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【中国消費洞察メルマガ 第536号】~「下沈市場」の旺盛な消費力を支える「小鎮青年」とは?~

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2022年9月7日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第536号】
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 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 先月下旬に訪れた成都。思い返せば、飛行機を利用した出張は、昨年11月中旬の深セン・広州以来で、実に約10ヶ月ぶりでした。まず浦東空港に入るのに48時間以内のPCR検査陰性証明が必要となります。もちろんフライトのチェックイン時にも同様に確認されます。

 成都に到着してからは、3日以内に2回のPCR検査が義務付けられています。成都空港からの出口にPCR検査場が設けられており、行列ができていました。あくまでも任意のようですが、市内のどこで受けられるかわからないため助かりました。また2回目は1回目から24時間経過してからとのことでした。

 中国ではスマホ決済のアリペイ(支付宝)から、付近のPCR検査場を地図で検索できます。休憩中や混雑、空き状態なども一目瞭然で、土地勘のない成都でも何ら苦労しませんでした。検査費も無料でしたし、いつどこで24時間以内の陰性を求められるかわからないので、滞在中は毎日検査してもらいました。

 ちなみに上海に戻ると、上海と渡航先それぞれの健康コードが緑色であることが求められます。9月1日18時からロックダウン(都市封鎖)となった成都。ギリギリのタイミングでなんとか上海に戻り事なきを得ましたが、上海での経験者としては、一日でも早く解除されることを願っています。

 今週のコラムは、地方の若者が都市部よりも“裕福”(?)な理由についてです。では、中国消費洞察メルマガ第536号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第536回)
   ◆地方の若者が都市部よりも“裕福”(?)な理由は?
    ~「下沈市場」の旺盛な消費力を支える「小鎮青年」とは?~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2022年7&8月合併号(vol. 96)発行
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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第536回)
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【第536回】 地方の若者が都市部よりも“裕福”(?)な理由は?
 ~「下沈市場」の旺盛な消費力を支える「小鎮青年」とは?~

 “沈んでいた”と若干侮辱ともとれる地方都市と農村が、近年、小売流通現場ではホットになっています。上海や北京のほか、成都や南京、大連など各地の主要都市での消費が飽和状態に近づく中、新たなフロンティアとして“浮かび上がる”下沈。そういう意味では「下沈」ではなく「上浮」と名称を変更してもいいかもしれません。

 ではどうして、今この下沈市場が中国で注目されているのでしょう?その最大の立役者となったのが、スマートフォン(スマホ)です。

 経済成長が内陸の地方都市にまで広がっているのは確かですが、それでも店舗や流通網が完全に行き届いていないところも数多くあります。そうした中、スマホが普及。今や、モバイル通信の新規ユーザーの8割以上を下沈市場が占め、農村部のネットユーザーも2021年末時点で2億8,400万人となり、いよいよネット通販の波が地方都市と農村にも押し寄せたわけです。

 中国EC界第3位に躍り出た共同購入サイトの「拼多多」(ピンドゥオドゥオ)も、下沈市場でのスマホやECの普及と時を同じくして急成長しました。今やネット業界でブルーオーシャンと目される下沈市場。まだ価格に敏感で、「安かろう悪かろう」の商品やブランドを求めるイメージが強いですが、実際は、高額品の売上も急上昇しています。

 アリババや京東でも、最近では、スマホの最新機種や大型平面テレビなど高額消費の大半を下沈市場が占めているようです。また特に注目に値するのは、アップルのiPhoneのシェアがOPPO(21.3%)に次いで第2位の20%で、VIVO(17.2%)や華為(ファーウェイ)(12.5%)を上回っているとのことです。

 ここで疑問なのが、どうして彼らの所得が上がっているのか?でしょう。もちろん経済全体の成長もさることながら、中国で「新藍領」(新ブルーカラー ※下記ご参照)と呼ばれる、ライドシェアやフードデリバリーの配達員など新興アプリによる新しい雇用の創出。さらには工場や農地から直接配信するライブコマースなどの広がりが、大都市とほぼ変わらぬ所得レベルを実現させているのです。

【第444回】 地方都市の消費急成長を支える新興職業層!!
アプリが生んだ“新藍領(新ブルーカラー)”とは??
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 一方、所得増ながら、住宅や生活費などのプレッシャーは低い。さらにはキャリアや家族を養うためにあくせく働くこともなく、のんびりとした生活リズムで消費やレジャーを楽しむ若者たち。彼らのことを中国では「小鎮青年」と称していますが、最近では「小鎮中年」という言葉も出てくるなど、高い可処分所得と自由な時間を有する地方の生活者に注目が集まっています。

 農村部の消費力の高まりとともに、スマホや通信網の普及に伴い、様々な情報に接する機会も増えています。特に、昨今流行りのショート動画(短視頻)やライブ配信(直播)が、文字と画像のみによる情報伝達と比べて、より直観的に関心や消費意欲の高まりに繋がっているようです。

 上海や北京などの大都市から3~4年遅れとされる下沈市場。もはや「沈む」ではなく「沈んでいた」と過去形になりつつある中国の“小鎮(田舎)”の巨大市場。小鎮青年たちの消費力に注目が集まり、アリババや京東をはじめとするネット企業大手も、拼多多に負けじと、この下沈市場の攻略に躍起になっています。日本企業もここでのポジショニングが、今後5~10年の中国ビジネスを占う試金石となりそうです。

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◆消費ブランド「WONDERLAB」調査分析レポート(6)
 ~中国代替食品市場の消費トレンド ダイエット・筋肉増強が理由 消費者の9割が新製品を購入

 中国オンライン医療サービスの「丁香医生」が公表した「代替食業界マーケティング洞察」によると、半数を超える消費者が代替食を購入したことがあり、また2割はこれから試したいと考えているようだ。また98%は自分のために代替食を購入すると回答。両親や子供のために購入する人の割合は少なく、それぞれ12%と4%にとどまっているのも興味深い......

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◆消費ブランド「WONDERLAB」調査分析レポート(5)
 ~中国代替食品市場の消費トレンド 主な消費者は若い女性層 下沈市場が全体の半数に

 代替食の消費者の約70%が女性だ。「 85後」(1985年〜89年生まれ)や「90後」(1990年〜94年生まれ)世代が40%を占め、「95後」(1995年〜99年生まれ)世代が続いている。若いZ世代の潜在力も軽視できない......

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◆消費ブランド「WONDERLAB」調査分析レポート(4)
 ~中国代替食品市場の消費トレンド 主な購入チャネルはオンライン、微信で情報収集

 1995年以降生まれの若いZ世代が代替食を購入する主要チャネルはオンラインだ。中国調査会社のiiMedia Research(艾媒諮詢)のデータによると、Z世代の消費者が代替食を購入する際に、ECチャネルを利用する割合は68.4%に達しているもよう......

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◆消費ブランド「WONDERLAB」調査分析レポート(3)
 ~大手や新興ブランドが続々参入 ベンチャーからも大きな期待

 中国調査会社の中商産業研究院の統計によると、中国の代替食関連の企業数は2019年には2,837社だったが、2020年には3,540社にまで増加。1年で703もの新規ブランドが誕生し、現在も増加の一途を辿っている。大手食品メーカーが続々と代替食市場に参入した2019 年は、中国で「代替食市場元年」と称されている。中国国有食料大手の中糧集団(COFCO)は、ダイエット効果を謳ったビスケット製品を発売。人気のヨーグルトブランド「楽純(Lepur)」も「肌膚知道」と「瞬間啓動」という2つの代替食パウダーを発売した...... 

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◆消費ブランド「WONDERLAB」調査分析レポート(2)
 ~可処分所得と健康意識の上昇が市場の急成長を後押し 大手メーカーも続々と参入、競争激化に

 中国の消費者は可処分所得の増加に伴い、食品を選ぶ際に、より栄養面や健康面に気を遣うようになった。経済の安定的成長も代替食業界の発展に大きく貢献。健康意識の高まりやダイエット需要は、代替食市場にとって追い風となっている。中国主要経済メディアの第一財経傘下の調査会社CBNDataが2020年に公表した「若者の養生消費トレンド報告」によると、2020年以降、1990年代生まれの「90後」世代の9割以上が、健康維持や向上の意識が高く、その傾向は新型コロナウイルスの流行を経て、より顕著になっているという......

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◆消費ブランド「WONDERLAB」調査分析レポート(1)
 ~Z世代と女性が牽引!急成長する中国代替食市場

 以前、中国で代替食品といえば、シリアルや五穀粉などが中心だった。しかし、若者が健康に気をつかうようになり、“食べても太らない”代替食需要が急増している。体に負担がかからず、気軽に摂取でき、低カロリー・低オイル、低GI値の「軽食・代替食」が多くの若者から支持されている。最近人気を集めているプロテインバー、糖質制限食、食物繊維パウダーなども含めて、ニーズの増加がさらに多くの新ジャンルも生み出している......

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◆2022年中国各省市の最低賃金(2022年4月1日時点)

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◆会報誌「中国消費洞察」2022年7&8月合併号(vol. 96)発行

 会報誌2022年7&8月合併号(vol. 96)の巻頭特集では、アウトドア市場を取り上げた。新型コロナの流行で、海外や省外への遠出旅行が困難となり、近場に新たな行先を求めるようになった中国人。旅行気分を味わえ、身体を動かすこともできる上に、社交性も高いアウトドアのスポーツやアクティビティに人気が集まっている。

 これまでランニングや登山、バイク(自転車)など専門的な装備や体力を必要とするイメージが強かったアウトドアだが、近年中国で注目されているのは、気軽に参加できる新しいアウトドアスポーツのほうだ。都市の近郊でピクニックやキャンプ、サップ(SUP ※スダンドアップ・パドルボードの略)などを楽しむ人が増えつつある。

 中国で「微度暇」と称される“プチ・ホリデー”的なアクティビティは、身近な環境を活用するのが大きな特徴だ。キャンプも森林や砂漠、草原などにわざわざ足を運ばず、都市周辺で楽しむのがトレンドだ。ちょっとした自然のなかで心身を解放して身体を楽しく動かすことが、今の若者のアウトドアスタイルといえるだろう。

 また北京冬季オリンピックが開催されたことにより、スキーなどスノースポーツの人気も高まっている。スキーやスノーボードを始める若者が急増。春から秋はキャンプ、冬にはスノースポーツと、アウトドアスポーツが大きなトレンドとなっている。

 旅の攻略法などの情報を発信するプラットフォーム「窮遊網」(m.qyer.com)によると、アウトドア系の旅が人気を集め始めたのは2020年という。キャンプは前年比で303.5%増、キャンピングカーの旅は243.5%増、ドライブ旅行は78.6%増、徒歩や自転車の旅もそれぞれ32.6%増、21.7%増と成長したもようだ。

 新しいアウトドアシーンの広がりは、アウトドアレジャー市場にとって大きな商機となっている。中国調査会社の華経産業研究院は、中国のアウトドア用品市場規模は2020年時点で約1,700億元に達し、2025年には2,400億元を超えると見込んでいる。

 そこで今号では、現在中国で最も人気の高いキャンプを中心に、アウトドアレジャーの愛好者イメージ像のほか、同市場の発展や変化を分析。また主なアウトドアブランドの状況から、中国国内で人気のライフスタイルやアウトドアレジャー市場の商機についても分析した。

 次に、こうしたアウトドア熱を背景に高まる紫外線対策ニーズを見事に捉え、急成長している新興ブランドでUV(紫外線)カットアパレル及びグッズの「Beneunder蕉下」にフォーカスした。

 コスメジャンルのKOL(キーオピニオンリーダー)や企業・ブランドによる“布教”の影響もあり、中国で夏だけのものだったUV対策が1年を通して欠かせない日常習慣へと変化しつつある。特にアフターコロナになってからは、キャンプやフリスビー、釣りなどのアウトドア・アクティビティの人気が急上昇するなか、紫外線対策の重要性はさらに高まっている。

 中国版インスタグラムとも称されるSNSプラットフォームの小紅書(RED)上には、中国語で「防晒」というUVカット関連の投稿コンテンツ数が442万件を超える。また中国版TikTokの抖音(ドウイン)上では、関連動画が164億回以上も再生されている。

 ユーロモニターによると、2021年の世界と中国のUVカットコスメ市場規模はそれぞれ794億元と167億元だったもよう。また2012年から2021年の9年間のCAGR(年平均成長率)はそれぞれ0.9%と10.5%で、中国市場の成長率が世界を大きく上回っていることがわかる。

 UVカット商品はコスメだけに限らない。日傘などで物理的に紫外線を遮断することを中国では「硬防晒」(※硬はハードの意)と称している。日傘のほか、帽子、UVカット服、アームカバー、手袋、サングラスなどが含まれる。一方、日焼け止めクリームなどのUVカットコスメは「軟防晒」(※軟はソフトの意)と称される。

 ここ数年、「硬防晒」のほうがより安全性が高く、より高いUVカット効果が期待できるとのことで、ネット上で注目を集めている。今年の夏、中国では例年にも増して高温の日が続いており、街には全身をUVカットファッションで“包んだ”若者どころか、子供から中年女性まであちこちで見受けられるようになっている。

 中国コンサルティング会社CIC(灼識諮詢)によると、中国のUVカットアパレル市場は、2016年の459億元から2021年には611億元にまで成長。2026年には958億元規模になると見込んでいる。

 UVカットアパレル市場の潜在性に目を付けたユニクロやANTA(安踏)などの大手スポーツアパレルメーカーのほか、「Beneunder蕉下」、「oh!Sunny」、「uv100」など新興ブランドも続々と誕生するなか、特に注目株といえるのが、Beneunder蕉下だ。

 2012年に日傘ブランドとしてスタート。2022年の「618」セール(※6月18日前後に開催される大型ネットセール)で、取引額1億9,000万元を記録。天猫(Tモール)のアウトドア・アパレルアクセサリー部門でもトップとなり、一躍中国でUVカットグッズのトップブランドに躍り出た。

 そこで今号では、このBeneunder蕉下の商品ラインナップやブランドポジショニング、マーケティング手法、販売チャネル・運営戦略などについて分析し、いかにマイナー(ニッチ)市場でニーズを掴み、UVカット業界のトップブランドにまで成長したかについて分析した。

 トレンドウォッチでは、毎年恒例の上半期最大の「618」セールから中国消費トレンドを読み解いた。コロナ等の影響で例年ほどの賑わいは感じられなかった618セールだが、セール全体の実績データを見ると、取引総額は昨年よりもさらに増加している点は注目に値する。

 ビッグデータ調査会社の星図数据(SYNTUN)によると、2022年618セール期間中のネット全体の取引総額は6,959億元で、前年の5,785億元より20.3%増を記録。またECプラットフォーム大手で唯一取引額を公表した京東(JDドットコム)の取引額も3,793億元の新記録で、前年比10.3%増と成長を示している。

 ビッグデータ分析会社の魔鏡市場情報(MKTINDEX.COM)によると、天猫(Tモール)も2,425億元の取引額だったもよう。さらに動画関連データツールの飛瓜数据(feigua.cn)によれば、抖音(TikTok)と快手(クアイショウ)の618セール期間中の取引額は、前年比でそれぞれ656%と515%増と成長。なかでも抖音は、ライブコマースの配信時間が累計で4,045万時間に達したという。

 リアル業態でも、618セール期間中の取引額が前年比514%増となった。なかでもアリババが買収した百貨店大手で浙江省を本拠とする銀泰百貨は、618セール期間中に来店者数が第2四半期のピークを記録した。

 新型コロナをはじめとする様々な要因の影響を受け、中国消費市場の成長は一定のマイナス圧力を受けている。一方で、中国人の消費規模の拡大傾向や消費のアップグレードトレンドは基本的に変化していないとも見て取れる。

 そこで今号では、今年の618セールの実績データをもとに、その変化や注目点の詳細な分析を通して、現在の中国の消費トレンドを10個ピックアップして解説している。

 最後に、マーケティングコラムでは、あの頃の中国ビジネス&生活をテーマに、日中両国間のネット事情とスマホ決済について取り上げた。

 1979年頃から始まる改革開放政策で、まさに“イケイケドンドン”で急成長してきた中国経済。特に2001年の中国WTO(世界貿易機関)加盟以降、多くの日本企業がこぞって中国に進出。さらに2004年に施行された「外商投資商業領域管理弁法」で小売流通市場が外資に解禁され、世界の“工場”から“市場”へとシフトするなか、中国進出ブームが日本で起こった。

 あれから約20年。ちょうど初めて上海に赴任してから生活してきた期間と重なる。ネット通販やスマホ決済が普及する一方で、中国経済の先行き不透明感が増すなど、中国事業環境も大きく様変わりしている。

 そこで改めてこの20年間の移り変わりについて、中国ビジネスや生活の“あの頃”を振り返る。スマホ決済やシェア自転車がいかに普及したかなど、中国で生活していたからこそ肌身で感じられた経験や体験をもとに解説する。

 そのほかにも、中国の消費やマーケティングに関するインサイト情報やデータが盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2022年7&8月合併号(vol. 96)  もくじ
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【巻頭特集】中国アウトドア市場調査分析レポート
コロナで近場の“プチ・ホリデー”ニーズ高まる
キャンプ中心に空前のアウトドアブーム到来

【注目企業ピックアップ】新興ブランド「Beneunder蕉下」分析レポート
アウトドア熱の高まりで紫外線対策が“日常”に
UVカット分野で一躍トップに!「Beneunder蕉下」

【トレンドウォッチ】618セール消費トレンド分析レポート
スマート、健康、エコロジー、こだわりがホットに
618セールの実績から読み解く中国消費トレンド

【マーケティングコラム】あの頃の中国ビジネス&生活①
日本でのマーケティング経験が全く通用しない?
実は不信感や抵抗感が強かったスマホ決済

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