中国消費洞察オンライン〜中国ビジネスをマーケティング視点から再構築!


西部の覇権争う重慶と成都、消費スタイルは好対照(1)
都市の“格”では重慶がリード
2014年9月29日

 中国西部の大都市と言えば真っ先に挙げられる重慶と成都。この二大都市は常に比較され、西部第一の都市の座を争ってきた。山城のような重慶は“気勢雄大”、平原のような成都は“優しく秀麗”と評されるなど対照的だ。重慶には長江沿いに高層ビルが立ち並び、新旧入り混じった街並みは一種香港の雰囲気を漂わせる。一方の成都は、都市化の進展度が高く、バランスの良い発展を遂げており、新興都市によく見られる突出感や圧迫感は感じられない。
______________________________.JPG
豪放さときめ細やかさが共存する内陸消費

 都市のレベル比較をしてみると重慶に分がある。重慶は中国で最高ランクの行政区である直轄市に指定されているが、成都は副省級レベルの都市で、「2段階格下」だ。重慶の面積は8万平方キロメートル超で、成都の7倍。人口は前者が2970万人、後者は1417万人と2倍以上の差がある。2013年GDP(域内総生産)も概算で1兆2000億元vs.9000億元となっている。

 各種統計上では重慶が勝っているものの、消費の実力という面では成都がリードしている。13年の都市部1人当たり可処分所得は2万9968元で、重慶の2万5216元を上回る。社会消費小売総額は3752億元で重慶の4511億元には及ばないものの、都市の規模を考えると小さくない数字だ。

 ちなみに、不動産管理のジョーンズ ラング ラサールがまとめた「中国新興都市50強」によると、重慶と成都は1.5線級都市にランクされている。これは、瀋陽、杭州、天津、大連、武漢、蘇州、南京と同じ位置づけである。(続)

Copyright (C) CAST Consulting Co., Ltd. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.
本資料に関する著作権は弊社又は弊社に所属する作成者に属するものであり、本資料の無断引用、無断変更、転写又は複写は固くお断りいたします。

このページをA4版で印刷する
 前のページに戻る

pageTop