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【中国消費洞察メルマガ 第527号】~便利で高機能の生活家電が想像以上に浸透?~

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2022年7月6日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第527号】
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 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 店内飲食が解禁となり1週間。今はほとんど何ら制限なく店内で食事できています。外国からの入国も、ホテルでの集中隔離が14日から7日に短縮。その後の健康観察も7日から3日と、一気に大幅緩和となりました。もちろん、住んでいるマンションで陽性者が出れば、隔離対象になる心配は残っていますが、徐々に元の状態に戻りつつあります。

 ロックダウン期間中にあれほど利用した「団購」(共同購入)も、盒馬(フーマー)や叮咚(ディンドン)が普通に使えるようになったため、すっかり手つかずとなりました。毎日必要なモノや量のみ注文して届けてもらう。この生活がいかに贅沢かを改めて実感します。

 ロックダウンが解除され、マンション区のゲートから自由に出入りできるようになった6月1日ごろ。住民同士の微信チャットグループでは、共同購入の「団長」(リーダー)からの“卒業宣言”が相次ぎました。「色々と至らぬところがあったと思いますが…、ご理解とご協力、ありがとうございました!」といった文面です。

 その後に、「実は本業は…」とのことで、一人は室内やベッドのダニや目に見えないホコリをきれいに吸い取るドイツ製の業務用掃除機を使った洗浄サービスを展開。無料体験のクーポンを配布していました。もう一人は大手銀行で理財(資産運用)のマネージャーをしているとか…。ロックダウン下で助けてもらいましたし、何ら嫌味もなく、すばらしい営業だと勝手に納得してしまいました。

 今週のコラムは、会報誌6月号で取り上げた生活家電についてです。では、中国消費洞察メルマガ第527号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第527回)
   ◆ロックダウンで垣間見たご近所さんの生活ぶり
    ~便利で高機能の生活家電が想像以上に浸透?~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2022年6月号(vol. 95)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第527回)
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【第527回】 ロックダウンで垣間見たご近所さんの生活ぶり
 ~便利で高機能の生活家電が想像以上に浸透?~

 会報誌6月号では、巻頭特集で生活家電を求める中国人の実像に迫りました。家電というと、中国経済急成長期の勢いが影を潜め、どことなく “元気がない”イメージがあります。2008年のリーマンショック後に中国政府が打ち出した「家電下郷」政策で、地方都市を中心に家電が飛ぶように売れていた光景を目にしていたので、余計にそう感じるのかもしれません。

 当時は家電量販店が一世を風靡。蘇寧や国美、永楽など大手量販チェーン店が各地にあり、週末になるとどこも客で一杯になっていました。それが近年はどの量販店も店内はガランとしており、店員も暇を持て余している様子。そもそも私自身も、家電を購入もしくは品定めするために量販店に足を運ぼうとは思わなくなっています。

 しかしこれはあくまでもイメージの問題で、中国での家電販売がリアルからネットへと移っただけのこと。日本にいるとあまり想像できないですが、中国では大型のテレビや冷蔵庫などでさえも、天猫(Tモール)や京東(JDドットコム)などのECサイトで注文し、デリバリーしてもらうのが当たり前になっています。中国での家電販売のネット化率は6割超で、美容や健康器具などに至っては8割程度ともいわれています。

 中国の家電業界も他の業態同様に、消費トレンドと密接に連動しているように思えます。中国で「懒人経済」と呼ばれるナマケモノエコノミーでは、掃除ロボットや自動調理器などが注目されました。また独身が増えつつある「一人経済」では、一人分用の超小型家電も売れ行きが好調。さらにZ世代など若者を中心に広がる「顔値」つまり顔面偏差値(見た目)重視の風潮により、お洒落で写真映えするデザインの調理器具や電動歯ブラシがSNS上でバズり、“網紅”(ワンホン)商品になっています。

 ペットも家電ニーズ増に貢献。大型犬を飼っている上海人の友人に「抜け毛が大変でしょう?」というと、「大丈夫、2台の掃除ロボットが朝夕しっかりと掃除してくれているから」と得意げに話していました。

 そうしたなか、都市封鎖(ロックダウン)で思いもよらず、自宅に閉じ込められてしまった上海人。ゲートから出るだけでなく、入るのも制限され、それまで当たり前のように利用してきたアイさん(家事代行)にも来てもらえません。ロックダウンを機に初めて参加した住民同士の微信(ウィーチャット)チャットグループでは、掃除ロボットのほか、ホコリ吸引とモップがけが一体となったフロアクリーナーが話題となり、共同購入も募集されていました。

 また同じく微信チャットグループでは、自慢の手料理やキッチンの様子が写真とともに投稿されていたのですが、意外にも多くの家庭で多機能ホットプレートや自動調理器、ノンフライヤーなど各種小型家電が揃っている様子に驚きを隠せませんでした。

 上海のロックダウンで垣間見たご近所さんの生活ぶり。想像以上に浸透していた生活家電を目の当たりにし、同業界の実状や動向に興味を惹かれました。中国全土で高まる生活家電ニーズを消費者やトレンド目線から調査・分析し、中国生活家電市場の実態を深堀りしています。

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◆中国新消費ブランド調査分析レポート(22)
 ~口腔ケア(電動歯ブラシ)「usmile」 日用品の視点で作られた小型家電

 若い消費者の自身のイメージに対する重視は、口腔ケア領域の発展にも繋がった。口腔ケア業界は、長年、オランダのヘルスケア大手フィリップスや、P&Gのブラウン・オーラルBなど海外の大手ブランドによって支配されてきた。そうした中、中国国産ブランドの「usmile」(広州星際悦動)は、若い消費者から多くの支持を獲得し、その実力で業界のトップブランドへと成長を遂げた。2020年の 1~9 月期に、天猫(Tモール)の電動歯ブラシ部門のシェアで、usmileは11.2%だった。すでにブラウン・オーラルBを上回り、フィリップスに迫ろうとしている...... 

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◆中国新消費ブランド調査分析レポート(21)
 ~中国新消費ブランドの成長を支えるZ世代

 1995年以降生まれのZ世代は、すでにオンライン消費の主力となりつつある。彼らはインターネットと共に成長し、ソーシャルメディアやEコマースに熱中。各業界のKOL(キー・オピニオン・リーダー)に心酔している。これら若年層は、生活習慣や個性もこれまでの若者とは大きく異なっている......

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◆中国新消費ブランド調査分析レポート(20)
 ~中国新消費ブランドはいかにその成長を保っているか?③OEMから自社生産へとサプライチェーンを改革

 従来型の自社生産型ブランドと異なり、新消費ブランドの多くがOEMやODMを採用している。このような軽資産型モデルは生産サイクルを短縮し、コストを下げ、迅速に市場を開拓するのに都合がいい。一方で、研究開発力の弱さや、サプライチェーンの不安定さが弱点といえる。OEM工場が自社ブランドの運営を開始するケースが増え、市場の1つの勢力となりつつある......

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◆中国新消費ブランド調査分析レポート(19)
 ~中国新消費ブランドはいかにその成長を保っているか?②オフライン回帰と「第三空間」を重視

 天猫や京東など大手ECサイトでの顧客獲得コストの高騰のほか、スマホ及びデリバリー普及による顧客接点のタイムフリー化、さらには消費者の新小売体験のさらなる追求などを背景に、オフラインチャネルへの回帰も静かに広がりつつある。オフラインのリアル店舗は、ブランドのイメージや価値観を直接消費者に伝え、消費者とのインタラクティブ(双方向)性やリピート率を高める機能を果たす。また新たな製品ジャンル開拓の可能性も秘めている......

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◆中国新消費ブランド調査分析レポート(18)
 ~中国新消費ブランドはいかにその成長を保っているか?①本来の強みを生かしながら新商品を絶えず開発

 中国新消費ブランドにとって、新しいジャンルを創り出すことが、人気商品を生み出す近道といえる。アリババ傘下の阿里研究院が2020年5月に公表した「2020中国消費ブランド発展報告」によると、消費品業界において、2019年に誕生した新ブランドのうち、中国国産ブランドが44.8%を占め、前年比15.2%増を記録したもようだ...... 

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■新着統計データ一覧
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◆中国居住者の平均医療・健康関連支出(2021年)

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◆中国の60歳以上人口と総人口に占める割合(2021年)

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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2022年6月号(vol. 95)発行

 会報誌2022年6月号(vol. 95)の巻頭特集では、中国の生活家電を取り上げました。経済の発展と消費のアップグレードに伴い、よりクオリティの高い生活を追い求めるようになった中国消費者。新型コロナの影響で、自宅で過ごす時間が増え、家庭生活の質にこだわる人も増えつつあります。

 そうしたなか、住環境を改善し、生活の質をダイレクトに高められる生活家電製品が高い人気を集め、家電業界の新たな牽引役として注目を集めています。

 中国の生活家電の売上高は2021年に1,416億元となり、家電市場全体の17%を占めました。2017年から5年間の年間平均成長率は、他の家電製品(ジャンル)がマイナス2.3%だったのを尻目に、1.5%とプラス成長を記録。2025年までの年間平均成長率もプラス14.7%と引き続き拡大が見込まれています。

 大型家電市場が飽和状態になっている一方で、依然として普及の余地が残されている生活家電。中国消費者が生活の質向上を求めるのに伴い生活家電消費もアップグレードが進み、2025年には売上高が家電市場全体の25%を占め、2,450億元に達するとも予想されています。

 供給サイドから見てみると、技術の発展に伴い、製品の世代交代が加速。同時に機能面の強化も進んでいます。相次いで発表される新製品は、スマート化や多機能一体型などがトレンドとなるなか、高価格帯製品も登場し、「生活家電=低価格」という従来のイメージにも変化が起きつつあります。新たに参入する新興及び大手メーカーも急増中で、市場競争も激化しています。

 そこで今号では、生活家電市場の現状と今後の動向について、消費トレンドや消費者ニーズの目線から調査・分析しました。まず生活家電を清掃用家電、パーソナルケア製品、室内環境製品、調理器の4つのジャンルに分類して考察。市場と製品という2つの側面から見られる6つのトレンドも解説しています。

 また生活家電でより良い暮らしを実現したい中国人が、生活家電に求めるニーズは何かについて深堀りしながら、企業がニーズをいかにキャッチし、コンバージョン(販売転換)へとつなげていくかについて考察。特に中国でますます重要度を増すソーシャルメディア戦略の一貫として、中国版D2Cといわれる「私域」をいかに運営すべきかについてもケーススタディを交えながら調査・レポートしています。

 次に業界研究として、中国のウェアラブルデバイス業界を取り上げました。中国では、インターネット+医療・健康、スマート医療、遠隔医療、モバイル医療などがキーワードとなる国家戦略を背景に、スマート機能を搭載したウェアラブルデバイスが急成長しています。その進化を下支えしているのは、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、IoT(モノのインターネット)などの技術革新です。

 2020年時点における中国の65歳以上の人口は、全人口の約13.5%となりました。これは、世界的な高齢化社会基準である7%を大きく上回っていることから、中国はすでに中度の高齢化社会に突入しているといえます。

 中国語で「空巣」つまり子供が巣立った老夫婦や、「独居」と呼ばれる一人暮らしの老人の人口も増加の一途を辿っており、慢性疾患管理や在宅介護の需要も急増しつつあります。こうした社会情勢を背景に、リアルタイムなデータ観測が可能で、かつ人的コストの削減にも繋がる医療用ウェアラブルデバイス市場が、今後大きく成長が見込める分野として注目を集めています。

 同時に近年の健康志向の高まりを背景に、自身の健康状態を重視する中国人の増加も、医療用デバイス市場の成長を大きく後押ししています。ベンチャーキャピタルもこのトレンドに熱い視線を注いでいます。2021年には、医療機器分野で375件の資本調達案件があり、調達総額は772億元に上りました。これは、医療・薬品業界での調達額全体のうち、バイオ医薬品分野に次ぐ規模の大きさで、なかでもスマート機能を搭載した医療用ウェアラブルデバイスが関心の的になっています。

 中国国内のウェアラブルデバイス業界は、現在どのような発展段階にあるのか?市場の潜在性は?問題点やハードルはどこにあるのか?今号では、代表的企業や各社の製品・サービスの紹介とともに、同業界を政策、技術、市場、資本面などから多角的に分析しています。

 マーケティングレポートは前号に続いて、上海ロックダウン下の買い物事情について。新型コロナによる都市封鎖(ロックダウン)が続いた上海で、中国で「社区」と呼ばれるコミュニティ単位での共同購入が急成長しました。従来型の流通チャネル重視だった多くの企業も、社区共同購入チャネルに注目。共同購入向け専用の商品を投入するところも現れました。

 そこで今号では、企業が社区共同購入チャネルをいかに開拓し、成功を納めるにはどうすべきかにスポットライトを当て、社区共同購入の始め方から「大団長」と呼ばれる商品調達役の団長(リーダー)とのコンタクト・連携方法、さらには実際に運営していく上で注意すべきポイントについて解説しています。

 そのほかにも、中国の消費やマーケティングに関するインサイト情報やデータが盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2022年6月号(vol. 95)  もくじ
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【巻頭特集】中国生活家電の消費トレンド分析レポート
より良い生活ニーズが生活家電市場の成長を後押し
生活家電を求める中国消費者の実像に迫る

【業界研究】中国ウェアラブルデバイス業界分析レポート
官民挙げてサプライチェーンの充実を図る
高齢化と健康志向でウェアラブルデバイス市場が急拡大

【マーケティングレポート】上海ロックダウン下の買い物事情③
「大団長」との連携が成功のカギに!
企業はいかに「社区共同購入」をはじめるか?

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