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中国から世界へ! 買収で事業拡大するレノボ(1)
PC中心にモバイルとクラウド事業に注力
2014年8月5日

 聯想(レノボ)は1984年に柳伝志氏(現・名誉会長)が創業した。当時の英語名称は「レジェンド」。わずか7坪の掘っ立て小屋で、中国科学院の11人の研究者と共にスタートした事業は、まさにベンチャーの先駆けだった。当初は海外製PCの代理販売を手掛け、89年に自社ブランドのPCを市場に投入。初期の業績は芳しくなかったものの、徐々に市場に浸透していき、96年についに中国PC市場でシェアトップを達成した。

 大きな転機になったのは、2004年に発表した米IBMのPC部門の買収だ。聯想はこの買収に12億5000万米ドルを投じ、IBMの製品ブランド「ThinkPad」も手に入れた。中国政府が推し進めている企業の「走出去」(外に打って出る=海外進出)のいわばトップランナーで、中国経済と企業の力強さを世界に見せつけた出来事だった。

 直近でも、独家電メーカーのメディオンへの出資(11年6月)、IBMの低価格サーバー事業買収、モトローラの買収(いずれも14年1月)など、積極的な買収戦略を続けている。

 14年3月期の売上高は387億米ドル、純利益は8億1700万米ドルで、4年連続での増収増益を達成。IDCによると、13年のPC世界出荷台数シェアは17.1%で、HP(16.6%)、デル(12%)を抑えて堂々の首位。名実ともに世界最大のPCメーカーにまで成長した。(続)



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