(図3:抖音のショート動画を視聴して試してみたこと)
精神面での成長を求めると同時に、物質面での焦りやストレスを抱えているのも新中間層の特徴だ。
日常生活での支出、住宅関連支出(ローンや家賃、内装費用など)、自動車支出(ローンやメンテナンス費用)はその最たるものだろう。子どもの教育に対する焦燥感も、高収入層を中心に高まっている。
新中間層の職業観とは?
複数職業の“スラッシュ青年”
若い中間層では1つの職業・ポジションに甘んじることを退屈と感じ、複数の職業やポジションを持つ人も少なくない。
彼らの肩書は「王小明、カメラマン/自媒体/ドラマ編集者」といった具合に、スラッシュ「/」で併記されることが多く、“斜杠(スラッシュ)青年”と称される。スラッシュは社会的に複数の職業や技能、社会関係を持つことを象徴している。
スラッシュ同様に注目されているのが、新興のマイナー職種だ 。フードスタイリスト、ファッションの買物アシスタント、ファッションブロガー、ライバー(ライブ動画配信者)、Eスポーツ解説者、オンライン救命士、整理アシスタント、UI(ユーザーインターフェース)デザイナー、密室デザイナーなどはその一例だ。
昨今のより良いモノ・サービスを求める「消費昇級(アップグレード)」トレンドやニーズの多様化に伴い、自身の強みを生かした職業を創り出す中間層も増え、マイナーな職種が増え続けている。
起業(自由業)も新中間層のキーワードの1つといえる。呉暁波頻道(チャンネル)の「2019新中産白書」によると、彼らが起業を選ぶ主な理由としては自己実現(62.1%)が最も多く、事業の成就(45.8%)がこれに続く。一方、起業はサラリーマンより儲かるからとした人は19.2%にとどまった。(図4:新中間層が起業を選ぶ理由)