中国消費洞察オンライン〜中国ビジネスをマーケティング視点から再構築!


出前アプリ大手3社「百度外売」「美団外売」「餓了么」徹底研究 (5)
出前アプリ大手3社の分析及び比較
2016年12月8日
 IMG_3687.jpg
百度外売は著名レストランやチェーン店の数が多い
  出前アプリ大手3社の餓了么、美団外売外売、百度外売は、筆者も全て利用した経験がある。それぞれが異なるポジショニングと特徴を持っている。レストランの選択肢が最も多いのは美団外売外売だ。百度外売は著名レストランやチェーン店の数が多く、餓了么は小型店や軽食店が多い。

  操作方法は基本ほぼ同じ。システムがまずGPSを利用してユーザーの所在地を確認、またはあらかじめ設定された住所を元に、付近のデリバリー可能なレストランを選び出す。レストランは、ユーザーの利用履歴やあらかじめ選択したジャンルをベースに自動的にリストアップされる。ユーザーは好みの店舗のページに入り、メニューと数量を選択する。確認をクリックすると、注文画面に入る。住所と支払方法を選択し、再び確認をクリックすると決済画面に移る。決済方法を選択し、パスワードを入力、確認後、支払が完了、注文も完了する。

 IMG_3169.jpg
配達状況はアプリを通して随時確認が可能
  配達状況もアプリを通して随時確認が可能だ。レストランが注文を受けてから、配達員の手配、食事を受取る時間、配達行程と現在地、予定配達時間まで全て一目瞭然。ただ、配達スピードについていえば、筆者の経験上、百度外売が最もスピーディなことが多いようだ。美団外売外売がそれに次ぎ、餓了么は最も遅く、予定時刻に届かないこともある。これは百度外売が自社配達チームを擁し、またシステムにより自動的に担当者を決定していることが関係しているのかもしれない。

  配達員については、3社とも制服を採用、ヘルメットと保温バッグも自社仕様だ。百度外売と美団外売外売の配達員はほぼ例外なくきちんと制服を纏っているのに対し、餓了么は若干バラツキがある。百度外売の配達員は更に腕章を付け、そこには配送員の登録番号が記されている。この登録番号からも誰がどのルートを通ってどこまで配達を行っているかを追跡することが可能だ。配達員の態度も百度外売と美団外売外売が比較的良く、昼のピーク時に、オフィスビルのエレベーターが人で溢れかえっても、必ず会社の受付まで届けてくれる。餓了么の配達員には時折ビルやマンションの下まで取りに来るよう要求されることがある。

 
 meituan.jpg
配達員については、3社とも制服を採用、ヘルメットと保温ボックスも自社仕様だ(写真は美団外売の配達員の姿)
大規模な値引きキャンペーンが功を奏し、瞬く間に高いシェアを獲得した餓了么と美団外売外売だが、価格よりも質をより重視するようになっている消費者を背景に、ホワイトカラー層をターゲットに高いクオリティを意識した百度外売が急速な追い上げを見せている。百度外売はレストランのラインアップや物流面でも優れた実力を誇る。以下では3社それぞれの詳細な紹介とともに、その発展状況と強み、弱みについて分析してみたい。

Copyright (C) CAST Consulting Co., Ltd. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.
本資料に関する著作権は弊社又は弊社に所属する作成者に属するものであり、本資料の無断引用、無断変更、転写又は複写は固くお断りいたします

このページをA4版で印刷する
 前のページに戻る

pageTop