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出前アプリ大手3社「百度外売」「美団外売」「餓了么」徹底研究 (8)
「大衆点評」と「微信」をバックに勢力拡大する「美団外売外売」(1)
2016年12月13日

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美団外売は中国最大のグルメ口コミサイト「大衆点評」と合併、信用度がよりアップした
  美団外売外売は元々グループ購入からサービスをスタート、膨大な数の加盟レストランとホワイトカラー層のユーザー数を誇る。デリバリーサービスは2013年11月に正式にスタート、主要ターゲットはホワイトカラー層だ。彼らは以前から食事会などの際に美団外売外売のグループ購入システムを好んで利用しており、デリバリーサービス開始後はそのままデリバリーユーザーとなっている。

  15年10月には中国最大のグルメ口コミサイト「大衆点評」と合併(グループ購入市場では、美団外売外売と大衆点評のシェアがそれぞれ1位と2位を占める)。より知名度がアップし、人気レストランの加盟も増えた。これにより美団外売外売自体のクオリティと信用度もアップし、また三線・四線級都市の提携レストランも大幅に増えた。

  15年11月、美団外売外売は騰訊控股(ホールディングス)から10億米ドルの融資を受け、騰訊は美団外売外売の大口株主となった。現在、全国で5万を超えるレストランと提携、そのうちチェーン展開の店だけでも5,000社を数える。サービス提供都市も100を超え、1日の注文件数は430万件に達している。

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レストランの選択肢の多さは美団外売の最大の特色
  美団外売外売の最大の特色は、なんといってもレストランの選択肢の多さだろう。他のアプリでは見つからない店も、美団外売外売には大抵載っている。また加盟店には著名レストランが多く、全体のレベルが餓了么より高めなのも特徴といえる。大衆点評と提携を開始してから、「点評高分店(口コミ高評価レストラン)」というコーナーもでき、大衆点評で高い評価を得ているレストランを美団外売外売上で知ることができるようにもなった。これらの高評価レストランのデリバリーも美団外売外売なら実現可能だ。こうして大衆点評ユーザーも美団外売外売のユーザーに取り込むことに成功した。新規ユーザーには優待もあり、初回の消費の際は10元がディスカウントされる。中クラスのデリバリーにはお得感のあるアプリと言えるだろう。

  配達については、美団外売外売も餓了么同様、「自営+代理+クラウドソーシング」形式を採用している。デリバリーサービスの重点地区では自社物流システムによる配達を行い、顧客の消費体験をより良いものにするよう配慮している。代理形式は、代理店に配達業務を委託、配達業務の軽減化に役立ち、アプリの発展促進に一役買っている。クラウドソーシングは最近流行のシェアリング・エコノミーをベースにし、プラットフォーム上で配達業務をシェアするシステムだ。巷のばらばらに散らばった人的資源に配達業務を請負わせることで、配達業務の効率を高めると同時にコストを引き下げる効果も期待できる。(続)

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