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微博ユーザーは2.5億人、実名制でプラス作用も
微博(ウェイボー)の活用法とは?
2012年4月18日
  中国インターネット信息中心(CNNIC)が発表した「第29回中国インターネット発展状況統計報告」によると、2011年12月末の時点で中国のインターネット人口はついに5億の大台を超え、5億1,310人になりました。成長スピードは鈍化しているものの、前年末から実に5,580万人新規で増えたことになります。

  2011年の中国インターネットで最も特筆すべき注目ポイントとして、中国版ツイッターである微博(ウェイボー)の普及があげられます。2011年12月末の時点で、微博ユーザー数は前年同時期比296%成長し、2.5億人に達しました。実に全ユーザーの約半分が微博を利用していることになります。

  スマートフォン(スマホ)の普及とともに携帯によるインターネット利用が普遍化するなか、上海の地下鉄でも電車の待ち時間や乗車中にスマホをしきりに眺め微博を見たり書き込みしたりしている姿が増えてきました。最近ではおいしいレストランなどを探す際に、口コミサイトともに微博で、ユーザーが紹介する記事を参考にする中国人ユーザーも多くなりました。

  そんななか、2011年12月から北京と広州、深センなどの都市の微博ユーザーに対して実名登録制が義務付けられ、今年3月から正式に実名制がスタートしました。先日、微博で各種情報発信している当会員企業より「この影響は?」と聞かれましたが、それほど大きな問題ではなく、逆に実名制になったことで、いい加減なユーザー登録がなくなり、企業名をもじったニセモノの登録など悪意ある使われ方も禁止されるため、プラスに働くのではと答えました。中国政府としては、政府批判やデマの流布など発信源を取り締まりたいという狙いがあるからです。

  このようにメディアとして影響力を高めている微博を情報発信ツールとして活用しようとする企業も増えてきています。しかし中国人は企業からの広告宣伝よりも口コミをより好む傾向がありますので、あまり広告宣伝的に微博を利用してしまうと逆効果になる恐れもあります。企業の微博とはいえ、やはり顔の見える形で活用することが大切で、その意味においては単に外向きの情報発信よりは、お問い合わせやクレーム窓口的に微博を利用するというのもひとつの手ではないでしょうか。

  この微博。日本語にすると「マイクロブログ」という意味になります。日本(アメリカ)のツイッターは文字のみでいわゆる「つぶやき」がメインになっていますが、微博では140文字にプラスして画像や動画もアップロードでき、文字通りブログのミニ版になっています。写真好きの中国人にはこの機能は欠かせませんね。

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