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ぜいたく品の裾野広がる、中国本土での購入意欲も上昇
高級化粧品が人気、中国人のぜいたく品購入トレンド
2012年9月11日

 「ジュエリーやバッグは一番買いたいものではない」「ネットで高級品購入の機会が増えた」――。市場調査会社のイプソスと独立系PR会社であるルーダー・フィン・アジアが共同でまとめた「2012中国奢侈品報告」の中で、中国人のぜいたく品に対する消費傾向の微妙な変化がうかがえる。

 同報告は年収10万元以上の消費者へのインタビューを中心に構成されたもの。それによると、世界的な景気低迷の影響を受け、2013年のぜいたく品消費には慎重な姿勢を示している者が多く、市場の成長スピードは若干落ちると見られている。

 商品別では、48%の消費者が「13年に一番購入したいものはジュエリーやバッグではない」と答えている。また、54%が「ブランド腕時計の購入を少なくする、もしくは購入しない」としている。それでは、商品ターゲットは何になるのだろうか。最も人気を集めたのは「高級化粧品」と「高級靴」(いずれも全体の43%が回答)。「高級ワイン、高級リキュール、シガー」なども40%の消費者が購入したいと答えている。

 購入地では中国本土の比率が香港や欧州を上回っているという。商品の種類の差や、関税などによる内外価格差はまだまだあると思われるが、ぜいたく品購入という消費行動が日常的なものになってきた現われでもあろう。ただ、海外での購入熱が冷めたわけでもない。同報告ではブランド販売の新たなキーワードとしては、「限定版」「原産地保障」「(総合店ではない)専門店」「合理的な商品補充」「中国語ガイド」などが挙げられる。

 ネット購入もぜいたく品市場の新たな趨勢だ。ぜいたく品の10%超がネット経由で購入されており、そのうち化粧品は17%と高い数字だった。携帯電話の購入アプリを使用している、または使用を考えている者が全体の77%に上り、また携帯上でぜいたく品の情報を知りたいと思うものは75%だった。

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