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中国で日本の「手帳(Shou Zhang)」が大人気(1)
デジタル化の波に逆走?共存?関連商品に大きな商機
2016年3月11日
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手帳は、日常のスケジュール管理以外に様々な用途があり、生活必需品のひとつに
  「手帳」。日本ではビジネスパーソンから学生、主婦に至るほとんどの人が1冊は持っているのではないか。日常のスケジュール管理から、To Doリストの作成と確認、日々の思いを書き留めるなど用途は様々だろうが、生活必需品ともいえる。

  日本の手帳は多用途向けに各種バラエティーに富んでいる。メモ帳としてだけでなく、日記、スケジュール管理、アドレス帳、レシート管理、家計簿、誕生日の告知、旅の記録…等々、実に様々な機能を果たす。特にここ数年、手帳の人気は高まっているようだ。雑誌などで特集が組まれ、著名人が自らの「手帳哲学」を発表、さらには「手帳の使い方で人生が決まる」とさえ言われるほどだ。手帳はいまや人生の重要なパートナーとして、その地位を確実なものにしつつある。

  その手帳がいま中国で密かなブームとなりつつある。まだ限られた愛好家による水面下での動きではあるが、同じ「手帳」の漢字を「Shou Zhang」と中国語の読み方で、着実に支持層を広げている。スマートフォン(スマホ)の普及が進む中国では、デジタル化が一気に進み、若い世代などは物心ついたころからすでにスマホ生活が当たり前となっている。友人とのコミュニケーションからスケジュール管理までスマホやアプリを駆使して何ら不便なく行うのは容易に想像ができる。一方、日々の出来事についても、スマホで写真を撮り、SNSの微信(WeChat)の「朋友圈(モーメンツ)」欄にアップして日記代わりにするといった行動がごく一般的なのではないか。日本では携帯電話やスマホに至るデジタル化が進む前に、手帳を使う習慣があった。今でこそ、フェイスブックやブログなど日記代わりにインターネットを活用する層も広がっているとは思うが、ビジネスシーンではまだ分厚い手帳を片手に会議に現れるビジネスパーソンも多いように見受けられる。

  そこで、今回はスマホによるデジタル化が蔓延する中国において、どうしてアナログな「手帳」が人気を集めているのか。またそうした支持層がどのように手帳を活用し、情報を集め、交流を広めているのか。“手帳の達人”と呼ばれる馬暢氏(微博名:「我们愛手帳_主編君」)へのヒアリングを通して、その実態に迫る。

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