長しました。後者は改めてここで説明する必要がないほど、メディア等でも盛況ぶりが報道され、ご存知の方々も多いでしょう。

 この2大トレンドとともに、中国でビジネスを展開する企業の間で、ますます注目度が高まっているのが、中国版D2C(Direct to Consumer)ともいえる「私域」(プライベート・ネットワーク網)です。私域の強みは、いつでもユーザー(フォロワー)を活性化できる点のほか、より能動的かつ精細なマーケティングが可能な点でしょう。

 今や中国でビジネスを展開する企業にとっては、絶対に軽視できない重要なマーケティング領域となった私域。テンセント(騰訊)の統計によると、中国では、微信のエコシステム(ビジネス生態系)や自社運営の公式アプリなど、私域への入口の浸透率が96%に到達。2020年には、消費者の79%が私域で何らかの消費を行ったと伝えています。

 また米ボストンコンサルティンググループとテンセント系調査会社の騰訊営銷洞察(テンセントマーケティングインサイト)が発表した「2021中国私域マーケティング白書」によると、消費者の96%が私域で何らかの商品情報を取得しているようです。私域には商品に関する情報が充実しており、消費者は効率的にほしい情報が取得できます。なかでも微信(ウィーチャット)が最もよく利用されている私域チャネルで、そのシェアは60%を超えています。

 新型コロナウイルスの流行は、オンラインとオフラインの融合を加速させ、私域の価値をさらに増大させた転換点となりました。実際に私域マーケティングを通して、大きな営業成績を実現した企業も少なくありません。

 そこで今号では、現時点における中国の私域の発展状況に再度スポットライトを当て、微信を使った私域トラフィックの活用や、いかに消費者にアクセスするかについて詳しく解説しています。消費者が私域を好んで選ぶ理由から、私域の構造、微信のエコシステムを構成する企業微信やモーメンツ、公式アカウント、ミニアプリ、動画アカウント、捜一捜(検索)などの機能を解説。

 また私域アクティブユーザー層のニーズ、私域ユーザーの典型的な特徴を私域での消費行動分析から5タイプに分類した分析、品目別に適した私域運営モデル4種、そして最後に、私域マーケティング運営の実際の成功事例を4社紹介しています。

 次にトレンドウォッチとして、「他経済」を取り上げました。中国で「他経済」と称されるメンズエコノミー。中国語で彼という意味の「他」。中国では同じ発音の「tā」ながら、彼女(女性)はおんなへんで「她」となります。あえて男性の「他」を強調した他経済(市場)が急成長する中、消費市場における新たな“ブルーオーシャン”として、ますます多くの企業が注目しはじめています。

 消費についての議論や分析は、女性がメインになるのが一般的でしょう。アリババ創業者の馬雲(ジャック・マー)氏も、2015年にアリババ集団が主催した女性起業家大会で「女性が消費の主力だ。女性を取り込めば、消費を取り込んだも同然だ」と発言するなど、消費のターゲットは常に女性が中心でした。

 しかし最近は、この定説に大きな変化が起きています。中国でも男性の消費意識が覚醒し、メンズ向けの消費が大きく増加。消費市場において無視することのできない存在となりつつあるのです。

 2020年に、9兆7,590億元を突破した中国の実物商品ネット小売総額。その大きな割合を占める男性消費が注目されています。

 本部をニューヨークに置く広告業界団体IAB(Interactive Advertising Bureau)中国支部の統計によると、中国の男性ネット消費者の割合はすでに女性を超え、PCネット消費者の男女比は57%と43%で、モバイルデバイスでも53%と47%だったようです。

 またボストンコンサルティングの統計によると、中国の男性消費者の消費は、品目及び金額の両方で増加傾向にあるとのこと。オンラインでも、男性の年平均消費額は2017年に女性を上回り、10,025元に達しています(女性は9,920元)。

 中国調査会社QuestMobile(クエストモバイル)が公表したレポート「2021男性消費洞察報告」によると、2021年4月時点で、中国のモバイルデバイス男性アクティブユーザー数は6.13億人。月間ネット消費額が1,000元を超える男性消費者の割合は55%で、1.22億人に達したともレポートしています。

 このように、つい数年前までは “ニッチ”として過小評価されていたメンズ向け市場ですが、今やメイン市場として各社も着目しはじめた「他経済」。今号では中国男性の消費力から、見た目(顔面偏差値)に目覚めた彼らのニーズや動向、「他経済」が発展した要因や特徴など、多くの統計データを交えながら解説しています。

 また新たな消費層として急浮上する1995~99年生まれの「95後」世代の若い男性にスポットライトを当て、彼らの特徴や消費行動を分析。さらには中国で「男顔経済」と称されるメンズビューティー市場の実態や、ジェンダーレス化する中国消費にも触れています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

================
会報誌『中国消費洞察』 
2021年6月号(vol. 85)  もくじ
================

【巻頭特集】中国「私域」マーケティング調査分析レポート
微信の検索ユーザー5億人突破で、百度を猛追
中国版D2C「私域」マーケティング最新事情

【トレンドウォッチ】中国「他経済」(メンズ市場)調査分析レポート
男性もコスメやスキンケアが“当たり前”に?
“ニッチ”から脱却か!?中国メンズ市場が熱い!!

【マーケティングレポート】新ブルーカラー①
アプリ発の新興職業層 職場なし、上司なし

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/newsletter/

────────────────────────────────
【中国マーケティング会員コース クイックリンク】
────────────────────────────────
■ サービス詳細 >> http://www.cast-marketing.com/service/
■ お試しID発行 >> http://www.cast-marketing.com/trial/
■ お問い合わせ >> http://www.cast-marketing.com/inquiry/
■ メルマガバックナンバー >> http://www.cast-marketing.com/e-zine/
■ 会報誌バックナンバー >> http://www.cast-marketing.com/newsletter/

pageTop